tepco protest(東電前アクション 右端が園良太さん)

  以下のインタビューは、仏NPA(反資本主義新党)の週刊機関紙「トゥテタ・ヌー」の依頼で、三月一八日以後東京電力の責任を追及する「東電前アクション」を呼びかけてきた園良太さん(フリーター全般労組組合員、沖縄を踏みにじるな!緊急アクション)に対して、「かけはし」編集部の国富建治が4月23日の東電アクションの後に「たんぽぽ舎」で行ったもの。このインタビューは「トゥテタ・ヌー」とともに「インターナショナルビューポイント」四月号のサイトにも掲載されている。(K)


 
International Viewpoint

  • Tout est a nous!(NPA)

  • 「TEPCO(東京電力)は、チェルノブイリのような原発事故は日本では起こり得ない。日本の原子力技術は傑出したものだからだ、と説明してきました」と園良太は語った。彼は29歳、ラディカルな平和運動活動家でフリーター全般労組の組合員でもある。3月11日の巨大地震と津波により福島の原発惨事が起きて以来、東電本社前の抗議行動を呼びかけた彼のイニシアティブは、とりわけ若い世代の間に大きな共感を引き起こした。(「インターナショナル・ビューポイント」編集部によるまえがき)


    ――東電への直接の抗議行動を呼びかけた動機は、おもにどういうものだったのでしょうか。


     震災・津波の翌日、一部の反原発グループが東京の東電ビル前で抗議行動を組織しましたが、そこに集まった活動家は20人足らずでした。それ以後一週間にわたり東電前の抗議行動を呼びかけるイニシアティブは見られませんでした。その間、大衆的な不安と怒りを「鎮静化」させるとともに、最悪の被害から回復するために「日本は団結しよう」といったたぐいのナショナリスト的心情をかきたてる一連の大規模なメディア・キャンペーンが行われていました。民主党政権と支配階級は、日本の歴代政権が追求してきた原子力開発政策を批判する民衆の声を封じ込めようとしたのです。


      私は、こうした惨事を引き起こした東電の責任を直接的に糾弾すべきだと考えました。東電は「チェルノブイリのような原発事故は日本では起こり得ない。日本の原子力技術は傑出したものだからだ」と説明してきたのです。私は東電がその責任を逃れようとするのを許すことができませんでした。  


    ――東電本社前での直接抗議行動の呼びかけへの人びとの反応はどうでしたか。


     私が呼びかけを始めてから最初の一週間ぐらいは、私と一緒に東電前に毎夕集まる人の数は十人程度でした。しかし人びとは、東電側が福島原発で本当に起きている企業にとって不都合な事実を隠していることをますます知るようになりました。人びとは、自分たちが東電に騙されてきたことをはっきり理解するようになったのです。


     破滅的震災の二週間後には、数百人の人びとが東電前の私たちの行動に加わり、「原発はいらない!」と叫んで東電に抗議するようになりました。かれらは、原発を止めるよう求める民衆の行動がなければ、悲惨な原発事故がさらに起こると考えています。なにせ日本には54基もの原発があり、その多くは地震と津波による被害を受けやすい海岸地帯に位置しているのですから。


     多くの海外メディアが私たちの行動を報告しましたが、日本のメディアは報道しませんでした。私は、日本の大新聞やTV局の多くは、大企業や政府に支配されているのだと思います。


    ――私は、あなたたちの東電への抗議行動は、若い世代の原発反対のデモへの参加を確実に刺激したと思います。


     私は4月10日に東京西部の高円寺で行われた反原発デモに参加しました。そこには1万5千人が参加しましたが、その多くは若者でした。


     参加者の多くにとっては、それはあらゆるデモというものへの初めての参加体験でした。私はいつもこうした大電力資本と政府が引き起こした犯罪的な人道的惨劇に抗議して、自ら決起するよう若者たちに強調してきました。多くの参加者たちはツイッターのような新しい社会的ネットワークを通じて、このデモを知りました。


     いま私たちは、6月11日に日本中で「原発反対100万人アクション」を行うプランをたてています。その日は地震・津波・原発惨事が起きてからちょうど三カ月後にあたります。


     もちろん私たちは原発を止め、三重の惨害――地震、津波、原発事故――の被災者に対して、東電と政府がかれらの責任において全面的補償をするよう求める全国的ネットワークを作りたいと思います。しかし私は、私たちの抗議はそうした要求を超えて進むべきだと思います。


     フクシマの後でも、日本政府と資本家たちは原発開発構想を放棄していません。かれらは依然として原発輸出を拡大しようとしています。私はそれはシステムの問題、つまり資本主義システムの問題だと思います。


     原発のない世界を求めようとするのなら、私たちは資本主義システムに挑戦しなければなりません。