虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

【中国】帝国の逆襲――南海の紛争からみえる民族主義

nanhai


帝国の逆襲
――南海の紛争からみえる民族主義

 

區龍宇

 

2016年7月26日


(訳者: 香港のウェブメディア「立場新聞」に掲載された區龍宇さんの論考を紹介します。原文はこちらです。

日本では「南シナ海」と言われている地域は、原文のまま「南海」と訳出しています)


 

三年前に、フィリピン大学国際法研究学部、国際調査教育機関(IIRE)マニラ、ヨーロッパ・アジア・ピープルフォーラム事務局が共催した「中国の台頭とアジアへの影響についてのシンポジウム」に参加した時のことだ。フィリピン人の研究者の言葉が一番印象に残っている。彼は冗談交じりにこう言った。「南海での紛争を解決する一番の方法は、すべての島礁を爆破してしまうことです。どうせほとんどが小さな岩礁なのですから。爆破してしまえば争いもなくなります。」

 

 

● 島礁よりも九段線が重要

 

国際仲裁裁判所の判定が完全に公正で妥当であるかは、とりあえずは置いておく。しかしこの判定は一つの事実を明らかにした。つまり争いのある圧倒的大部分が小さな岩礁に過ぎないと言うことであり、それは「国際海洋条約」が規定する領海と排他的経済水域となりえないということである。実際、南海での衝突で決定的なのは、島嶼の帰属問題ではなく、中国政府による九段線の主張のほうである。中国政府は広大な公海と島嶼をすべて中国の内海にしようとしているが、それはあまりに強権的だといえるだろう。国際法に従えば、国家の領海の範囲は、その領土によって決まる(海に対する陸地の支配原則)。

 

大陸棚の自然延長上にある周辺島嶼は、すでにある国が占有しており、他の国との紛争がなければ、その国の領土とみなされる。しかし南海の無数の島礁は、中国大陸棚からの自然延長にはなく、中国政府もこの論を強調することはできない。もう一つ別の援用できるであろう原則は、当事国が無主地において先に占有し、長期にわたって実質的に管理しているという原則である。しかし南海の無数の島礁において、ごくわずかの島礁だけがこの原則に合致する。それゆえ国際海洋法裁判所は、中国が歴史的に九段線に囲まれた内海および島礁に対して「排他的統制権」があるという主張を証明することはできないと述べた。これが裁判所が九段線という主張を採用することができない理由の一つである。

 

南海諸島と記載された古地図を持ち出して、はるか以前からその海域は中国のものであるという中国メディアの主張は、民衆を混乱させる主張でしかない。地図上の標識は根拠ではなく、根拠にもなりえない。中国政府は、中国人が漢の時代にすでに南海諸島を発見していたと主張している。しかし考古学者のヴィルヘルム・ソルヘイムによると、海洋民であるヌーサンタオがそれ以前に発見・利用していたとする。(原注1)

 

中国政府は2009年に国連事務総長に書簡を提出し、九段線に囲まれた内海の「南海諸島およびその付近の近海域に対する疑いようのない主権があり、その海域及び海底の主権と管轄権を有する」ことを表明した。しかし、その後、中国政府の報道官は、アメリカの艦船が九段線海域の航行の自由に同意している。これはおかしなことではないか。中国政府のこのようなあいまいな態度は、実際には意図したものである[領海においては無害通航権、排他的経済水域においては航行の自由が認められる:訳注]。中国政府は九段線の説明を避け続けている。それは国境線なのか、水域線なのか、それとも歴史的権利にもとづく線なのか。インドネシア外交官ジャラール氏はある文章でこう述べている。「九段線は定義もなければ座標もなく、その合法性と正確な位置も不明確である。」(原注2)

 

中国政府の本当の狙いは、南海を鯨飲よろしく奪ってしまおうということでは必ずしもなく、どちらかといえば試しにどれだけできるかやってみた、という感じでもある。よく言えば「あいまい戦略」であり、まずその言動に合理的な根拠があるかないかは別として、広大な公海域を中国のものだと宣言し、周囲の反応を観察してから弱いところを集中して叩くというものだ。だがそのような態度は地方ボス的覇権主義のイメージを証明するだけである。

 

 

● 奪った土地も継承する?

 

中国政府の九段線は、国民党政府の十一段線を踏襲したものである。中国政府が二本の線を削除したのは、1953年にベトナム政府との友好関係を示すために、ベトナムに近い海域のものを削除したからである。このような行為から、中国政府による南海に関する主権の主張は、実際には意図的なものと言える。この意図的な主張は国民党もそうであった。ビル・ヘイトンの著書『南海――21世紀のアジアの火薬庫と中国の覇権に向けた第一歩』[邦訳書『南シナ海―アジアの覇権をめぐる闘争史』]では、当時の国民党の主張がいかに適当であったかを明らかにしている。

 

中華民国の最初の憲法では「中華民国の領土主権は旧帝国の版図と同じである」と規定されていたことから、民国政府は清王朝を打倒したのち、清王朝の領域を確定する必要があった。そして1914年に「乾嘉時期までの中国版図」を発表した。しかしこの地図は東沙と西沙諸島が書き込まれていただけで、南側については北緯15度以北までで、北緯3度から11度に位置する南沙諸島は除外されていた。20年後、南沙諸島は版図に組み込まれたが、その理由は1933年にフランスが南沙諸島を領有しようとしたため、国民党政府は新し地図を公表し、南沙諸島を最初に版図に組み入れたのである。「とりあえず奪ってしまえ!」というわけである。

 

国民党によるこのような意図的な南沙諸島の版図組み入れに説得力があるだろうか。中国共産党の政府はこれを根拠に南海の主権を主張しているが、それはいっそう説得力に欠けるものである。しかし中国共産党の政府がさらに突きつけられる疑義はその政治的原則である。つまり、中華民国は清王朝の版図を継承し、中国共産党の政府はその中華民国の版図を継承しているというものだ。これは民族主義の原則であり、民主主義の原則ではなく、ましてや社会主義の原則ではない。

 

国民党は明らかに民族主義政党であり、帝国の遺産を忘れることはできなかった。それゆえ国民党は当然にも大清帝国の版図のすべてを継承しようとしたし、少数民族に対して中華民族の版図に留まりたいかどうかを問うことさえ思いもつかなかったし、過去において清王朝が奪った地域も当然継承しようとした。現在もなお国民党は外蒙古の独立を認めるべきではなかったと考えており、モンゴル人民の自決権を尊重すべきかどうかなど想像だにしたことはなかった。だが当時の民族革命家のほとんどが同じような考えであった。

 

章太炎[炳麟、1869年~1936年]がまだ「韃虜を駆除し、中華を復興させる」という民族革命に従事していたとき、彼は中国の領土はベトナムから朝鮮までを含むと考えていた。ベトナム人と朝鮮人は「漢人と通じ」ていたからというのが理由である。そしてチベット人やモンゴル人などは、漢人とは永久に対等にはなりえないとも考えていた。なぜなら「吾これを見るに、アメリカが黒人を見るのごとし必然である」(原注3)。自らまだ奴隷(被抑圧民族)として差別されていたにもかかわらず、将来もし機会があれば同じように自分たちよりも「低級」な民族を差別しようという思想をすでに持っていたのである。これこそ民族主義者の厚かましい面構えである。

 

しかし中国共産党の場合は、民族主義者よりもバツが悪いといえる。中国共産党の建党理念にしろ、中華人民共和国の建国理念にしろ、そもそも民族主義に立脚したものではなく、それは…そう、「社会主義」や「社会主義政権」であったにもかかわらずである。まったく民族主義者と同じく、旧王朝の帝国主義国家の領域をまるまる継承するとでもいうのだろうか? どの地域が奪い取ったものかということも明らかにしようとせず、民族自決権も尊重しようともしない?この問題について、われわれは第一次世界大戦前、オーストリア=ハンガリー帝国と帝政ロシアの社会主義者のあいだの論争から示唆を得ることができるだろう。

 

 

● 民族自決権の尊重と帝国精神への反対

 

アメリカのウィルソン大統領は1918年(大戦終結時)に14項目の宣言を発表した。そこには少数民族の自決権の尊重が含まれていた。しかしそれまでの長年にわたって欧米各国の社会民主党(当時最大の左翼勢力)、とりわけ多民族のオーストリア=ハンガリー帝国と帝政ロシアの社会民主党は、民族自決権に関する論争をおこなっていた。オーストリア=ハンガリー帝国の社会主義政党は、民族自決権を支持せず、民族自治に限って支持していた。しかし帝政ロシアの社会民主党は、多数派(ボリシェビキ)か少数派(メンシェビキ)かにかかわらず、少数民族の自決権、ひいては分離権さえも支持していた。かれらは、民族自決権を本当に実現すれば、それは帝政ロシアの屋台骨を解体につながることを理解していた。

 

二つの帝国は他民族の土地を略奪し、その地域の民族を抑圧していたからである。ロシアの社会民主党員は、自決権は民主主義の基本原則であり、帝政ロシアの屋台骨の解体こそが、各民族の労働者人民の利益にかなうと考えていた。そして1917年10月革命の後、新政権は帝政ロシアの版図を継承せず、「ロシア人民の権利宣言」を発表した。そのなかで述べられている民族問題に関する立場は以下のとおりである。

 

・ロシア諸民族の平等と主権。

・分離及び独立国家の結成を含む、ロシア諸民族の自決権。

・あらゆる民族的および宗教的特権の制限の廃止。

・ロシア領土内の少数民族と種族の自由な発展。

 

ロシア革命政府は真面目にこの立場を実行し、かつて帝政ロシアに併呑された国々、たとえばポーランド、フィンランド、バルト三国などが前後して独立を果たした。ウクライナはいったん独立をしたのち、ソ連邦に加盟した。当初のロシア革命政府によるこのような国際主義は、当時の世界各地の反植民地革命をおおいに促進することとなり、中国共産党を含む植民地革命運動はロシア共産党を指導者とみなすようになった。

 

もちろん、スターリンが台頭した1920年代半ば以降には、ソビエトロシア政府はすでに当初の革命政府とは様相を異にしていた。それまでの民族政策のほとんどすべてが転換しており、憲法に定められた多くの権利も名目上のものになっていた。興味深いのは、スターリンは反動的政策を推進したが、党の民族自決の立場を正式に否定することはできず、連邦からの離脱権を銘記した憲法の条項も削除できなかったということである。この条項は、のちに効力を発揮することになる。1991年から92年にかけて、ソ連邦で政治的危機が爆発したとき、ソ連邦に加盟していた多くの共和国がこの憲法の条項を根拠にソ連邦から離脱したのである。

 

だが中国共産党はそれとは様相が違った。中国共産党は初期(建党から抗日戦争の時期にかけて)においては、ソ連の民族政策に従い、チベットやウィグルなど少数民族の自決権を承認していた。しかしのちに完全にそれを放棄した。新中国の建国後、民族自決権を完全に否定したばかりでなく、憲法で承認された自治権でさえも、現実的には剝脱された状態となったのである。これが民族政策におけるソ連共産党と中国共産党の違いである。中国共産党の民族政策は、初期ソ連邦と異なるだけでなく、スターリン下のソ連共産党とも大いに異なっていたのである。

 

その後の数十年の腐敗と堕落によって、今日における中国共産党政府は完全に官僚ブルジョアジーの政権に変質してしまった。そしてその対外政策は、ますます拡張主義的な帝国精神をもつようになった。中国共産党政府はいっさいの恥じらいもなく清王朝と中華民国の版図を継承し、いっさいの恥じらいもなく社会主義政権を自称し、民族自決権を完全に否定しているのである。これら一切は、中国共産党の徹底した堕落の結果に他ならない。今日における南海の版図編入の野望には、ちゃんとした理由があるのである。

 

 

● 大国は小国に仁を以て接すべし

 

フィリピンの左派学者で元国会議員のウォルデン・ベローは、中国政府の南海に対する動きは、防衛的心理、つまりアメリカによる包囲への対抗であるという論考を発表し、読者に注意を喚起している。1993年の銀河号事件[積み荷に化学兵器の原料があるとして米軍艦が中国の貨物船銀河号を強制臨検した事件]、1999年のユーゴスラビアの中国大使館に対する爆撃事件、2001年の米軍偵察機と中国軍機の接触事件などは、アメリカによる包囲がいまだに続いていることを中国に喚起しており、中国政府による南海の編入は包囲網への抵抗というわけである。

 

だがわれわれは、一つを知るだけで二つ目を知らない(一面のみを知って全体を知らない)というわけにはいかない。中国の官僚資本主義への変質は、さらなる野蛮な独占資本主義への変質である。そして独占資本主義はそもそも拡張主義を内包している。今日、中国が南海において石油資源を争い、自らの海上貿易のルートを確保することで、世界の搾取工場という地位を確保しようとしていることに疑いはない。これらはすべて中国が南海に対する領有権の主張の原因である。中国は疑いなくアジアにおけるたちの悪い新たな覇権となっている。

 

アメリカやイギリスは中国がハーグ国際仲裁裁判所の判決を順守するよう呼び掛けているが、それはいささか冗談のように思える。イギリス政府は去年、仲裁裁判所から、イギリスがチャゴス諸島に海洋保護区を設置したことは海洋法に違反するという裁定を受けたばかりであるが、イギリスはそれを無視し続けている[英領チャゴス諸島には島民を追い出して建設された米軍基地のあるディエゴガルシア島がある。モーリシャス政府は英国政府に返還を要求。英政府は同諸島海域を海洋保護区にすることで島民の帰還を妨害していた]。

 

一方、アメリカはといえば、これまで一度も「国際海洋条約」に基づく勧告を受けたことはない。なぜなら、そもそもアメリカはこの条約に署名すらしていないからだ。超大国ゆえに、「海洋航海の自由」を制限する条約への署名などする必要がないからだ。国際仲裁裁判所どころか、国際司法裁判所でさえも、アメリカにとっては存在しないに等しい。1979年、ニカラグアのサンディニスタ革命が親米政権を打倒したが、アメリカは右翼ゲリラを支援して新政権に抵抗する一方で、ニカラグアの港湾に機雷を付設した。サンディニスタ革命政府は、これを違法として国際司法裁判所に訴えて勝訴したが、アメリカは判決を無視し続けた(原注4)[90年の選挙で政権に着いたニカラグアの親米政権は翌年訴えを取り下げた]。

 

アジアにおける新たな覇権は、覇権の筆頭であるアメリカの不安をかきたてた。第二次世界大戦後のアジア人民の不幸の多くは、中国の覇権ではなく、アメリカの覇権によってもたらされたものと言える。フィリピンの左派知識人たちが、南海をめぐる中国政府の主張に反対するとともに、フィリピン政府に対してもアメリカに頼るべきではないと主張する理由がここにある。

 

ウォルデン・ベローもその一人である。彼は文章のなかで、退任したアキノ大統領がアメリカと締結した防衛協力強化協定が「フィリピンを超大国の抗争の一方の当事者の駒に変えてしまった」と批判している(原注5)。しかし彼は、フィリピンが誤った政府リーダーのもとで一時的にアメリカの駒となったからといって、中国政府が南海紛争に手を染めるべきではないとも強調している。ベローは、中国政府がアメリカの包囲に対抗する戦略の選択を誤り、アメリカと同じ単独行動主義を選択して、南海において島嶼拡張と軍事化を一方的に実行していると述べている。わたしもこの分析は正しいと考えている。

 

しかも、中国政府は前フィリピン大統領がアメリカに依拠していると批判するときに、意図的に次の点を曖昧にしている。つまり大国と小国との区別についてである。小国が他の大国に依拠する場合、それは実際には大国間にはさまれた小国の悲哀を表現している。巨大な中国に対して東南アジアが脅威を感じないことがあろうか。もし中国が本当に「平和的台頭」を考えているのであれば、もし中国にまだ民主的精神があるのなら、「大国は小国に仁を以て接すべし、小国は大国に知恵を以て接すべし」という格言の最初の一句を実行すべきだろう。もし中国政府がアメリカと対抗しようとするなら、仁を以て小国に接して、それらの国々の民心を得るべきだろう。これは武力を誇示するよりもよっぽど賢い方法である。だが中国政府は逆のことを行っており、客観的に東南アジア諸国をアメリカの側に追いやってしまっていることは、愚か極まりないことである。

 

南海紛争がいますぐに戦争に発展することはないだろう。しかし少なくとも戦争の可能性はますます大きくなっていることを予告するものである。香港もそれと無関係というわけにはいかなくなる。アジア諸国の人民は、自国の政府が誤った政策を採ることを阻止するために声をあげなければならない。香港人は中国政府が南海を軍事化することを阻止するとともに、中国政府が世論をひとつに統制し、民族感情を扇動することをやめさせて、南海紛争における様々な意見や主張を自由に表明できるよう、言論の自由を許容、奨励することを要求しなければならない。こうしてこそ、戦争屋が煽る民族憎悪を押しとどめることができるだろう。

 

 

原注1:『南海--21世紀的亜洲火薬庫與中国称覇的第一歩』、Bill Hayton、第一章。

原注2:郁志栄『詮釋中国断続国界線刻不容緩』

原注3:『黄帝神話與晩清的国族建構』沈松僑/台湾社会研究、26頁、199712月。

原注4:Of Course China, Like All Great Powers, Will Ignore an International Legal Verdict

原注5:A Flawed Strategy and How to Rectify it: Aquino, Duterte, and the West Philippine Sea

 



映画『三里塚のイカロス』の製作支援を

CeaA-UaUAAA44T0若者はなぜ農民のために
命がけで闘ったのか



第二章『三里塚のイカロス』は
人生をかけて闘ったあなたの物語です。

映画製作費の支援を、
9月20日まで、クラウドファンディングで募集中

https://motion-gallery.net/projects/sanrizuka02




■2017年劇場公開予定

 国家権力と闘った三里塚の農民たちの生きざまを描いたドキュメンタリー映画『三里塚に生きる』に続く、第二章『三里塚のイカロス』の制作が進行中だ。今度は農民の闘いを助けた若者たちが主人公である。

 2015年から始った撮影はほぼ終了し、音楽録音も行い、現在編集中で、2017年に劇場公開予定だ。制作資金が不足しており、製作者の代島治彦監督が、完成までの諸経費300万円の支援を求めている。

 8月11日、制作支援のためのイベントが都内で行われた。前作『三里塚に生きる』の無料上映に続いて、『三里塚のイカロス』ダイジェスト版が10分ほど上映された。上映後は、安保法制に反対する国会前の闘争を取材したジャーナリストと映画監督、代島監督の3人によるトークショーが行われた。

■ダイジェスト版を見てきた

 ダイジェスト版では、登場人物の名前や場所の説明はない。私の知る範囲で、少しだけ加えて紹介する。
 錆びつき蔓が絡まる鉄骨。そこに轟音とともにジェット機の腹が視界に飛び込んでくる。ジェット機は頭上を通過し、滑走路に消えて行く。航路直下の岩山記念館(要塞)の屋上から見える風景だ。開港を拒んでいた大鉄塔は倒されたが、その跡に建てられた要塞は、今も空港の前に立つ。

 前作で、大木よねの隣で、襲いかかろうとする機動隊に対して、稲を持ちながら激しく抗議する若者がいた。今はすっかり頭も薄くなった加瀬勉さんだ。加瀬さんは、全学連が1967年三里塚の支援にやってきた経過を、当時と同じように、力強い話し方で説明する。

 場面は変わり、ガラス戸が無くなり、荒れ果てた建物の前で、二人の男性が、一人は車いすに座り、支援に来た当時を振り返り、食料も不足しカエルを捕まえ食べた思い出を語りだす。「インター現闘団」と書かれた大きな古いトタン板の大看板。そう、ここは朝倉公民館、朝倉団結小屋があった場所だ。文字の一部は消えかけてい
るものの、「大地を人民の手に」「一坪再共有運動貫徹」の文字が読める。

 二人の話題は、反対同盟分裂後のテロ襲撃にうつる。「襲撃の前には、電話線が切断されるから、電話線が切れたらブザーが鳴る装置を電電公社の労働者が作り、メンバーの家にとりつけた」とテロを警戒しながら暮らした様子を語る。「ある日、ドンドンと玄関をたたく人がいた。開けてみたら『吉田さん大丈夫ですか』と警察だ
った」と笑いながら話す。そして、襲撃に反撃しようと思わなかったのかとの問いかけに、「よく耐えたよな」「耐えなきゃ大変なことになっていた」と真面目に答えた。

 一方、初老のしっかりした服装の男性は、党派の現地責任者であったが「自分に相談なしに(テロ襲撃は)決行された」と話す。

 このほかに、援農先で知り合った現地の青年と結婚した女性。なれそめを聞かれて、恥ずかしそうに、笑顔で思い出を話す。

 三里塚50年のつどいで、「網走番外地」を歌って会場を驚かせた「ミスターX」こと中川憲一さんは、横堀の農道でパトロール中の機動隊員に声をかけられる。「オレは、40年前あの管制塔を占拠した犯人だ。今、撮影中だから・・」「オレの話を聞くか」と切り返すと、機動隊員は「勤務中ですから」と面倒くさそうに引き下っがてしまう。

 わずか10分のダイジェストだが、これだけでも十分興味が沸いた。「過激派」とレッテルを張られ、政府や警察は常に農民と引き離そうとした若者たち。その本当の姿と、闘争のあまり語られない部分にも焦点をあてている。

 なお、車いすの男性は、強制代執行を迎え撃つためのトンネル(塹壕)掘りで落盤事故にあい、半身不随となったのであり、テロ襲撃の被害者ではない。

今の若者がどうみているのか

 トークショーでは、2015年国会前闘争に集まった人々を取材した二人が、昨年の闘争と三里塚闘争について語った。

 一人は、路上で声を上げ国会前を群衆で埋め尽くした学生団体『SEALDs』を、結成から半年間カメラで追った映画『わたしの自由について~SEALDs2015~』の西原孝至監督。

 三里塚闘争を直接は知らない32歳の西原さんは、映画を勉強しているときに小川伸介監督の三里塚シーリズを見て、「ドキュメンタリーはすごい」と思うと同時に三里塚闘争に「あこがれがあった」そうだ。前作については「一生を掛けて闘っている人にはげまされた」と感想を述べた。

 もう一人は、国会前を支えたもう一つの層、中高年を「シニア左翼」と名付けた『シニア左翼とは何か』の著者で教育ジャーナリスの小林哲夫さん。小林さんは、かつて政治の季節を闘った人々に期待を込めて、「70~80年代大変なことを、どうか墓場まで持って行かないでほしい」と、一番しんどい時期の話を残し、今の運動につなげるようにと訴えた。

 代島監督は最後に、「自慢できない話にしていきたい」と締めくくった。

■過激派の温床のイメージ

 前作が公開されたとき、開港阻止闘争を闘った我々の同志から批判の声が上がった。一つは、「3・26が描かれていない」であり、もう一つは、上映時に販売されたパンフレットに「1984年1月 新左翼党派による武装闘争、党派間の内ゲバがはじまる」との記述を見つけ、「あれは一方的な襲撃であり、内ゲバではない、テロだ」という批判だ。

 今作『イカロス』では、この二つの批判に答える内容が描かれている。代島監督は、「政治の季節」の先輩たちに強いあこがれをもっていた。だが、内ゲバがはじまり殺人まで起きると、その熱は冷め、ハシゴをはずされた感覚だけが残り、ハシゴを登ったら、きっとそこは地獄だったかもしれないと感じていたそうだ。前作公開後のある日、管制塔占拠し出所直後に自死した原勲さんを追悼する元被告たちの花見に参加した。横堀鉄塔の下で酒を酌み交わしているとき、三里塚で闘った先輩たちの天国と地獄を映画にしたいという、強い衝動が走ったと述べている。

 闘争を続けた者には苦しかった時期、遠くにいた者には近寄り難い「過激派の温床」というイメージ。実際にそこに生きた人々の声を引き出すのが今作『イカロス』だ。農民を助けた若者は、自由に飛び回る羽をもちながらも、太陽に近づき過ぎて墜落したイカロスだったのだろうか。代島監督は、英雄物語を作るのではなく、それを否定し、よいことも悪いことも含めて伝えたいようだ。

■製作費支援を

 三里塚闘争過程で、命を落とした者、逮捕投獄された人、また心身に傷を負った人は少なくない。多くの人が語りたくないと思っている。にも関わらず、カメラの前に立ち、あえて語った9人に敬意を表したい。また、多くの元若者に断られながらも、三里塚闘争50年の全体像を明らかにしようと努力している代島監督に期待した
い。

 映画への支援は、9月20日まで、銀行振込、口座振込のほか、インターネット上でも行える。クラウドファンディングでは支援額に応じた特典も用意されている。
https://motion-gallery.net/projects/sanrizuka02

経産省前脱原発テントの撤去糾弾

IMG_2217 八月二一日、日曜日の午前三時すぎ、経産省前の脱原発テントが撤去された。すでに七月二八日、最高裁小法廷(大谷直人裁判長)は経産省前テントの撤去と「損害賠償」(三七〇〇万円支払い)を命じる東京高裁の判決を不当とする被告二人の上告を棄却する決定を下していた(「かけはし」八月一五日号三面記事参照)が、日曜日の深夜午前三時過ぎという時間をねらって、この暴挙が行われたのだ。テントは破壊、撤去され、中にあった私物もすべて持ち去られたという。

 急を聞き、始発電車を待って人びとが駆けつけ、午前九時から抗議の記者会見、抗議の集会・座り込みなどが行われた。しかし午後一時過ぎには、抗議行動を行っていた仲間が丸の内署に逮捕された。この二重の弾圧を許さない。

 九月一一日(日)には、経産省周囲一帯で午後三時から「脱原発怒りのフェスティバル~テント設立五周年」が開催される(主催:経産省前テントひろば)。結集しよう。

(K)

報告/8.15反「靖国」行動

15反天 8月15日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15 反「靖国」行動は、憲法改悪と連動した新たな天皇の代替わりに向けた「Xデー」状況下(8・8、明仁天皇の憲法違反である「生前退位」表明)、日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と戦後の象徴天皇制の犯罪を批判し、戦争賛美神社の靖国神社解体を掲げて反「靖国」行動を行い、280人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として3月29日に戦争法施行を強行し、11月に陸上自衛隊を南スーダンに国連平和維持活動(PKO)として派兵する。すでに自衛隊の「部隊行動基準」(行動できる地理的範囲、武器の使用方法)の策定作業に着手し、交代部隊に「駆け付け警護」と、他国軍と共同で拠点を守る「宿営地の共同防護」の任務を付与する。まさにいつでもどこでも「人を殺し、殺される」軍隊の構築に向けて派遣準備命令を出し、訓練を開始する。

 連動して明仁天皇は、民衆統合に向けた天皇制の任務の強化に向けて憲法違反である「生前退位」を表明し、皇室典範改正に向けて踏み込んだ。天皇主義右翼らは、8・8明仁表明に対して賛成・反対・沈黙などの反応を示しながら動揺しているのが実態だが、靖国神社賛美を軸にした戦争国家化のバックアップで統一している。高市早苗総務相、丸川珠代五輪相、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の衆参両院の国会議員70人が靖国神社に参拝した。日本会議と英霊にこたえる会は、靖国神社で「第30回 戦歿者追悼中央国民集会」を開催し、「総理靖国参拝定着」、改憲と戦争国家化のための運動を叫んだ。

 だが安倍晋三首相は、アジア諸国からの批判をかわすために自民党総裁として靖国神社に私費で玉串料を納め、稲田朋美防衛相もあわてて13~16日にアフリカ東部・ジブチで海賊対処活動をしている自衛隊への激励スケジュールを入れざるをえなかった。安倍政権の脆弱性の一端の現れだが、このようなウソとペテン手法を許さず、矛盾と混乱を拡大させていく闘いが必要だ。憲法改悪と戦争国家化、新たな天皇制強化の野望を暴き出し、反対していこう。

 反「靖国」行動の前段集会を水道橋の在日本韓国YMCAで行った。

 発言は、No Welcome ! Tokyo Olympic Games 実行委員会、米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する荒川・墨田・山谷&足立実行委、天皇出席の山形「海づくり大会」反対実行委、福島原発事故緊急会議、警視庁機動隊は沖縄・高江に行くな!緊急抗議行動、Stop!辺野古埋め立て 大成建設抗議アクション、辺野古リレー、有事立法・治安弾圧を許すな!北部実行委員会、東アジアの平和実現9・17集会実行委員会から行われ、取り組み報告と呼びかけが行われた。

 最後に参加者一同で8・15集会宣言を確認(別掲)。デモに移り、九段下交差点前で靖国神社に向けて「天皇制解体!戦争賛美の靖国神社反対!憲法改悪を許さないぞ!」のシュプレヒコールを繰り返した。

 なお天皇主義右翼らは、反「靖国」行動デモに対してイヤガラセ、妨害を繰り返してきたが、デモ隊は毅然と対応し挑発を跳ね返した。

(Y)


■2016,8,15集会宣言

 参院選の結果、改憲勢力が衆参両院で改憲発議が可能な全議席の3分の2を超え、また日本会議の副会長でもある小池百合子が東京都知事に 当選し、そして第3次安倍改造内閣に、4,28と8,15に靖国神社を、閣僚であった時期も含めて欠かさず参拝してきた稲田朋 美が防衛相となる──。このような時代状況のなかで、われわれは今年も、8,15反「靖国」行動を迎えた。

 安倍政権下、具体的に「戦争をする」国家体制は日々現実のものとなっている。中国や朝鮮の脅威を煽り、沖縄を日米の前線基地にするために、先島への自衛隊配備や、大量の機動隊を辺野古や高江に投入して、暴力的に新基地建設を推し進めようとしている。「日米同盟」のためのパフォーマンスは、「伊勢志摩サミット」にともなうオバマの広島訪問においてもみられた。そこでは、原爆殺戮の当事者であるアメリカ政府の代表者であるオバマも、植民地支配と侵略戦争の結果として、原爆被害を招いた日本政府の代表者である安倍も、その戦争犯罪について 謝罪することなく、原爆の死者を日米同盟の強化、「和解と未来志向」の場へと利用したのだ。

 8,15もまた、戦争の死者を利用し尽くす場である。本日、天皇出席のもと九段で行なわれている「全国戦没者追悼式」は、戦争の死者を戦後日本の「平和と繁栄」のための「尊い犠牲」として称えることで、人びとを死に追いやった日本国家の責任を解除する欺瞞的な儀式である。8,15はけっして戦争終結の日ではなく、「終戦の詔勅」の「玉音」が放送された日に過ぎない。にもかかわらず、この日が「終戦の日」とされていることは、「戦後日本の平和」が天皇の「ご聖断」によってもたらされたとする神話を再生産していく。

 そしていま、いわゆる明仁天皇の「生前退位」の意向表明によって、新たな形態での天皇の「代替わり」が開始された。

 8月8日の天皇の「玉音放送」が示したことは、憲法解釈学においても論点となっている、「天皇の仕事」とは何であるのかということを天皇自身が決め、そしてそれを天皇が円滑に遂行するためのシステムをつくるように促したという事実である。その行為も、それを当然のように受け入れる申請も、民主主義とはほど遠い態度である。憲法の天皇条項は、こうした現実政治への関与を防ぐために、かつての天皇制国家への反省として定められた。天皇の行為は明らかに違憲の行為だ。

 天皇の憲法違反は許されない。そもそも、天皇の「公務」自体はいらない。天皇制そのものが廃止されなければならない。本日のデモは、今後数年間にわたる、天皇主導の新たな天皇制づくりに反対する最初の街
頭デモとなる。最後までともに闘おう!

報告/8.13 2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動

配信/ヤスクニ 8月13日、「2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動―戦争法の時代と東アジア」(主催:実行委員会)が韓国YMCA・スペースYで行われ、350人が参加した。

 キャンドル行動実は、2006年に結成し、「①靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している。 ②韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない。 ③首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する。 これらの点を「ヤスクニの闇」として切り結ぶ共同行動に取り組みます」を確認し、これまで毎年夏に「一人一人がキャンドルの灯をともし、ヤスクニに象徴される日本の闇を照らしながら、 日本・アジア、そして世界の平和実現のために行動」してきた。共同代表は、今村嗣夫、内田雅敏、金城実、東海林勤、菅原龍憲、鈴木伶子、辻子実、徐 勝、新倉修、服部良一、高金素梅、蕭惠美、史亞山、陳政宗、李海学、李錫兌、李熙子さん。

 安倍政権は、11月に陸上自衛隊を南スーダンに国連平和維持活動(PKO)として派兵する。3月に戦争法施行を強行し、交代部隊に「駆け付け警護」と、他国軍と共同で拠点を守る「宿営地の共同防護」の任務を付与し、「人を殺し、殺される」軍隊の構築に向けて派遣準備命令を出し、訓練を開始する。改憲を射程にして沖縄・辺野古新基地と高江ヘリパッド建設反対運動に弾圧し、グローバル戦争の参戦化にむけて日米安保体制のレベルアップに着手している。

 この事態に対して実行委は、「『戦死者』が出る可能性も排除できません。その時に、必ず、「戦死者」の追悼、顕彰を許し、さらに自衛隊の「海外任務」拡大への道を歩ませるか、それとも、自衛隊にそのような任務を強いた責任を追及し、戦争法発動に対する批判世論を形成するのか、が問われてきます」と設定し、戦争賛美の靖国神社の利用を許さず、改憲と戦争反対運動の強化にむけて集会とデモを行った。

 開催あいさつが今村嗣夫さんから行われ、「自衛官や予備自衛官が戦死した場合の処遇はどうするか、ヤスクニに合祀するのか―それは法律で定まっていない。しかし、安倍首相や靖国神社を参拝する国会議員たちは、今後、相当の時間をかけて、これまでの九条の平和主義の精神を立て直し、戦争のできる国の国民にすることにある。平和憲法改正を目指す権力に、とことん抵抗するキャンドル行動を力強く推し進めよう」と訴えた。

 シンポジウム「戦争法の時代と東アジア―『戦死者』とヤスクニ―」では、以下のように報告された。

 高橋哲哉さん(東京大学)は、「安保法制から安保体制へ 安倍政権下の日本で問われること」というテーマから「安保解消の運動は、沖縄の闘いにおんぶするのではなく、本土でこそ勝負して、決着をつけなればならない。日米安保体制は、朝鮮戦争休戦以来、一貫して朝鮮半島有事に向けた軍事同盟であり、東アジアに対する米軍支配のための体制だ。日本の政治と市民運動は、日本国憲法九条を堅持し、歴史問題・領土問題等の懸案を、徹底して平和的な手段で、粘り強い対話と外交を通して解決するよう努力しなければならない」と強調した。

 金敏喆さん(韓国民族問題研究所責任研究員)は、「揺れ動く東北アジア、米日韓国軍事同盟体制」を提起。とりわけ「靖国問題解決のための一つの実践として国際化戦略」について提示し、「人権というキーワードを中心に、国際的な世論をつくる実践を一緒に行っていこう」と呼びかけた。

 新垣毅さん(琉球新報東京支局報道部長)は、「戦争法下の沖縄―踏みにじられる琉球の自己決定権)」というテーマから①沖縄の植民地化と自己決定権②自己決定権と新安保体制③沖縄の論理と東アジアの平和―を報告。

 さらに「自ら東アジアの平和構想と基地返還行動計画を策定し、それに伴う国際機関立地などの軍事基地の跡地利用を提起すれば、日本国のみならず、国際社会から理解を得る『道義』は十分ある。それには、自己決定権の拡大が不可欠だ。辺野古新基地建設阻止は、その第一歩だ」と訴えた。

 被害者証言では、山本博樹さん(日本)、朴南順さん(韓国)、李熙子さん(韓国)から靖国神社や日本政府を厳しく批判した。

 連帯あいさつとして日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、戦争をさせない1000人委員会、日本国際ボランティアセンター、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックからアピール。

 コンサートでは、ソン・ビョンヒさん、イ・ジョンヨルさんが熱唱。

 閉会あいさつが徐勝さん(共同代表)から行われ、キャンドル行動の成果と安倍政権を糾弾した。

 集会終了後、参加者はキャンドルを持って靖国神社に向けてデモに移った。九段下交差点で「戦争のための靖国神社反対!憲法改悪反対!」のシュプレヒコールを響かせた。

 天皇主義右翼は、デモ隊の妨害のために体当たりを繰り返してきた。デモ隊は、挑発に乗らず最後まで整然と行われた。

(Y)

報告 : 8・5辺野古・高江の基地建設強行許すな 沖縄への弾圧やめろ新宿駅デモ

IMG_1331 八月五日午後六時半、新宿駅東口アルタ前に集まり、「辺野古・高江の基地建設強行許すな 沖縄への弾圧やめろ」とリレートークを行い、新宿駅南口に向けてデモでアピールした。沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが主催し、四〇〇人が集まった。

 沖縄高江でのヘリパッド建設工事の再開に向けた動きが七月一二日から始まり、七月二一日から二二日にかけて攻防が続いた。本土からの機動隊も含む五〇〇人がテントや自動車で工事車両が入れなくしていたものを強制的に排除し始めた。

抵抗した人たちに暴力をふるった。そして、N1裏のテントを八月五日までに撤去するように勧告した。基地建設反対側は八月五日に高江に集まるように檄を発した。高江には一〇〇〇人を超す仲間たちが集まり、強制排除を阻止する体制を整えた。またこの日、「県が辺野古の埋立て取り消しへの是正指示に従わないのは違法」と、違法確認訴訟を国が起こし、その第一回口頭弁論が行われ、翁長知事が埋立て取り消しの正当性を訴えた。

 最初に、木村さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)が高江の攻防、違法確認訴訟について、沖縄振興予算の削減などについて報告し、国の基地建設強行を批判し、沖縄で闘う仲間との連帯を訴えた。続いてリレートークに入った。総かがり行動の筑紫さんは運動のつながりが必要だとし、9・22に反原発で大きな集会を予定していると話した。習志野で基地反対の運動をやっている仲間は「高江に動員されている千葉県の機動隊についての情報開示を行ったがほとんど黒塗りだった。千葉県からの派遣に二八〇〇万円支出されている。来年一月からオスプレイ整備基地として千葉県の自衛隊基地が使われる。許せない」と報告した。

 高江から電話での訴えが行われた。大城悟さん(沖縄平和運動センター)。「N1裏テント前集会で集会をやっている。安倍は北部訓練場の一部返還と言いながら、高江にヘリパッドを建設している。こうした基地の強化を許さない。ヘリパッドは米軍の訓練を激化させるものだ。七月二二日、N1ゲートを開けられた。悔しい思いをした。N1西ヘリパッド建設を止めるために一〇〇〇人以上が集まっている。高江には一%の人口しかいないがこれ以上の基地を許さない。辺野古基地建設、高江オスプレイパッドは沖縄の未来を押しつぶす。政府の暴力に断固闘っていこう。全国から五〇〇人の機動隊が配置され、厳しい状況になっているがあきらめない。さらに運動を広げていこう。必ず高江・辺野古は止めてゆく。平和で基地のない沖縄を作っていく。安倍の暴走、戦争する国を止めていこう。現地でがんばる。共にがんばろう」。

 高江住民の会の宜保さん。「N1裏のテント前から。防衛局が八月五日までにテント撤去の要請をしている。それに対して泊まり込みをする予定だ。七月二二日、一四年間見張り続け、守り続けたゲートがこじ開けられた。悔しく悲しい思いをした。警察の暴力、しみじみと権力の恐さを知った。あきらめていない。ヤンバルの自然を守るため活動を続けていく。皆さんの力を貸して下さい。畑は荒れ、草ぼうぼうとなっている。これで木がはえれば畑はおしまいだ。生活を大事にしながらやっていこうと思う。高江には基地賛成の人は一人もいない」。

 リレートークで、滝さん(全石油昭和シエル労組)は「沖縄現地を見てほしいという思いで全国大会を沖縄で行った。高江の工事強行を心の底から許せない。現地に行く、カンパをする」と話した。ストップ辺野古埋め立てキャンペーンは「高江工事を請け負っているのは沖縄の企業の本部造園。二億二千万円で来年の九月までの工期。工事を中止するように抗議しよう」と訴えた。京極さん(バスストップから基地ストップへ)が「昨日まで沖縄に行っていた。七月二二日朝、高江に行った。雨除けのブルーシートが張ってある。朝の八時から一〇時に砂利を運ぶトラックが入ってきた。一台のトラックに警察車両が三から四台ついてくる。プラカードを掲げ、寝転がりトラックを止めた。現地では雨が降ると工事が止まるので喜んでいる。東京で見知った人もたくさんいた。愛知、大阪、東京、神奈川などの県警を見た。自分の所に呼び戻してほしいと言っていた。口で伝えていくことが重要だ」と報告した。

 リレートーク後、新宿南口に向けてデモを行いアピールした。解散した所で、高江の攻防のビデオが映し出され、山城博治さん(沖縄平和センター議長)が「今日の高江には一〇〇〇人以上が集まった。二〇〇人以上が泊まり込み、肩を寄せ合い、明日の攻撃にそなえ決意を固めている。大行動に多くの仲間が全国から来てくれている。防衛局の工事の強行を許さず勝利を勝ち取るまでがんばる。現地は元気である。共にがんばろう」と熱いメッセージを寄せた。辺野古実が八月八日月曜日、防衛省に緊急抗議行動を行うと提起し、全体でシュプレヒコールを行い、行動を終えた。

(M)

報告:7.30「『聖断』のウソ―天皇制の戦争責任を問う」集会

30反天皇集会 7月30日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動は、文京区民センターで「『聖断』のウソ―天皇制の戦争責任を問う」集会を行い、43人が参加した。

 オバマ米大統領は、5月27日、伊勢志摩G7サミット後、広島を訪問したが、米国の広島原爆攻撃による無差別大量殺戮について謝罪しなかった。日本政府も米国に謝罪を求めなかった。つまり、日米合作で戦争犯罪の居直りを繰り広げたのだ。実行委は、この日米の居直りの演技に対して、とりわけ日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と戦後の象徴天皇制の犯罪を批判し、8・15反「靖国」行動に向けた論議の一環として討論集会を設定した。

 さらに7月13日、明仁天皇が「生前退位」の意向などと一斉に報道し、安倍政権による憲法改悪と連動した新たな天皇制に向けた「Xデー」状況が始まった。天皇の「生前退位」は、必然的に皇室典範の改正への踏み込みであり、天皇の政治的発言を認めていない憲法四条(「天皇は国事行為のみを行う」「国政に関する権能を有しない」)の明白な違反である。だから宮内庁が否定せざるをえなかったが、これらのストーリーは、天皇と安倍政権によって仕組まれたものであり、メディアもそれを前提にしているからこそ、憲法違反として批判することをしな
いのだ。

 報道は、天皇の「生前退位意向表明」に続く第二弾として、わざわざ「関係者によると」いう形で宮内庁のリークもどき装いで、8月8日か15日あたりに、「天皇陛下、お気持ち表明へ」という見出しで配信している。あえてこの時期に設定したことは、新たな天皇制作りに向けた「Xデー」と結びついた「靖国」賛美へと演出しようとしているのだ。天皇制への民衆統合キャンペーンの強化を許さず、天皇制と靖国解体の闘いを推し進めていこう。

 集会は実行委の開催あいさつから始まり、集会設定の意義とともに反天皇制運動連絡会が天皇の「生前退位意向表明」に対して「天皇制が主導する『Xデー状況』への反撃を開始しよう!」(7月28日)〔別掲〕という呼びかけを紹介し、「新たな天皇制の再編強化のねらいを暴き、開始された『Xデー状況』に反撃を共同の作業として取り組んでいこう」と呼びかけた。

 千本秀樹さん(日本近現代史研究)は、「『聖断』のウソ」をテーマに問題提起した。

 冒頭、明仁天皇の「生前退位意向表明」問題に触れ、「これは強い天皇制を明仁自らが作っていくことの意思表示である。つまり、強い統合機能を構築していくことだと捉えなければならない。本人の意向を無視して勝手に権力がリークしたということは考えにくい。やはり天皇本人の意思が表現されている。明らかに天皇の政治関与だ。戦争する国家へ突き進もうとする安倍首相と比較して、天皇のこれまでの発言がリベラルで平和主義的であるとして、安倍首相に対する牽制役を期待する傾向があるが、天皇発言は『大東亜戦争』賛美者をも納得させる論理構造になっている。天皇は国家構造上、安倍首相の上位に位置する『象徴』として日本の政治の要としての役割を果たしている。高いレベルで統合する象徴であり、天皇もそのことを自覚して発言している。『強固な天皇制を』というのが明仁天皇の願いなのだ」と強調した。

 さらに千本さんは、昭和天皇の終戦指導のプロセス、すなわち1945年2月14日以降の沖縄戦の犠牲強要と切り捨てから8月16日の大本営の「停戦命令」に至る昭和天皇の発言、政府・軍人・官僚らの発言や立ち振る舞いを諸文献・資料を使い具体的に明らかにした。そのうえで千本さんは、「8・15『玉音放送』にしても『天皇制は続く』と宣言しているところがその本質だ。政治的意味と行動を示したのである」とアプローチし、「昭和天皇は、積極的、主体的、能動的に政治と戦争を指導した」ことを証明した。また戦後の米国・マッカーサー司令官との対応などにも触れ、昭和天皇の自己保身的な戦争犯罪人であることを浮き彫りにし厳しく糾弾した。

 連帯あいさつが沖縄一坪反戦地主会・関東ブロック、平和の灯を!ヤスクニの闇へキャンドル実行委員会、再稼動阻止全国ネットから行われた。

 最後に8・6ヒロシマ平和へのつどい2016実行委からの連帯アピールの紹介と8・15反「靖国」行動への参加が呼びかけられた。

(Y)


【反天連からのよびかけ】

天皇制が主導する「Xデー状況」への反撃を開始しよう!
──天皇も皇族もやめろ、そして天皇制は廃止せよ!


2016年7月28日        反天皇制運動連絡会

 ●これは「自粛なきXデー」の始まりである

 7月13日、明仁天皇の「Xデー」状況がはじまった。しかもこれまで全く予想されなかったかたちで。

 天皇という地位についている人間の生物学的な死としての「Xデー」へのカウントダウンが始まったわけではない。しかし、天皇の「代替わり」にともなう、新たな天皇制像の演出としての「Xデー状況」は、すでに開始されたと見るべきだ。

 反天連は昭和天皇「Xデー」との大衆的な闘いに向けて1984年に結成された。昭和天皇の「Xデー」においては、病状報道から天皇の死にいたる時期の「自粛」と「弔意強制」が、列島全体を巻き込んだ社会現象となった。それは経済状況にも影響し、何よりもその「息苦しさ」への反発が、天皇制に対する批判的な感覚を広げた。このことはおそらく、天皇制を演出する側にとっても総括すべき点であったはずである。今回の、いわば「自粛なきXデー」状況の開始は、われわれにとっても、前回とは異なる反天皇制運動の展開を要求している。そのことを見すえながら、私たちは多くの人びととの共同の作業として、開始された「Xデー状況」に反撃する闘いを、さまざまなかたちで準備し開始することを呼びかける。

 ●天皇が事態を主導している

 われわれは、今回のそれがまず、天皇自身による「生前退位」の意向表明として始まったことに注目しなくてはならない。これはたんに年老いた明仁天皇が、現役を退きたいと希望しているといった話ではない。NHKによってそれが報じられてすぐに、宮内庁幹部や政府は「報じられた事実はない」「承知していない」と打ち消して見せたが、各メディアは事実としてそれを後追いで報じ、宮内庁もまたNHKへの抗議などはしていない。さらに、首相官邸では、限られた人間しか知らず、何を検討しているかについてさえ極秘のチームが、皇室典範改正に関する検討をすでに進めていたとされる。それをも飛び越えて、天皇の「意向」が唐突に明らかになったのは、明仁天皇自身そして徳仁や文仁らの強い意向がそこに働いていたからであると判断される。

 今回の件は、明仁天皇自身が、「次代」の新しい天皇制を演出する、その主導的な担い手の一人として立つという明確な意思を表明したということを意味する。摂政をおくのではなく、皇室典範の改正が必要な「生前退位」を、明確に希望したこと、それは象徴天皇制を、明仁天皇みずからが主人公となって、積極的に変革し再構築するという宣言なのである。

 ●「国民の天皇」の政治的行為

 「生前退位意向表明」は、昭和の天皇制とは段階を画した「国民の天皇」としての、明仁天皇制をしめくくるものである。

 その即位以来、マスコミ等を通じて演出されてきた明仁天皇制の姿とは、アジアへの外交や沖縄訪問による戦争責任の和解に力を尽くし、国内外の戦跡で死者への祈りを捧げ、さまざまな自然災害の被災者を慰問するなどの「公務」を精力的に行なう、「常に国民とともに」ある明仁と美智子といったイメージであった。しかし、これら一見すると「非政治的」で平和的な、問題ともならないように見える天皇の行為は、現実にはすぐれて政治的な役割を果し続けている。

 たとえば、アジア訪問などにおける天皇の発言は、実質的に天皇制国家の責任も日本軍の責任もなにひとつとらず、ただ口先でだけ「謝罪」のことばを発して終わったことにしようとする日本国家と基本的に同じものである。それがたんなる「口先」ととらえられないのは、「国民統合の象徴」とされる地位に立つ者のことばであり、マスメディアが絶対敬語で無条件に賛美することばであり、ある人たちにとっては侵略戦争の責任者であった昭和天皇の息子のことばであるからだ。国家の儀礼を受け持つのが天皇の役割だが、それは天皇であるからこそ、他の国家機関ではなしえない何ものかを有するものとして演出される。しかし、繰り返すが天皇は国家の機関である。だから天皇のことばを賛美することは、国家のことばを無条件で賛美することと同義である。天皇はそのようなかたちで政治的な役割を果しているのだ。

 ●天皇の「公務」の拡大は違憲だ

 年齢のせいで「公務」が十分果せなくなったという思いが、今回の「生前退位」の意向表明の背景にある、とマスメディアは報じている。明仁と美智子によってさまざまにおこなわれてきた天皇の「公務」を「誠実」に果していくこと。「生前退位」の意味することは、自らが体現してきたそういう象徴天皇制のあり方を、その権威も利用しつつ、明仁天皇から徳仁天皇へと意識的につないでいくことに違いない。それは、息子の妻の病いも含め「不安」の中にある次代の天皇制を、ソフトランディングさせていくという意図に貫かれている。

 だが、憲法で規定された「国事行為」以外の「公務」なるものは、そもそも違憲の行為である。かつて「統治権の総覧者」であった主権者天皇を、「国民主権」のもとでの象徴天皇に衣替えするにあたって、天皇の役割を法的に限定したのが憲法の天皇条項である。認められた「国事行為」以外に「公的行為」なる区分を立て、天皇の「公務」としてひとくくりにすることは、いわば天皇条項の「解釈改憲」にほかならない。そうやって勝手に「仕事」を増やしておいて、それを十分に行なえないから「退位」して代替わりが必要だなどと、「政治に関与しない」はずの天皇が言い出すことは、二重に違憲の、ふざけた言い草なのだ。個人的な事情で国家の制度の変更を迫る。ここにあるのは、身体を有する特定家系の個人を国家の「象徴」とする制度自体の矛盾である。

 今後、天皇の意思を「忖度」して皇室典範改正作業が本格化されていくであろう。すでに、退位後は「上皇」になるのか、今回限りの特例法で、などといった議論も始まっている。皇室制度を安泰にするための「女性宮家」の検討も再浮上するだろう。右派の抵抗も予想されるが、皇室典範の不合理な部分を、合理化しなければならないといった議論が、「陛下の意思」を背景に、「国民的」になされる場がつくりだされようとしている。

 問題なのは、そうした議論の中で、拡大されてきた天皇の「公務」自体の違憲性を、正面から問う言説がほとんど見られないことである。逆にそれを前提とし、それらをより積極的に行なうことが天皇の役割であると言うのである。

 私たち反天連の立場からすれば、体制としての戦後民主主義のなかに埋め込まれた象徴天皇制は、民衆の自己決定としての民主主義とは矛盾するシステムである。生まれによって、特別な身分が保障されるような制度はおかしい。私たちは天皇によって「象徴」され統合された「国民」であることを拒否する。膨大な経費と人員を使って、各地に移動するたびに、人権侵害をひきおこし、批判的な少数言論を抑圧する制度は迷惑である。そうであるからこそ、新たな天皇制の再編強化を意味する「生前退位意向表明」に私たちは注目せざるを得ないし、その違憲性を批判し、そこで具体的に生み出される天皇制の政治と言説に批判的に介入していく。

 天皇も皇族であることもやめよ。徳仁も即位するな。皇族という存在はいらない。そして天皇制自体は廃止されなければならない。

【報告】8.1防衛省申し入れ行動 高江ヘリパッド工事を即時中止しろ

IMG_1315 八月一日午後六時半から、辺野古への基地建設を許さない実行委員会が防衛省に対して「高江ヘリパッド工事を即時中止しろ」と申し入れ行動を行った。高江でヘリパッド工事が再開された。全国から機動隊五〇〇人以上が集められ、反対派の車両の撤去や反対者に対して暴力的に排除する攻撃が行われている。これに対する抗議行動として取り組まれた。

 最初に現地の攻防に参加した平田さん(辺野古実)が報告した。

 「全国から動員された五〇〇人の機動隊が制圧している。七月二一日に一六〇〇人、二二日に二〇〇人で座り込み闘い抜いた。ゲートのテント前で、元気に毎日抗議行動を続けている。『友だち一〇〇人できるかな』という歌を三〇〇〇人に替えて歌い、渦巻きデモを行っている。八月五日夕方、結集を呼びかけている」。

 次に、七月二一日~二二日の攻防に参加した仲間が「機動隊の暴力がエスカレートしている。多くの人が集まっている。ぜひ高江に行こう」と訴えた。

 ウチナンチュの方が「ずっと怒っている。米兵による酔っ払い運転、逆走事故などが相次いでいる。嘉手納基地は犯罪基地だ。髙江の工事の強行、裁判の開始、全部だまし討ち的に強行している。最後まで闘う」と怒りの発言をした。七月三一日に行われた沖縄全国交流集会は会場を溢れるたくさんの人が参加し、成功裏に行われたことが報告された。そして、防衛省の職員が米兵の飲酒運転などの対策のため六〇人がパトロール隊として派遣されたが、実はその職員らはいま髙江で工事再開に向けた反対派の排除を行っていることが明らかになった。防衛省に向けてただちに弾圧をやめろとシュプレヒコールで抗議した。

 七月の参院選・沖縄選挙区で当選した伊波洋一さんが初登院を終えて駆けつけた。

 「この防衛省行動は髙江に基地はNOの闘いに連帯していることを実感している。糸数慶子さんと『沖縄の風』という会派を立ち上げ、外交防衛委員会に入ることとなった。米軍に追随し戦場を呼び込むより、憲法九条に基づく平和を求める。米政府の要求を飲み、オスプレイのヘリパッド建設、辺野古で新基地建設を行っている。基地はつくらせないという声が政府に届いていない。国民はきっと理解するだろう。あきらめないで行動する。変化を作り出していく。これからも連帯し、国会の場で現地でがんばっていく。共にがんばろう」。

 池田さん(福島みずほ議員の秘書)が高江の攻防を報告し、封鎖している自動車撤去期限とされる明日(八月二日)に、参院議員会館講堂で集会をやると報告した。続いてジュゴン保護キャンペーンが防衛省に申し入れ行動を行った。沖縄一坪反戦関東ブロックの大仲尊さんが「ヘリパッド建設工事阻止高江現地集会」が八月五日午後六時から、N1裏テント前で開催される。沖縄防衛局が八月五日の期限を切って車両および物件の撤去を求めているため、早ければ翌六日早朝からの強制撤去の動きが予想される。そのためこの日は泊まり込みの闘いになる。

そして同日には、違憲確認訴訟第一回口頭弁論があり、翁長知事も出廷する。こうした闘いに連帯するため、午後六時半に新宿東口アルタ前に集まり、デモを行う」と参加を呼びかけた。そして、同じ日には神奈川では沖縄に機動隊を派遣している神奈川県警に対する抗議行動も行われる。

最後に辺野古実の中村さんが高江工事強行に抗議して、来週月曜日にも防衛省抗議行動を行うので参加してほしいと訴えた。「高江工事強行をやめろ、機動隊は暴力をやめ、ただちに引き返せ」とシュプレヒコールを行った。沖縄現地と連帯するさまざまな行動が連続して行われている。ぜひ参加を。

(M)

青年戦線 第189号(2016.8.1)ができました。

配信:青年戦線189表紙1・表紙4青年戦線 第189号(2016.8.1)ができました。

■購読申し込み先
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編集発行
日本共産青年同盟「青年戦線」編集委員会
東京都渋谷区初台1-50-4-103 新時代社気付
電話 03-3372-9401
FAX 03-3372-9402





■青年戦線第189号 2016.8.1 誌面案内

アピール 「投票」だけではない 政治行動と連帯を! 1P

G7伊勢志摩サミット反対 5P

G7伊勢志摩サミット反対学習会&集会(愛知) 9P

アジア連帯講座:公開講座/マイナンバー運用開始1カ月前にして 白石孝さん(共通番号いらないネット) 13P

5.29「マイナンバー」半年を検証する集会 19P

アジア連帯講座:公開講座/TPPをマクロとミクロの視点から批判する  21P
 大野和興さん(「TPPに反対する人々の運動」世話人)

闘争報告 28P
山谷越年・越冬闘争/日雇全協総決起集会/琉球弧自衛隊配備反対アクション/反「紀元節」行動/防衛省抗議行動/核と被ばくをなくす世界社会フォーラム/脱原発オール荒川アクション/安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28―29連続行動/被ばく労働者春闘集会/れじすたんす大行動/練馬駐屯地撤去デモ/三里塚 横堀現闘本部裁判 高裁不当判決弾劾/東峰現地デモ

6.19沖縄県民大会に参加して 50P

「性と法律」を読む 53P

角田由紀子弁護士講演(再録/アジア連帯講座) 58P

S・Mの映画鑑賞日記 59P

【案内】「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動

「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動


★8・15反「靖国」デモ
日 時:2016年8月15日(月) 14:30集合/16:00デモ出発

集合場所:在日本韓国YMCA 3階
    (JR水道橋駅徒歩6分、御茶ノ水駅徒歩9分、地下鉄神保町駅徒歩7分)
     地図→http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/map1.htm

主 催:「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8.15 反「靖国」行動
連絡先:090-3438-0263

呼びかけ団体:アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動評議会

HP:http://hanten-2.blogspot.jp/2016/07/815_29.html

 「聖断神話」と「原爆神話」――この二つの大嘘によって戦後が始まった。

 この大嘘(神話)は、日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と、無差別大量殺戮という米国の戦争犯罪を隠蔽するためであった。

 そして、戦後の米国による核・軍事力を背景とした世界支配戦略を可能にし、日本では、天皇制の象徴天皇制というかたちでの延命(戦争責任を取らない体制)を可能にした(それによって「靖国信仰」も延命させた)。

 米大統領がヒロシマ訪問で謝罪しない、日本政府も謝罪を求めない――この歪んだありようも二つの大嘘に起因する。

 こんな戦後は一刻もはやく終わらせなければならない!

 71年前に時間を巻き戻し、天皇制の戦争責任を追及し、あるべき戦後の姿を作り直そう!

 二つの大嘘(神話)を撃つ、8.15 反「靖国」行動に是非参加を!
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