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アジア連帯講座のBLOG

報告 : 報告:2019原発のない福島を!3.16県民大集会

配信:3.16福島3月16日、福島県教育会館で「2019原発のない福島を!県民大集会」(主催:実行委)が行われ、1700人が参加した。

 2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故の翌年から開催してきた県民大集会は今回で8回目となる。

今回も集会は「私たちは訴えます」を掲げ、

「◦東
電福島第二原発を廃炉とし、福島県では原子力発電は将来にわたり行わず、福島県を再生可能エネルギーの研究・開発及び自立的な実施拠点とすること。

◦放射能
によって奪われた福島県の安全・安心を回復し、県民の健康、とりわけ子どもたちの健やかな成長を長期にわたって保障すること。

◦原発事故に伴う被害への賠償、
及び被災者の生活再建支援を、国と東京電力の責任において完全に実施すること」をアピールしている。

 集会は角田政志実行委員長のあいさつから始まった。

 「昨年6月、東京電力は福島第二原発について、『廃炉の方向で検討する』と表明した。まだ正式決定にまでは至っていないものの。もはや後戻りのできない段階に踏み込んだものと言える。集会の第1目標である原発全基廃炉はおおむね達成されたが、3つの指標のすべてが実現したわけではない。関連死者数は、昨年九月末現在で2267人にのぼり、依然として増え続けている。ふるさとを奪われ、避難
している人は今年2月現在、県内外に約4万2000人もいる。第一原発は使用済み核燃料の取り出しすらスムーズに進んでおらず、溜まる一方の汚染水はトリチウム以外の放射性核種の存在が指摘され、海への放出の方針に強い不信感と批判が巻き起こっている。裁判所における東電幹部の責任追及、および損害賠償をめぐる紛争解決も途上の段階だ」。

 さらに「原発事故から8年が経過し、全国的に記憶と意識の風化が進んでいる。今回の集会は、これまでの活動の歴史的な意義を振り返るとともに、県民がこれからも立ち向かっていかねばならない諸課題を確認し、その解決に向けた道筋についてともに考える集会と位置付けて開催した。立場や意見の違いを乗り越え、一致する点で協同するというこの県民集会の基本的精神を堅持しながら、新たな段階にまた一歩踏み出していきましょう」と訴えた。

 特別ゲストの香山リカさん(さようなら原発1000万人署名・市民の会賛同人/精神科医)は、「福島から東京にお子さんとともに避難生活をしている母親たちの心の悩みを聞く機会がある。原発事故によって家族の中で見解が異なり、家族同士で分断され、その苦しみを引きずっている人たちの話も聞く機会がある。それにもかかわらず大震災、原発事故から八年が経過したということで政府は原発事故を終ったこと、あるいはなかったことにしているようにみえる。意図的に、実態とは違うのに、すんだことだという雰囲気作りをしているようだ。その一例として、この一月に放射能の被害を過小評価した東大名誉教授の論文に不正があったことが明らかになっている。福島第一原発事故収束したとはとても言えない状況だ」と発言。

 とりわけ「復興にむけた取り組みの中で、『あなたたちがあまり騒ぎすると福島の人は迷惑なんじゃないか。福島の人も、もうそっとしておいてほしいんじゃないか』とよく言われる。福島の実情をよく知らないと言い返せないことになる。だからこそ今日の集会のように福島第一原発事故、被災者の復興、第二原発の廃炉などを語り続けていくことが重要だ」と強調した。

 集会呼びかけ人の大原尚子さん(県女性団体連絡協議会会長)、小渕真理さん(アウシュヴィッツ平和博物館館長)、清水修二さん(福島大学特任教授)、藤野美都子さん(福島県立医科大学教授)、武藤類子さん(ハイロアクション福島)、吉川毅一さん(福島県生活協同組合連合会会長)、後援団体が紹介された。

 「県民の訴え」では、浪江町避難者、双葉郡の教育関係者、第二〇代高校生平
和大使、福島県生活協同組合連合会から福島第一原発事故後の「怒り、悲しみ、苦しみを耐えてきた」ことなどを語った。

 最後に「集会アピール」が提起され、参加者全体で採択した。

(Y)




報告: 3.21さようなら原発 全国集会

L1030434 三月二一日、東京・代々木公園野外音楽堂で「3・21さようなら原発 全国集会」が主催:「さようなら原発」一千万署名 市民の会、協力:戦争させない・9 条壊すな!総がかり行動実行委員会で開かれ、全国から一万人が集まった。雨にはならなかったが春の嵐で土ほこりが舞い上がるというあいにくのコンディションだった。

 そんな中、歌手の李政美さんがさようなら原発ライブを行った。透き通るような歌声で韓国の軍事独裁下で歌われた抵抗歌「朝露」などを披露した。

 鎌田慧さん(ルポライター・呼びかけ人)が「原発をつぶす、廃炉にする、原発のない社会を作る」と決意を述べ、安倍政権による大間原発などを建設していることを批判し、「東海第2原発の再稼働を許さない」と主催者あいさつを行った。

 フクシマから人見やよいさん(福島原発告訴団・フリーライター) と熊本美彌子さん(避難の協同センター世話人)が発言した。

 人見さんは「福島原発事故は何一つ解決していない。放射能物質が出ているのに帰還が進められている。そして、モニタリングポスト三〇〇〇台のうち、二四〇〇台を撤去するとしている。汚染水は海洋へ流そうとしているし、汚染土・焼却灰を全国で使おうとしている。何でこんなことが起きているのか。それは事故の責任を誰も取っていないからだ。東電の刑事裁判で九月有罪判決を勝ちとろう」と話した。

 熊本さんは「政府は放射線の数値をいじり、旧来の規制値から高くしても避難などするなという方針だ。自主避難者に対して、住宅支援を打ち切り、出て行かざるをえなくさせている。避難者で元の住宅に戻っているのは二〇%しかいない。原発のない新しい世の中にしていきたい」と語った。

 阿部功志さん(東海村村議会議員)が東海第2原発再稼働について発言した。

 「四〇年過ぎた東海第2原発をさらに二〇年稼働させる計画を原子力規制委員会が認めた。日本原電は毎年一七億円の純利益を上げているが、再稼働に向けた工事に三〇〇〇億円、廃炉費用に一八四〇億円かかる。この費用をどうねん出するのか。東電と東北電力がカネを出す。東電は被災者支援を打ち切る一方で一九〇〇億円出す。新しい制度が作られ、一kwに対して一万円を補助する。東海原発は一一〇万kwなので毎年何をしなくても一一〇億円が入ることになる。結局電気料金の上乗せによるものだ」と明らかにし、さらに「周辺三〇キロ圏内に九六万人も住んでいる。避難は不可能だ」と避難計画もずさんだと批判した。

 山崎誠さん(立憲民主、衆院議員)が昨年提出された原発ゼロ法案が自公の審議拒否によって棚ざらしになっていることを報告し、「原発は終わっている。きちんとケジメをつける必要がある」と話した。高校生平和大使の高校生たちが「戦争、原発、原爆はたくさんの命を奪うものであり、傷が深く残る。死ななくてもよい命を奪ってはならない」と訴えた。

 外間三枝子さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)は「さよなら、ニッポンと言いたい。ジュゴンを翁長知事を殺した。なんでこんなひどい目に沖縄は合わなければならないのか」と問い、三月二五日から新たな区画に土砂投入を予定している政府を批判し、首都圏での行動への参加を訴えた。

 福山真劫さん(戦争させない・9条壊すな総がかり行動実行委員会)「5・3憲法集会への参加、辺野古新基地絶対阻止、東アジアに平和を」と訴えた。全港湾など労組と市民団体の若者によって組織されたフクシマ連帯キャラバンが、いわきから新潟柏崎原発、省庁要請行動を行ったことを元気よく報告した。落合恵子さん(作家・呼びかけ人)も発言した。

 平和フォーラムの藤本さんが閉会あいさつを行い、集会アピールが採択された。原宿コース・渋谷コースに分かれてデモを行い、「さよなら、原発」と訴えた。

(M)


案内 : 琉球弧自衛隊新基地はあってはならない3.23アクション

-石垣島工事着工・宮古島&奄美大島基地運用開始を許さない-
  自衛隊新基地はあってはならない3.23アクション


3月23日(土)15時〜 首相官邸前

呼びかけ : 琉球弧自衛隊配備反対アクション
https://twitter.com/nobase_ryukyuko
090-1219-4519 (栗原)

この3月、琉球弧(南西諸島)における自衛隊配備計画は、重大な局面を迎えています。

石垣島では1日、とうとう平得大俣地区での自衛隊新基地の着工を強行しました。

市議会が住民自身の請求による住民投票条例の請求を否決したとはいえ、まだ議員による発議が準備されているさなかの工事強行です。

そして、政府防衛省は水源地の上での基地建設工事の環境アセスメントの実施を拒否して、まさに「既成事実作り」のための住民無視・地域自治無視の着工を断じて許すことはできません。

また、3月26日に奄美大島と宮古島で自衛隊新基地の運用が開始されようとしています。
すでに宮古島の自衛隊敷地では、陸自部隊の車両が入り始め、まさに「進駐=占領」の様相であると現地から伝えられています。

また、奄美大島では新基地運用開始を記念する市中パレードまで計画されています。

「3月26日」がどんな日かと言えば、太平洋戦争で米軍が慶良間諸島に進行し、沖縄戦が実質始まった日です。

そんな日に、自衛隊新基地の運用を開始し、島を席捲・占領するかのように振舞う。
これははたして、何度目の「琉球処分」なのでしょうか。

自衛隊配備計画は、さらに宮古島の景勝地・東平安名岬にほど近い保良地区で弾薬庫と海保の射撃訓練場の建設をもくろみ、また馬毛島では基地建設のための用地を取得して、日米軍のための利用できる施設にしようとしています。辺野古の新基地もまた、自衛隊利用のためでもあり、琉球弧の諸基地の「前線司令部」的役割をはたすのではないかと疑われています。

安倍政権の一連の大軍拡政策によって、不要なミサイル等の武器置き場にされ、そして琉球の島々をアジア・太平洋・中東・アフリカへの軍事的進出拠点にしようというのが、現在の自衛隊配備計画です。すでに、那覇からアフリカに海自哨戒機が飛ばされています。アフリカ・ジブチの自衛隊拠点=基地は恒久化されようとしています。

私たちは「軍事大国化の負担を琉球弧に押し付けるな!」「侵略の前線基地建設を許さない!」の声を上げていきます。

それは同時に全国の反対運動と連帯して「琉球弧にもヤマトにもオスプレイもイージスアショアもいらない!」を上げることだと考えます。

住民自治と豊かな自然と東アジアの平和への歩みを破壊する自衛隊の新基地はどこにもあってはならない!

ぜひ、ご参加ください。


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【ベネズエラ】現地の指導的社会主義活動家へのインタビュー

Marea-Socialista

ベネズエラ

現地の指導的社会主義活動家へのインタビュー

主権、ベネズエラ民衆の尊厳、民主主義への国際的支援求める

 米国とその同盟諸政権は、先月国会議長のフアン・グアイドが選挙で選ばれたニコラス・マドゥロ大統領を否定する形で自らをこの国の大統領だと宣言した後、ベネズエラ政府に対する圧力を高め続けている。ベネズエラの革命家、ゴンザロ・ゴメスは社会主義組織のマレア・ソシアリスタの指導的メンバーであり、独立左翼のウェブサイト、aporrea.orgの共同創設者だ。以下は、米国のsocialistsworker.orgのエヴァ・マリアによるゴメスへのインタビュー。

【前記ウェブサイト編集者とインタビュアーによる注記】

 このインタビューは一月二七日に行われた。マレア・ソシアリスタは、ボリバール革命を通して達成された諸成果を支えて、終始一貫米帝国主義に反対し、その上で、ウーゴ・チャベスと現大統領のニコラス・マドゥロ両者の、国内資本と外国資本のビジネス利益に対する譲歩、官僚主義的諸傾向、さらに反民主的な諸方策を批判してきた。

ゴメスは二月五日、「憲法防衛市民プラットホーム」の代表者として、米国が支援する反政権派指導者、フアン・グアイドとの会談に参加した。このプラットホームは、米国の介入に反対し、民衆の国民投票(コンスルタ・ポプラー)を提案している左翼の諸個人によって組織されている。

われわれは、このプラットホームの目標、および彼ら自身の観点が知られるようにするために先の会談の公表を利用する、という彼らの期待を理解する。しかしながらわれわれは、この会談に懸念をもっている、と述べざるを得ないと感じている。つまり、欧州の帝国主義諸政権から、ブラジルとアルゼンチンの反動的な国家首脳から、またトランプ政権それ自身から直接的支援を受けている指導者であるグアイドとの会談は、介入への道を清めるために仕組まれたメディアも当事者である情報戦争の中では、ベネズエラ右翼に、自らを「あらゆる側と会話している」と描く余地を与える危険を犯している、という懸念だ。

誰もグアイドを選んでいない

――一月二三日、国会議長のフアン・グアイドが自らベネズエラの代理大統領と宣言し、すぐさま米国、リマ・グループメンバー諸国、また多くの諸国によって承認されました。しかし世界のほとんどにおいて、われわれがグアイドという名前を聞いたのはこれが初めてのことでした。彼は何者であり、ベネズエラ政治での彼の役割はこれまでどういうものだったのですか?

 グアイドは、右翼野党の人民の意志党(VP)議員だった。この党の党首は、現在投獄されている指導者であるレオポルド・ロペスだ。

グアイドは、議会内最大政党間での権力分かち合いという合意の一部として、国会議長に指名されたにすぎなかった。彼は、二〇一七年の反政権派による街頭決起に参加した。しかしそれを別にすれば、彼の党の指導的な公的人物としてすら、彼には大きな名声は何もなかった。

最高裁法廷は二〇一五年、票を買ったとして選挙不正の容疑をかけられたアマゾン州議会メンバーの議席剥奪を議会が拒否した時、議会の権威を認めない、と宣言した。

これは、議会での新たな右翼多数を阻止するために、支配政党であるPSUV(ベネズエラ統一社会党)によって行われたことだった。しかしその後PSUVは自ら議会を放棄し、憲法制定会議を――一九九九年にウーゴ・チャベスの下で施行された憲法と民主主義両者を基準とした時、大いに疑問のある条件で――推し進めた。

グアイドが一人の人物として現れたのは、この権威を認めないと宣告された、野党が率いる国会からだった。彼は大統領を自称した時、マドゥロが勝利した選挙に正統性はなく、彼は簒奪者だ、と告知した。彼は現時点では、その後新たな選挙を行うと想定される「移行政府」形成のための「暫定」という形で、大統領職を引き受けている、と言明した。

しかしながら、議会が彼を大統領と宣言したわけではなかった。ベネズエラ民衆による選出を経たわけでもなく、あるいは国会による選択すらなく、グアイドが自ら大統領と宣言したのは、一月二三日に行われた巨大な反マドゥロデモの後にすぎなかったのだ。

クーデターの特性を帯びた事態

――それでは本当のベネズエラ大統領とは誰なのですか? 一月二三日とその後のできごとはクーデターなのですか?

 ベネズエラ大統領は二〇一八年五月に選出された。それがニコラス・マドゥロだ。

この選挙は、いくつかの政党が禁止され、国家資金の利用がPSUVに有利、という厳しい諸制約下で行われた。しかしマレア・ソシアリスタは、われわれは諸々の批判をもっていたが、この選挙への参加を訴えた。有権者は自分の選択権を放棄してはならない、と考えたからだ。保守派野党は棄権を求めた。そして棄権率は五〇%強に達した。

われわれは、投票したとはいえ、マドゥロ政権は正統性を失っている、と確信している。その反労働者政策、恐るべき腐敗、外国の大国にわれわれの資源を引き渡す略奪的な資源開発主義、その憲法無視の諸決定、さらに彼らの統治手法となった抑圧的権威主義が理由だ。

政権は、高度に問題のある諸条件の下で選出され、憲法に対する全一連の深刻な侵犯によって、正統性を主張するいかなる資格も失っている。労働者階級の圧倒的多数は、マドゥロと彼の政府に対する拒絶を示してきた――この拒絶をはっきり表す大衆的な行動が数多くあった――。

グアイドはマドゥロ政権拒否の立場を明らかにし、議会の提案や政策を推し進めるためにこの不満を利用した。

その後彼は一月二三日に全国デモを呼びかけ、それへの反応の強さとマドゥロに対する巨大な怒りを確かめた上で、大統領を自称する好機を掴んだ。彼は、このデモの前で「大統領」としての就任宣誓を行った。再度言うが、この行為に対するいかなる合憲性もなしに、だ。

いわゆるリマ・グループとして組織されたいくつかのラテンアメリカ右翼政権と歩を並べて、トランプ政権がこの背後に現れた。並立政府の宣言に次いで、それを力で押しつけようとの、米国による介入という脅迫が動き出した。

それゆえ、マドゥロ政権には正統性がなく、この政権はボリバール革命をこれまで破壊し続けてきたわが民衆に対する抑圧者である、とわれわれが見なしているとしても、ベネズエラの本当の政府はマドゥロの政権なのだ。マドゥロは、米国に支援された自称大統領ではない。彼の置き換えは、その主権を行使し、受け入れることができ憲法にかなった諸条件の下で票を投じる、そうしたベネズエラ民衆によってはじめて可能なのだ。

それゆえ今起きている最中のことには、ベネズエラの軍部が遂行したわけではないとしても、しかしそれに代えて、ラテンアメリカのもっとも右翼的な諸政権やEUと連携した、米帝国主義からの制裁と脅迫を通した、進行中のクーデターという特性がいくつかある。これらの諸政権は、米州機構や国連といった諸機関から支持を得てすらいない。

米国の介入は、諸々の制裁、ベネズエラ海外資産の押収、特定商品の封鎖、「人道援助」の戦略的利用といった形態をとってきたが、同時にまた、政治的、経済的圧力が成果を生まない場合として、軍事的エスカレーションへの準備という形もあった。

われわれは、トランプと米政府が帝国主義的、植民地主義的、また資本家としての利害に駆り立てられている、ということを承知している。だからわれわれは次のスローガンを繰り返す。つまり「民衆はもはやマドゥロを欲しないが、しかしグアイドを選んだ者も誰一人いない」と。われわれは外国の介入に反対し、民衆により民主的に成し遂げられる解決を追求する。

選出はされたが正統性を失った大統領と、選出もされず正統性もないもう一人の間のこの対立において、われわれは対話が行われることを求めているが、それは民衆主権のための対話だ。欲するものは何か、それを人々に聞こうではないか。

われわれは、マレア・ソシアリスタおよび「憲法防衛市民プラットホーム」を代表して、憲法七一条の条件の下における、諮問的国民投票の実施を提案してきた。ちなみにこの条項は、「国民的重要性をもつ事項」を投票に付すことができる、と規定している。

その国民投票は、マドゥロ政権と野党の国会間の合意の下で、あるいは有権者の一〇%から支持を集めることにより実施が可能になるだろう。われわれは、何であれわれわれに対し閉じられた扉の背後で決定されることを欲しないがゆえに、この国民投票を実現させようと、他の政治諸組織や民衆運動と連携して今活動を続けている。

人々に彼らの運命を決めさせよう。政府が正統性を再獲得することが望みかどうか、人々の諮問に任せよう。総選挙にこれらの問題の決定を委ねよう。しかしわれわれは、他の政府や帝国主義勢力が彼らの意志を押しつけることを、あるいは民主主義の立場に立つふりをしつつも、民主主義を顧みず勝手にふるまっているベネズエラ国内の政治的エリートたちも受け入れない。

労働者は自らを自立させ始めた


――一月二三日の大規模な諸々のデモと以前の局面におけるマドゥロ反対行動の間にある違いは何ですか? 関係する異なった諸要素について詳しく話せますか?

 二〇一八年という年は、労働者とコミュニティの諸々の抗議、そしてますます注目に値する形で現れた労組の抵抗を特徴とした。これらの闘争は、ハイパーインフレーションと政府の反労働者的諸政策によって破壊された賃金の防衛に集中した。政府が諸手当の引き下げによって掘り崩し始めた労働協約の防衛、あるいは労働者の抗議行動に対する抑圧への反対などだ。

さらに労働者階級のコミュニティも物不足、水、天然ガス、電力、公共交通のような公共サービスの不足、また医療サービスや薬品の不足に抗議して、数を次々に膨らませて街頭に出てきた。

昨年のこれらの抗議行動と以前の年月におけるそれとの主な違いは、以前のものが野党の政治的諸要求に結びつき、またそれらによって駆り立てられ、そしてそれらが主に性格としては中間階級であった、ということだ。これらの二〇一七年の抗議行動は、大規模な決起として始まったが、街頭の暴力的衝突というエピソードで終わった。そしてそれは、徹底的な弾圧で応じた政府によって粉砕された。

今年の抗議行動はバリオス(大都市周辺の、貧しい民衆層が住む街区:訳者)で噴出した基本的必需品の問題を中心に始まった。次いでそれは諸々の青空総会へと、そして一月二三日のデモへと繋げられた。そしてそのデモでグアイドが、デモ参加者の多くにとっては驚きとなったが、自ら大統領と宣言したのだった。

労働者の諸闘争は、階級的展望から、しかしその連携内部での多様性と多元性に基づいて、諸闘争を推進し、それを一体化しようと挑んでいる活動家や労組指導者による新しいベネズエラ労働者組織を軸に、自らを表現し始めていた。

ある者たちは野党に結びついているが、他は「どちらにも立たず」、さらに他の者は、PSUV労組官僚が政府の一器官に成り果てる中で発展してきたチャベス派内異論派潮流から来ている。ちなみに先のPSUV労組官僚はこの国における主な経営者だ。

最大の労組であるボリバアリアン社会主義労組センターは今日、反労働者諸政策の持ち出しを助ける、政府機構のいわば腕になっている。彼らは、PSUV政府と軍部による労働者の権利破壊に反対する労働者階級の反抗管理を助ける目的で、諸々の抗議行動をくじくか、それらの政策を正当化するかしているのだ。

グアイドを伴った現在の情勢は、労組運動のこの新しい高揚を危険にさらしている。その情勢は底辺からの闘争から生まれた。しかし戦闘が今後必要とすることは、できれば吸収しその後その行動力を切り落としたいと思っている両極から、運動の自立性を保つことだ。

「裏庭」支配奪回への乗り出し


――この政治的危機の展開に影響力を及ぼしている米国とその同盟国をどう見ていますか?

 多くのベネズエラ人は、幾分の素朴さと共感をもって、マドゥロに反対する「支援」を期待している。それがもたらす恐るべき危険は言うまでもなく、この支援に込められた、主権とこの国の独立に対する意味のすべてを、彼らが今理解しているわけではないからだ。住民のもう一つの部分は、米国の介入について猛烈に怒りを覚え、民族主義的感情に導かれている。

マドゥロに批判的な政府に反対しているボリバリアンと革命的な部分は、その立場を維持してきた。しかし彼らは否応なく、帝国主義の介入に対決する闘争を最優先としなければならない。介入というこの脅威はマドゥロ政権に便宜を与え、この右翼政権に反対する民衆の自律的諸闘争の発展を妨げている。

――トランプ、ボルソナロやドゥケが代表するラテンアメリカ右翼、そしてベネズエラ反政府派間の連携をあなたはどう見ていますか?

 トランプの場合これは、米国が影響力を失ったラテンアメリカの諸々の部分を再植民地化する好機になっている。一方これはトランプの子分の諸政権にとって、それら自身の民衆に対する略奪によって提供される米国のためのご馳走から、そのおこぼれを食べる好機だ。

米国は、マドゥロ派官僚の反動的な性格にもかかわらず、その起源がチャベスが率いた革命にあることを大目には見ないだろう。また彼らは、ベネズエラほどに重要な国でこの国家を直接統治しようと、チャベスが伝統的なブルジョアジーを権力から取り除く過程をどのように組織したか、をも大目に見ることはできない。

この地域におけるいくつかの右翼政権は、米国との間に歴史的な、またビジネス上の結びつきを維持している。ワシントンは、この近隣の政府に対する中国やロシアのような途上中の帝国主義がもつ利害の影響力に腹を立てている。このような形でわれわれは、米国がその「裏庭」に諸々の条件を押しつけ、それを支配し、彼らが望む世界的な力関係を維持しようと乗り出しているのを見ているのだ。

民主的で合憲的な解決を求める


――この危機に対する交渉による解決を求めてウルグアイ、メキシコ、バチカンが進めている提案について、あなたはどう考えますか?

 内戦や侵略の可能性という危険を前にした時、それが政治エリート間の密室的な合意を助長しない限りにおいて、またそれが民衆の彼ら自身の政府――民主的な政治生活と人権と並んで、医療の諸制度を復活させ、食糧供給の準備と医療を再建することを目的にする政府――を選ぶ権利を尊重する限りにおいて、この提案には建設的な側面が諸々ある。

――今後の二、三週に起きることをあなたはどう予想していますか? この時期においてあなたは、ベネズエラの社会主義者の任務についてどう考えていますか?

 予想は極めて困難だ。トランプと米政府が今、彼らに都合のよい諸条件を作り上げようと指揮棒を振り回しているからだ。彼らがその指揮棒でほしい成果を得られないならば、彼らは、彼らの敵を直接破壊することに頼るかもしれない。そしてその敵はこの場合、マドゥロだけではなくこの国全体でもあるのだ。われわれは今、交渉を通じて戦争を回避すること、それによりさらに大きくすらなる苦難から逃れること、に期待をかけている。われわれは、民衆が彼らの道筋を再設定できる、そうした民主的で憲法にかなった解決を求める。

自律的で自己組織的、かつ意識的なやり方で自らの利益を守る、労働者と労働者階級コミュニティからの強力な参加と決起がなければ、どのようなものも民衆を利することにはならないだろう。人々は、より大きな福利をもたらす事業における彼ら自身の権力と支配的影響力の獲得をめざさなければならない。

――米国内左翼の大きな部分は、原則として米国の介入に反対――まさに正しくも――している。しかしそれは、マドゥロ政権に対しては無批判的な立場を取っている。あなたの望みとしては、世界の左翼にどう発言してもらい、ベネズエラ民衆との連帯確立のためどう行動してもらいたいですか?

 米国とその同盟諸国がベネズエラに敵対して遂行中のことを前にすれば、国際的な連帯が必要不可欠だ。左翼、進歩派、労働者、知識人、それらの組織からの介入主義諸政策に反対する連帯が特に重要になる。これらのグループは、人々が結局は受けることになる介入の高い犠牲を、また北米の民衆自身も背負う高い犠牲をも分かっている。

われわれはベネズエラ人に対するトランプの介入への強力な反対を求める。またそれは同時に、米国内の好戦的タカ派が強いる抑圧に反対し民主主義を求める闘いをも助けるだろう、と確信している。

われわれは、米帝国主義と正統性のない政府の押しつけに反対する、そして憲法にかなった手段と自由な選挙を通して自身の国の未来を決定するベネズエラ民衆の民主的諸権利を求める、国際的キャンペーンを必要としている。この連帯は、「人道的懸念」のような口実に隠れた介入を大目に見てはならない。

しかしこの反介入キャンペーンは、あるがままのマドゥロ政権に対するいかなる支持も意味してはならない。それはその民衆に対する抑圧者であるからだ。

介入への反対は、主権と諸々の自由に基づいてベネズエラ民衆が自ら決定を行うためのものでなければならない――まがいものの「社会主義」を名目に、ボリバール革命を裏切り、それを解体している政府をさらに打ち固めることを助けるためではなく――。

マドゥロの下で、一団の官僚集団が「ルンペンブルジョアジー」に成り果て、われわれの主権を多国籍企業と外国の諸大国に引き渡し、われわれの環境を破壊し、経営者からなるエリートを富ませるために、公共の諸資源とあらゆるものを略奪し、労働者を搾取することで権力の座で安楽にくつろぐまでにいたった。

米国の介入への反対は、専制的な政権と略奪的なカーストに支持を与える点まで拡張されてはならない。われわれが求めている支援は、民主主義、主権、そしてベネズエラ民衆の尊厳に対するものなのだ。(二〇一九年二月六日)

▼ゴンザロ・ゴメスは、マレア・ソシアリスタの全国調整機関メンバー。
▼エヴァ・マリアはsosialistsworker.org記者。(「インターナショナルビューポイント」二〇一九年二月号) 


報告:天皇在位30年式典に反対しよう!銀座デモ

2.24銀座デモ 2月24日、終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)は、「天皇在位30年式典に反対しよう!派兵=戦争・格差・災害・原発・差別 悪夢の30年!」銀座デモを行い、150人が参加した。

 銀座デモのターゲットは、東京・隼町の国立劇場で午後二時から開かれる「天皇陛下ご在位30年記念式典」だ。権力は、デモの集合場所であるニュー新橋ビルと新橋駅周辺に大量の公安政治警察と機動隊を配備し、厳戒態勢を敷いてきた。断固とした反天皇闘争に対して露骨な威圧をもって対応してきた。仲間たちは、ビル内にも潜入しようとする権力の嫌がらせと挑発を許さず毅然として入場し、前段集会を開始した。
 
 主催者から開催あいさつが行われ、「今日の式典は、国民を代表して内堀雅雄福島県知事が天皇への感謝の言葉を行う。天皇作詞・皇后作曲の歌を沖縄出身の歌手、三浦大知が歌う。福島と沖縄という『平成』の二大矛盾を天皇制の中に解消していこうするものだ。なんとか共産党は、式典には参加しないということだ。下からの突き上げもあるのかもしれない。NHKとテレビ朝日が生中継する。総務省は、小中学校、大学、役所などに日の丸を掲揚しろと通達を出した。まさに国民こぞって『お祝い』するという意図だ。私たちは、こんなものを決して祝え
ないし、祝ない。30年は、とんでもない時代だったんだと逆に突きつけていくデモにしていこう」と強調した。

 福島から駆けつけた仲間は、「天皇制こそ福島の原発事故と被ばくを覆い隠す見えざる暴力だ。その暴力の下手人が内堀雅雄福島県知事だ。人間として許し難いことだ。今、復興を進めるか否か、被ばくの現実を認めるか否かの分断が起きている。被ばくの現実を認める奴らこそが福島差別を広げていると圧力をかけられている。『偉い人』が安全と言っているのだから、これ以上危険だと言わないでくださいと圧力をかけている。このような図式のおおもとが天皇制だ。沖縄も同じだ。天皇制をひっくり返そう」と訴えた。

 部落解放同盟東京都連合会国立支部は、「戦争の歴史を風化させることはできない。次の世代に伝えていかなければならない。二〇〇〇年頃から『日の丸』反対闘争をやってきた。右翼もたくさんきた。この間、『平成最後の……』という言い方でなにもなかったかのように評価する人たちが多い。差別の元凶は、天皇制だ。今こそ天皇制はいらないの声を大きくしていこう」と発言した。

 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックは、「今日は県民投票の投開票日だ。県知事選では玉城知事には39万以上の投票があった。それを上回る投票が行われるだろう。しかし、安倍首相と菅官房長官は、『結果について全く関係ない。土砂投入を続ける』と言い放っている。明仁天皇は、一一回も訪沖している。沖縄を国民国家に統合することが一番の目的だ。昨年は、与那国島を訪問している。与那国島の人々は、国境とかの意識はなく、隣人と親しくしてきた。だが安倍政権は、自衛隊の南西諸島配備再編政策のもとに自衛隊を進駐させた。天皇訪問時、自衛隊が堵列を組んで迎えた。天皇は、自衛隊の役割を確認するために訪問したのだ。これが天皇制の役割だ。明日、官邸前で県民投票の声を聞けと抗議行動を行う」とアピールした。

 再稼働阻止全国ネットワークは、「 天皇制がすり込まれている日常がある。友人の中には、『いい人だもの天皇、美智子様は』と言う人たちがいる。こういう状況が蔓延している。脱原発ツアーバスでは、参加した人たちが一言ずつ喋る時、ある人は『こんな原発がひどいなんて、もう天皇様に訴えるしかないんじゃないですか』と発言した。大熊町を訪問した時も、ある荒れた家の中の仏壇の上に歴代の天皇・皇后の写真が並んでいた。「あーあ」という想いを今でも忘れられない。天皇制を崩していくことは大変なことだと思いますが、声なき人々、私たちが繋ぎ合って、諦めることはなくやっていこう」と強調した。

 集会終了後、デモに移り、機動隊により不当な規制を許さず、式典会場に向けて「天皇在位30年式典反対!式典を中止しろ!無駄な税金を使うな!勝手に祝うな!」のシュプレヒコールを繰り返した。

(Y)



案内 : 2.24「天皇在位30年記念式典」反対 銀座デモ

2.24「天皇在位30年記念式典」反対 銀座デモ

日時:2019年2月24日(日)13時
集合時間・場所:13時 ニュー新橋ビル 地下2F ニュー新ホール集合
 ニュー新橋ビル:JR「新橋駅」西側 烏森口1分
         地図→http://bb-building.net/tokyo/deta/876.html
主催:終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク
  (おわてんねっと)
   TEL 090-3438-0263
   E-mail owaten@han.ten-no.net
   ツイッター https://twitter.com/zzomecpivqvy9g9

案内→http://han.ten-no.net/?p=361

2月24日の政府主催在位30年式典に反対しよう!
派兵=戦争・格差・災害・原発・差別 悪夢の30年!


 湾岸戦争、PKO、9.11にイラク戦争、阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件。
 リーマンショックの前から続く「失われた20年」?
 固定された格差、貧困率は15%超え。
 JR、郵政、次は水道。
 民営化されカネを要求するインフラ、切り縮められる生存と権利、3.11東日本大震災、原発事故発生。
 逃げたい人、戻りたい人、被曝、廃炉、山積みのフレコンバッグ。
 地震、台風、あちこちで続く「自然」災害。
 打ち切られる支援、忘れられていく被災地。
 排外主義と差別。
 日常化するヘイトスピーチ。
 うわべだけのダイバーシティ。
 「外国人」にまで及ぶ奴隷労働化。
 民意蹂躙の沖縄新基地建設。
 オリンピック、万博、排除されるのは誰?
 イイ事ちょっとはあったかも知れないけど、災いだらけの30年。
 「天皇皇后は寄り添った」!?
 違う。
 差別と支配を強化し、問題を隠蔽した。
 式典では内堀雅雄福島県知事が国民代表として感謝の言葉を述べ、沖縄出身の
歌手、三浦大知が天皇作詞・皇后作曲の歌を歌う。
 当日沖縄では辺野古新基地建設の是非を問う県民投票。
 災害と戦争の被害をありもしない「慈悲」で封じるエグさとグロさ。
 そもそもいらない「天皇区切り」の30年!
 「天皇時間」の30年!
 災いだらけの30年!!!
 祝う?
 祝わない!!!!!!!




 政府は、天皇明仁の退位を前に、これを記念する行事を催そうとしています。

 しかし、明仁が天皇の地位にあったこの30年は、明仁を祝い記念するに値するものでしょうか?
 明仁が天皇になった1989年は、ベルリンの壁が崩壊した年でも知られていますが、バブル景気が絶頂のときでもありました。
 これがその後どうなったかは、誰もが知るところでしょう。
 そして、明仁の大嘗祭は、湾岸危機のまっただなかで催されました。

 明仁は、即位したときに何と言ったかを思い起こしましょう。
 彼は「皆さんとともに日本国憲法を守り,これに従って責務を果たすことを誓い……」と述べましたが、その直前には昭和天皇裕仁が「ひたすら世界の平和と国民の幸福を祈念され,激動の時代にあって,常に国民とともに幾多の苦難を乗り越え……」と述べています。
 裕仁が、政治的、宗教的、軍事的なあらゆる権力を有していたときに何が起きたかについて、明仁は十二分に知り、それにもかかわらずこうした発言をしたわけです。
 さらに裕仁は、戦後になってもその権威権力を行使し続け、沖縄を米軍基地へと売り渡しています。
 もちろんこのことも明仁は知っているのです。

 明仁天皇は平和主義者であると、世上に流布されています。
 しかし、こうして裕仁から引き継がれた天皇という地位において、彼が果たしたことは何だったのか。
 日本国家は「湾岸戦争」ののち、海外派兵を実質的に開始しました。
 そして、その後、天皇が自衛隊や米軍などを賞し栄典を与えることが、現在もなお続いています。
 「平和を祈る」天皇として彼の行為は語られていますが、それは、本質とは大きくかけ離れたものです。

 「平成」と呼ばれる明仁の在位期間に何があったのか、さまざまな方向から思い出してみませんか?
 そして、その中で、天皇や天皇制が果たした役割を、一つひとつ、ちゃんと見直してみませんか?
 天皇の在位30年を祝う?
 いや、私たちは祝わない!
 反対の声を上げ、行動していこう!

【ヨーロッパ】高校生を中心に気候ストライキ運動が広がる

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子どもたちが気候のためにストライキ!

ダニエル・タヌロ

若者の危機感は大げさではない

 今年に入り特に欧州各国で、気候変動への真剣な行動を求める高校生のデモが続いている。気候変動がもたらす破壊的結果に対する危機感が若者の間に高まっていることが示されている。この状況を前に、ベルギーのタヌロ同志が、環境の課題と社会的課題を一体として闘うことの不可欠さと緊急性を、あらためて呼びかけている。内容からは、特に立ち上がった若者への訴えを意識していることがうかがえる。(「かけはし」編集部)

 世界中で、多くの若者たちが自然発生的に、気候のための出発を始めようとしている。一月一七日ブリュッセルでは、一五歳のスウェーデンの高校生、グレタ・トゥンベリによりCOP24に合わせて行われた格調高いアピールに応えて、一万二〇〇〇人以上の人々がストライキとデモを行った。彼らは一週間後三万五〇〇〇人以上になり、運動は継続している。 「わたしたちの世界が明日破壊されるのであれば、学校に行く利点とは何なのか?」、先の若者たちはこう問いかけている。それは常識そのものだ! これらの若者たちは誇張しているわけではない。情勢は実際深刻だ。平均気温は一八〇〇年以後で一度Cしか上昇していない。しかし結果はすでに懸念を呼んでいる。つまり、熱波、寒波、より厳しい干ばつ、溶けつつある氷河と氷冠、より暴力的になったサイクロン、巨大な山火事……と。

 上昇が二度Cで、影響は破局的になるだろう。われわれはその点から、地球温暖化の雪だるま効果(坂を転がる雪玉が自動的にひたすら大きくなることにたとえられた加速的昂進の作用:訳者)を経験する危険を犯す。地球は、「乾燥した衛星」になるだろう、そして気温は、極めて急速に四度Cも上昇する可能性があるだろう。全地域が居住不可能になると思われ、何億人もの人びとが気候難民になるだろう。そして生物多様性は崩壊し、海面はやがては三メートルから四メートル上昇するだろう。それはもはや惨害というようなものではなく、激変となるだろう!

 パリのCOP21で決定された地球温暖化の閾値、一・五度Cを確実に超えないようにするために、あらゆることが行われなければならない。それが不可避の結論だ。しかし諸政府は、これを行おうとはしていない。諸政府の「気候計画」を基礎とした場合として、専門家たちは、二・七度Cから三・七度Cの温暖化を予想している……。それは最低の場合だ。ドナルド・トランプやブラジルのファシスト、ボルソナロのように、ますます多くの指導者が真実否認に引きつけられているからだ!

 欧州では、ベルギー政府がもっとも偽善的な政府の一つだ。実際この政府は昨年一二月二日、気候に関する七万五〇〇〇人のデモ行進に祝意を表したが、翌日になると、EUの気候に関する二つの指令を支持することを拒絶したのだ。これらの偽善者はまさに恥知らずだ! しかし人々は、まがいものの約束と開き直りにうんざりしている。一月二七日のブリュッセルには、もっと多くのデモ参加者がいた。

暮らしと地球を資本が破壊


 科学者たちは二五年以上警報を鳴らし続けてきた。排出はなぜ増え続けているのか? 諸政府はなぜ(ほとんど)何もしないのか? 彼らが資本主義に奉仕しているからであり、資本主義のただ一つの目的が利潤であるからであり、利潤は成長を必要とし、この成長は歴史的に化石燃料エネルギー(石油、石炭、天然ガス)に基づいているからだ。

 再生可能エネルギーはどうか? それらも環境のためではなく、利潤のために生産されている。われわれがより少なく生産し、より多くを分かち合うならば、人間の真の必要を満たす上では、それで十分となるだろう。

 しかし多国籍企業は彼らが確保している埋蔵化石燃料と設備の放棄を拒否し、銀行はそれらの埋蔵と設備に投資された彼らの資本の放棄を拒絶している。そしてあらゆる部門の経営者が心中に抱える考えは一つしかない。つまり、むしろもっと多くを生産し、彼らの競争相手よりも多くの利潤を上げる目的で、さらに多くの労働者と自然を搾取する、ということだ。

 われわれは、あらゆること、われわれの仕事、賃金、社会保障、公共サービス、生活水準にとっては成長が条件だ、と告げられている。こうしてわれわれの暮らしは、われわれの搾取と自然の搾取次第になっている。現実には、この生産力主義のシステムがわれわれの暮らしと自然両者を破壊しているのだ。

われわれは今、奈落の縁にいる


 今日われわれは、崩壊の瀬戸際にある。地球温暖化一・五度Cを超えない可能性が半々になるためには、世界全体のCO2純排出が、二〇二〇年から二〇三〇年の間で五八%減らなければならない。それらはその後、二〇五〇年までにゼロにならなければならない。そしてその後、地球がCO2を排出以上に確実に吸収するようにすることが必要になるだろう。

 そうでなければ、用済みに成り果てた地球に自らを任せるか、大気中から炭素を人工的に取り除く技術(「マイナス排出テクノロジー」)の利用、あるいは太陽放射の一部を宇宙空間へ戻す技術(「ジオエンジニアリング」)の利用か、が必要になるだろう。

 しかし警告がある。つまり、こうした魔法使いの弟子的技術が機能する保証はまったくないのだ。それは、地球の上での、そこに住む生き物を使った、直接の実物大規模の実験を経ることが必須となるだろう……。

 いわば死を招く危険を前に、自己保存本能は一〇〇〇倍も正統化される。高校生にはそれゆえに、ストライキに打って出る権利が一〇〇〇倍もあるのだ。ぼうっと傍観しないようにしよう。それがどこから来ようが、親トランプ右翼や権益回復のもくろみからの攻撃に立ち向かい彼らを支援しよう。そして彼らの模範に続こう!

社会と環境の闘争一体化を


 地球温暖化の主な犠牲者は、諸政権や雇用主から変わることなく攻撃を受けている者たち、つまり労働者、小農民、子どもたち、女性、年金生活者、病人……そして移民だ!

 金持ち連中は自らに、それが億万長者のために用意された人工島上での暮らしを意味しているとしても、自分たちはいつであれ何とかやっていけるだろう、と言い聞かせている。彼らの特権を救い出し、われわれの社会と民主的達成成果を破壊するために、彼らはますます、レイシストであり、性差別主義者であり、気候変動否定派である極右に引きつけられている。したがって、社会的課題と環境の課題が同じ民主的な大闘争の両面だということは明確だ。

 この戦闘は始まったばかりにすぎない。そこには労働の世界が現れなければならない。黄色のベストから若者まで、今こそ闘争と要求を結集する時だ。今日われわれの子どもたちは、この地球上に彼らが存在する権利を、また彼らの子どもたちが存在する権利を守るために、ストライキを行い、そして街頭にいる。われわれ大人はどうなのか? われわれは何をするのか? われわれは彼らを支援しなければならない。それはわれわれの義務であり責任だ。

 あらゆる手段で決起しよう。われわれもストライキに決起しよう。自宅にとどまるストライキではなく、能動的なストライキに、それこそ、あらゆる不公正、あらゆる破壊、社会的なまた環境上双方の現在の窮状に終止符を打つ方法、それらを徹底的に討論するためのストライキに、だ。

エコ社会主義の緊急計画を


気候の惨害を回避することはまだ可能だろうか? 必要な努力は巨大だ。それは、民主主義と公正の中で社会的課題と環境上の課題を組み合わせることで、はじめて成功できる。一つのエコ社会主義的移行が基本だ。これは緊急計画を必要とする。以下に一〇項目の提案を示したい。

1.不必要かつ危険な製造品(武器を始めに)、および不必要な商品輸送の廃止、製品品質を最高度に高め、計画的な陳腐化と闘うこと。

2.あらゆる建物を断熱化し刷新する(住民の超過費用負担ゼロで)公的企業の創出。

3.自家用車の使用を思いとどまらせる公共交通に対する大規模な投資。航空移動を合理的に見直すこと。

4.化石燃料を地中にとどめること。再生可能エネルギーを一〇〇%基礎にする(核エネルギーのない!)経済への急速な移行を組織するために、エネルギーと金融部門を収用し社会化すること。

5.富の再配分、課税における平等性、および世界化された所得に関する課税の累進性の回復。公的部門、教育、医療・介護への資金再充当。

6.クライメートジャスティスの尊重。全員のための持続可能な発展に必要な技術と財源の、南への移転。

7.アグリビジネスの放棄。可能な限り多くの炭素を土中に隔離するために必要なことを行う、環境調和的な農業の推進。

8.賃金を下げることなく、全員の間で必要な仕事を分かち合うこと。廃止されるべき部門の労働者を、新たな活動に転換すること(所得の維持と社会的成果と一体的に)。

9.市場からの取り出し。つまり、無料の教育、交通、医療だ。基本的必要に対応する水と電力の無料消費。この水準を超える消費に対しては急激な累進的価格設定。

10.「思いやり」、透明性かつ説明責任の文化の発展。民衆とエコシステムに対するケア活動の強化と社会化。全員に対する投票権容認。被選出代表に対するリコールを含む、市民と民衆の統制と主導性に関わる諸権利の容認。


 これはユートピアだろうか? 一九四〇年から同四四年まで、米政府は緊急計画を実施した。軍事生産はGDPの四%から四〇%まで上昇するにいたった。そしてあらゆる種類の制約が課された。ナチスを打ち破り、米国の多国籍企業の世界的優位性を確保するために行われたことは、社会的公正に基づき気候を救い出すためにも行うことが可能だ。それは政治的意志の問題だ。それを迫ることはわれわれにかかっている。

▼筆者は実績を積んだ農学者かつエコ社会主義の活動家であり、「ラ・ゴーシュ」(第四インターナショナルベルギー支部、LCR/SAPの月刊機関誌)記者。(「インターナショナルビューポイント」二〇一九年二月号)  


報告:天皇『代替わり』に反対する 2.11反「紀元節」行動

配信:紀元節 2月11日、「天皇『代替わり』に反対する 2.11反「紀元節」行動」(実行委)の集会が在日本韓国YMCAで行われ、130人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として改憲攻撃と天皇制国民統合の強化をねらっている。すでに開始している天皇「代替わり」キャンペーンに抗して、全国の反天皇制運動を取り組む仲間たちによって「終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)」を昨年11月に起ち上げた。

 ネットは、「2019年11月に予定されている大嘗祭まで、1年間の期間限定の活動を通じて、明仁退位・徳仁即位の全過程に抗議し、マスコミや行政などを通じて拡散される奉祝賛美キャンペーンや、巨額の税金を投入して行われる種々の代替わり儀式に反対していきます」とアピールし、様々な対抗アクションを果敢に取り組んでいる。2月24日〈日〉に「『天皇在位三〇年記念式典』反対銀座デモ」(13時/ニュー新橋ビル地下2F・ニュー新ホール集合)を行う。

 集会は、実行委から「集会基調」(①「紀元節」と右派をめぐる状況②天皇
「代替わり」儀式との闘い③戦争する国と「平和」天皇④「代替わり」諸儀式と天皇行事反対の行動へ!)が提起された。

 とりわけ「新たに一つ増えた、今年の天皇『四大行事』」(①6月2日、「第70回全国植樹祭あいち2019」②9月7日~8日、「第39回豊かな海づくり大会あきた大会」③9月15日~11月30日、「第三四回国民文化祭にいがた2019」「第19回全国障害者芸術・文化祭にいがた大会」④9月28日~10月8日、「第74回国民体育大会 いきいき茨城ゆめ国体2019」、10月12日、「第一九回全国障害者スポーツ大会 いきいき茨城ゆめ大会2019)に対して「現地における反対運動への協力・連帯を!」と呼びかけた。

 菱木政晴さん(靖国合祀イヤですアジアネットワーク、即位・大嘗祭訴訟呼びかけ人)は、「近現代の親鸞理解と宗教としての天皇制 ―『紀元節』に想う真宗門徒のつぶやき―」をテーマに講演した。

 菱木さんは、「中曽根(1985年)・小泉(2001~2005年)・安倍(2013年)首相靖国参拝違憲国賠訴訟」について報告し、「国の機関の行為に対しては住民訴訟ができないため、国家賠償(損害賠償)請求訴訟として闘われた。このことが、『侵略戦争の加害行為を担わされた兵士と遺族はどのような被害を被ったか』という問いを生んだ。一人の人間としては、殺し殺されることに利用されたこと(人を単に手段として扱うこと=平和的生存権侵害)だが、信教の自由の人権に即して(限定して)考えるならば、『(古来の自然崇拝を基盤とする神道ではない新宗教としての『国家神道』、すなわち)天壌無窮の神勅と八紘一宇の詔勅を柱とするカルト宗教の宣伝の材料として利用された』」と批判した。

 さらに「国家神道、すなわち、宗教としての天皇制の拒否」、「真宗門戸にとっての反靖国・反国家神道」「極楽の人数と護国の英霊」などのテーマをクローズアップし掘り下げながら検証した。

 連帯発言が「2019・3・1独立運動100周年キャンペーン」、「3・2神奈川集会とデモ」、「辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会」などから行われた。

 デモに移り、神田町一帯にわたって「建国記念の日反対!」「紀元節を認めな
いぞ!」「天皇制はいらない!」のシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

 

読書案内: 「自衛隊の南西シフト━戦慄の対中国・日米共同作戦の実態」 小西誠 著

自衛隊の南西シフト_「自衛隊の南西シフト━戦慄の対中国・日米共同作戦の実態」
 
小西誠著 社会批評社 1800円+税


 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として新たな「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」(中期防)〈2018・12〉を決定した。防衛大綱は、「前大綱に基づく統合機動防衛力の方向性を深化させつつ、宇宙・サイバー・電磁波を含むすべての領域における能力を有機的に融合し、平時から有事までのあらゆる段階における柔軟かつ戦略的な活動の常時継続的な実施」にむけて「多次元統合防衛力」を構築していくことを強調している。つまり、米国から「F35B」戦闘機の購入、護衛艦「いずも」型2隻を「空母」に改装、対電子戦などを明記した軍拡宣言である。

 とりわけ対中国シフトについて「弾道ミサイル等の飛来」攻撃を煽りながら、南西諸島の常時持続的な防護の一環として「島嶼部を含む我が国への攻撃に対しては、必要な部隊を迅速に機動・展開させ、海上優勢・航空優勢を確保しつつ、
侵攻部隊の接近・上陸を阻止する。海上優勢・航空優勢の確保が困難な状況になった場合でも、侵攻部隊の脅威圏の外から、その接近・上陸を阻止する。万が一占拠された場合には、あらゆる措置を講じて奪回する」(防衛大綱)などと米軍の下請けで実戦能力が不十分にもかわらず、あいかわらずの決意主義だ。もちろん自民党国防族、軍事産業の利権拡大とセットのコマーシャルであることは言うまでもない。

 こんな軍事のもてあそび姿勢を前面に出しながら、すでに戦略的な南西諸島の島嶼防衛段階から出撃基地および要塞化を着手してきた。宮古島レーダーサイト配備(2009年)、奄美大島駐屯地造成工事開始(2016年6月)、与那国島に与那国沿岸監視隊開設(2016年3月)などを突破口に、ついに宮古島駐屯地建設強行(2017年10月)、石垣島に陸上自衛隊の駐屯地を建設し、地対空、地対艦両ミサイル部隊、警備部隊などを配備(500~600人)する。沖縄本島にも陸自の地対艦ミサイル配備する方針だ。

 本書は、南西諸島の要塞化―島嶼防衛戦=東シナ海戦争の全貌と安倍政権の野望を徹底批判している。著者である小西は、元反戦自衛官(航空自衛隊生徒隊第10期生)と長年の軍事ジャーナリストの経験を土台にして与那国島、石垣島、宮古島、奄美大島、沖縄本島で急ピッチで進む自衛隊強化の現地取材(2016夏~2017)や基地建設反対派住民との交流、防衛省諸文書の狙いの解明など多岐にわたるアプローチを試みながらまとめあげた。

 小西は、自衛隊の「島嶼防衛戦」について、米の軍事戦略の転換に注目する。

小西分析はこうだ。

 「米トランプ政権は、「国家安全保障戦略」(2017年12月)、「国家防衛戦略」(2017年1月)を明らかにし、「『対テロ戦の終了』を宣言するとともに、中国を米国の覇権に挑戦する最大の脅威とみなし、そして、中国とロシアとの『長期的な戦略的競争』に備える体制に転換するという方針を打ち出した」。つまり、「新しい中国・ロシア脅威論、対中抑止戦略が発動され、『新冷戦』の始まりと言っていいだろう」と浮き彫りにした。この米新軍事戦略下のうえで安倍政権の「インド太平洋戦略」が設計され、対中抑止戦略を米と共同して、その先兵を担うことなのである。

 そもそも「島嶼防衛戦」について自衛隊が初めて策定したのは、陸自教範「野外令」の改定(2000年1月)であり、「上陸作戦」も定められた。小西はこの時期の情勢に着目しながら、「1989~91年のソ連・東欧の崩壊」によって「ソ連脅威論」による日米の対ソ抑止戦略は終わったにもかかわらず、米国は米ソ冷戦体制に代わる軍事力の維持のために「地域紛争対処論」(1991年湾岸戦争)、朝鮮危機(1993年~94年)、台湾海峡危機(1996年)に踏み込んでいった。この延長に日米安保共同宣言(1996年)、日米防衛協力のための指針改定(1997年)から新ガイドライン、中国封じ込め政策を軸にした日米安保再編に向かう。このプロセスの中で米軍が中東作戦に比重を置き、その東アジア手薄状態を自衛隊を動員しながら「島嶼防衛戦」の位置づけが重視されていくことになった。

 連動して防衛省・自衛隊は、は、「統合幕僚監部『日米の[動的防衛協力]』について」(2012年)を策定した。「対中防衛」を軸にした南西シフト態勢を初めて明記する。小西は 「第8章 沖縄本島への水陸機動団一個連隊の配備 在沖米軍基地の全てが自衛隊基地に」という衝撃的なタイトルだが、この統合幕僚監部文書の重要性を強調して言う。

 「『島嶼奪還』の日本型海兵隊という新たな沖縄本島に配備するという、とんでもない計画が、この統合幕僚監部文書には明記されているのだ」「在沖海兵隊の司令部、戦闘部隊のほとんどは、グアムなどへの移駐が決定しているが、この米海兵隊の穴埋めを狙っているのが、水陸機動団なのだ」。

 「したがって、現在、埋め立て工事が進む辺野古新基地もまた、この自衛隊部隊の拠点基地となることは明らかだ。政府が南西シフト態勢作りと合わせて、辺野古新基地造りを急ぐのも、このような自衛隊基地の確保が最大の目的である」。

 さらに小西は、読者に問いかけながら、「自衛隊制服組は『島嶼防衛戦』を海
洋限定戦として位置づけているが、いずれ『西太平洋戦争』への拡大は不可避だ。……日米中の衝突は、金融危機を含む世界経済への深刻な打撃を与えることは不可避である」と指摘し、過小評価する防衛省・自衛隊の軍事戦略の根本欠陥を突きつけている。
 
 南西諸島への自衛隊基地配備は自動的に進行しなかった。米の軍事戦略の転換に基づく南西諸島への自衛隊配備からミサイル配備決定の遅れに現れたように「悲惨な戦を体験した沖縄━先島諸島」などの抵抗は当然であった。このことを「防衛省・自衛隊」自身が、厳しく認識していた。(小西)。

 そこで防衛省・自衛隊は基地建設推進のための手法として、「地元の基地建設の誘致・要望」を「推進根拠」にしたのだ。与那国島、奄美大島、石垣島では「賛成派づくりと誘致」工作を強化していった。

 本書では「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」、「戦争のための自衛隊配備に反対する奄美ネット」などの住民の反対運動を紹介している。小西は、現地での交流も深め、基地建設レポートを全国配信している。さらに奄美で講演会(2017年11月)を行い、「自衛隊の島しょ防衛戦は戦闘が最優先。全島防衛は事実上不可能と考えているからこそ、離島の奪還作戦を行っている。中国を仮想敵国とする冷戦時代の焼き直しだ」(奄美新聞)と批判した。

 さらに「軍拡競争の抑止を目的に①あらゆる武装・軍備の撤去②敵対行為の排除③軍事支援の禁止などを推し進め、アジア太平洋地域の諸国で実施した『無防備地帯』の実現を呼びかけた」(同紙)。

 なお小西は、本書の冒頭から繰り返し、自衛隊の「島嶼防衛戦」の実態と危険性、住民無視のあり方を取り上げないマスメディアを批判している。それだけではない。「従来、このような日本の軍拡や平和問題で発言してきた知識人らも、驚くべきほどの沈黙を守っている」状況に怒っている。最後にあらためて「反対している住民たちを孤立させてはならない。戦慄する実態を全国に知らせ、反対運動をともに取り組もう」と訴えている。

(Y)


■3.22アジア連帯講座:反自衛隊連続講座②
「自衛隊の南西シフト 戦慄の対中国・日米共同作戦の実態」
報告:小西 誠さん
(軍事ジャーナリスト)

日時:3月22日(金)/午後6時30分
会場:文京区民センター3C会議室(地下鉄春日駅)
        資料代:500円
主催:アジア連帯講座




案内 : 天皇「代替わり」に反対する 2.11反「紀元節」行動(集会&デモ)

天皇「代替わり」に反対する 2.11反「紀元節」行動(集会&デモ)
案内→http://www.ten-no.net/?p=1097

日時:2月11日(月・休)13:15 開場(13:30 開始)

※集会後デモ

会場:在日本韓国YMCA 9F 国際ホール
    〒101-0064 東京都千代田区猿楽町(さるがくちょう)2−5−5
    JR「水道橋駅」徒歩6分、「御茶ノ水駅」徒歩9分
    地下鉄「神保町駅」徒歩7分
    地図→http://www.ayc0208.org/jp/map1.htm
    
講師:菱木政晴さん
   (靖国合祀イヤですアジアネットワーク、即位・大嘗祭訴訟呼びかけ人)
   
資料代:500円

主 催:天皇「代替わり」に反対する 2.11反「紀元節」行動

 今年、1年をかけて行われる天皇「代替わり」儀式。

 それは、象徴天皇制の下で、隠されている皇室祭祀が、天皇制を支えるもう一つの柱にほかならないという事実をさらけだす。

 それらは 紛れもなく国家神道の儀式であることを無視してはならない。

 私たちは、この「代替わり」総体との対決という課題を掲げた、今年の反天皇制運動を、天皇制国家の起源として虚構された「紀元節」に反対する行動から開始する。

 今年は、さまざまな天皇儀式が繰り出され、天皇制が神聖かつ大切なものであるという意識が、人びとの日常意識にすり込まれる。

 それは、天皇の神聖性を通して日本国家の神聖性を自明のものとする、国家主義の攻撃でもある。

 こうした攻撃にひとつひとつ反撃し、さまざまな視点から天皇制を問い続けていこう。

 まずは、2.11反「紀元節」行動へぜひご参加下さい。


呼びかけ団体:
 アジア連帯講座
 研究所テオリア
 戦時下の現在を考える講座
 立川自衛隊監視テント村
 反安保実行委員会
 反天皇制運動連絡会
 「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会
 靖国・天皇制問題情報センター
 連帯社
 労働運動活動者評議会

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