虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

INFORMATION

配信●青年戦線195表紙1・表紙4青年戦線第195号(2019.9.23)ができました。

■購読申し込み先
400円
編集発行
日本共産青年同盟「青年戦線」編集委員会
東京都渋谷区初台1-50-4-103 新時代社気付
電話 03-3372-9401
FAX 03-3372-9402


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中止一択! 東京五輪
7.23集会&24デモ
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■7月23日(木・休)集会

発言
武田砂鉄 さん(ライター)「今、ニッポンにはこの夢の力が必要ではない」

志葉 玲 さん(ジャーナリスト)「東京オリンピックで悪化、難民の迫害」

コメント:谷口源太郎さん(スポーツジャーナリスト)、江沢正雄さん(長野五輪反対運動)


ビデオメッセージ:
 ジュールズ・ボイコフさん(ジャーナリスト、元五輪選手。著者『オリンピック秘史』など)
 ロサンゼルス、韓国、パリ、札幌 等、各地でオリンピック反対運動に取り組んでいる仲間より。
 *コメント、メッセージは予定も含みます。


時間:13:15開場/13:30開始


会場:日本キリスト教会館・4F 会議室
https://www.jcws.or.jp/houjin/access.html


資料代:500 円

■7 月24 日(金・休)デモ 
時間:17:30 集合/18:00 デモ出発
集合場所:日本オリンピックミュージアム(JOC)前
https://japan-olympicmuseum.jp/jp/access/
(地下鉄銀座線外苑前駅5分・国立競技場駅10 分・JR 千駄ヶ谷駅12 分)
*当日17:00 から集合場所にあるJOC に東京五輪中止の申し入れを行います。
*デモコースは、集合場所→新国立競技場→明治通り→表参道→原宿駅→五輪橋(解散)を予定。

[主催]
「オリンピック災害」おことわり連絡会
http://www.2020okotowa.link/
 千代田区神田淡路町1-21-7 静和ビル1A スペース御茶ノ水(ATTAC 首都圏気付)
 TEL:080-5052-0270




■グローバル・コロナ禍関連記事










報告 7.1 香港と中国、日本と世界の変革のためのスタンディング

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民主と人権に国境はない 
香港と中国、日本と世界の変革のためのスタンディング
中国による「国家安全維持法」施行、弾圧に反対する


 七月一日午後七時から、九段下の香港経済貿易代表部前で、Fight for HongKong 2020(連絡先attac首都圏)の呼びかけで、中国政府が「国家安全維持法」を作り、香港の民主化運動を抑え込むための新たな弾圧法を香港返還の日に合わせて施行したことに抗議する行動が行われた。雨の降る中、三〇人近くの人々が集まった。

 京極紀子さんが司会を務めた。京極さんは「香港で昨年民主化運動をつぶそうと『逃亡犯送還条例』がつくられようとしたが、大きな反対運動が起きた。昨年四月からデモが起き、六月には百万人のデモになり、街中がデモで溢れた。立法会への突入も起きた。私も香港のデモに参加し、香港の運動に連帯するために『Fight for Hong Kong 2020』をつくった」と昨年のデモを振り返り、さらに「秋には区議会選挙があり、民主派が圧倒的に勝利した。今回の国家安全法は、香港人抜きに中国の法律で弾圧をしようとするもので、許しがたいものだ。周庭さんらは香港デモシストを脱退するなど絶望の声も伝わってくるけれど決して香港の闘いは終わらない。これからも連帯する」と発言した。

 次に、稲垣豊さんが次のように発言した。

 「中国の全人代で、国家安全維持法が可決され、公布・施行された。香港政府は記念式典を開催した。しかし、香港の若者たちは朝から団体でのデモが禁止されたので、個人として抗議の意志を表明する行動を行い、引かない姿勢を示した」。

 「国家安全維持法では犯罪として、国家の分裂、政権の転覆、テロ活動、国家の安全を危険にさらすための外国勢力との結託の四種類を規定している。四種類すべてにおいて、最高で終身刑が科される。中国で作った法律を香港に適用するものだ。この法律の制定に香港人は一切かかわっていない。海外から批判が起きている。監視社会になる。昨年来の闘争で八千人以上が逮捕されている。香港独立派は政党を解散し、海外に移転した。学生は命あるかぎり闘うことを表明した(別掲載)」。

 「香港返還時に約束された『一国二制度』を五〇年間維持する中国政府の立場に反しているから問題だという意見が一般的だ。しかし、一九九〇年四月に制定された香港基本法はイギリスの植民地時代のものを維持している。香港の人々の意見をまったく無視したものだ。中国は資本主義グローバル化の中にあり、香港も新自由主義だ。つまり、両方とも資本主義を維持している」。

 「私たちは自由を求める香港の人々、巨大な監視社会と化した中国の民主化をもとめる中国の人々の側に立つとともに、LGBTQ+や外国人への差別、ブラックライブズマターといった各国・各地での人権問題に取り組み、コロナ恐慌や気候変動といったグローバル資本主義を変革しようとする日本と世界の変革をもとめる人々とともに立つ。民主主義と人権に国境はない。主権は国家ではなく民衆にある。抑圧に抵抗するすべての人々とともに」。

 続いて、名波ナミさんが最初に行動を監視する私服刑事など警察官に対して批判した。そして「国家は何から身を守ろうとしているのか。私たちのような人から身を守ろうとしている。国家こそが危険な存在だ。ブラックライブズマターの運動は警察の暴力に抵抗しているが、香港の運動を取り入れている。例えば催涙弾を防ぐために雨傘を使っている。周庭さんは日本によく来ていたが国外への渡航禁止にされている。渋谷署はトルコ人男性に嫌がらせの職質をし暴力を振るった。国家はつながる人々を抑圧している。人々が国境を越えて連帯することが重要だ」と発言した。

 武器輸出に反対する運動を行っている杉原浩司さんは「今回の中国の国家安全維持法は世界人権宣言にことごとく違反している。日本政府は一応抗議しているが、中国とは強いパイプを築いている。香港で使われている弾圧用の催涙ガス弾やゴム弾は最初イギリス製だったが中国製が使われている。世界ではイスラエルで作られている。武器輸出の規制をすべきだ。日本でやれることはもっとある」と話した。

 続いて、参加者から「独立の旗を掲げただけで、国家安全法で逮捕された。改めて許せない」と抗議の声を挙げた。最後に、陳怡(チェン・イー)、區龍宇(アウ・ロンユー)およびBORDERLESS MOVEMENT一同から寄せられた「闘いの炎は消えず 次の炎はさらに激しく」というメッセージが読み上げられた(別掲載)。七月一日、香港では若者たちが国家安全維持法に抗議し、三七〇人近くが逮捕され、独立の旗を持っていただけで、国家安全維持法違反で五人が逮捕された。香港の自由・民主主義を守るために、日本での連帯行動を強めよう。(M)


【資料】



闘いの炎は消えず 次の炎はさらに激しく
7・1 メッセージ


 香港で去年から始まり現在も激しく燃え上がっている逃亡犯送還条例反対運動は、長年のあいだ政治と社会に蓄積されてきた問題が表面化したものです。返還後、香港人が求め続けてきた行政長官と立法議会の普通選挙を実現するという意志は、二〇一四年の雨傘運動によってさらに確固たるものになりました。雨傘運動は失敗したという意見もかなりありましたが、二〇一九年の運動は、社会の覚醒が運動の蓄積の過程であり、それはそう簡単には失われるものではないということを明らかにしました。

 逃亡犯条例反対運動は、デモ参加者の大量逮捕、司法が敵対勢力への政治的道具と化し、そして国家安全法の到来という経過を経てきました。一部のデモ参加者のなかには疲労感も出始めていますが、みなさん、雨傘運動以降のことを思いだせば、それほど悲観的になる必要もとおもいます。大規模な行動は減ってしまいましたが、初心を忘れずに運動を継続すれば、いずれの日にかまた民衆の力が爆発するでしょう。二〇一九年以前は香港で一〇〇万人を超えるようなデモはありませんでした。いったん火の付いた闘いの炎は消し去ることはできません。そして次の炎はさらに激しく燃えあがるでしょう。

 暴政をまえに、冷静に落ち着くことこそが、いつの時代でも必要です。今回の運動では、初めて街頭に出たという政治的経験の少ない香港人がたくさんいました。闘いから学び共に成長する道は長く険しいでしょう。この運動は香港人の激しい闘争心や断固たる意志を示しました。同時に多くの欠点もみられました。昨年の運動がはじまったときには、「みんなで一緒に乗り越えよう」というスローガンで団結力と包容力をしめしました。そこには中国からの新移民や中国国内の仲間も含まれていたからです。

 しかし武漢発の新型コロナの感染拡大を契機として、一部の右翼が新移民や中国国内の仲間を排除する雰囲気を扇動し、世界的な感染拡大のなかで広がる嫌中意識を利用して、中国政権に圧力をかけようとする動きがありました。それによって一部の新移民や中国国内の仲間たちは運動圏から排除されることになりました。

 私たちはそのことを大変残念に思っています。「みんな一緒に」というスローガンの背後に隠されたイデオロギーによる引き回しは、いまこの時にこそ直視しなければならない問題になっています。

 アメリカのブラックライブズマター(黒人の命は大事だ)運動についても、香港の右翼はまたしても「敵の敵は味方だ」(中共の敵のトランプは味方で、それを攻撃するブラックライブズマターは間違っている)という単純な二分法によって、香港人がブラックライブズマターに連帯する道を閉ざそうとしたことを、私たちは残念に思います。

 右翼がイニシアチブをとるこの社会運動のなかで、左翼の声は非常に弱いものです。しかし私たちは世界各地で抑圧される民衆の側に立つというスタンスを堅持します。この一年のあいだ、たとえばロヒンギャ難民たちのように、世界各地で悲惨な状況に置かれた人々にくらべ、香港に対する国際社会の関心はきわめて大きなものでした。

 わたしたちは自分たち受けた過分な恩恵と同じように、私たち自身も、世界各地で被害を受ける民衆に関心と共感を持ち、支援することを忘れてはなりません。私たちが盟友とするのは民衆であり、どこかの国の政府ではありません。

 いま香港やアメリカでは、香港デモとブラックライブズマター運動をつなげようとする人々にレッテルを貼り、中傷しようとする動きがありますが、私たち「無國界社運BORDERLESS MOVEMENT」(ボーダレス・ムーブメント)は正しい取り組みを放棄することなく、人々に対して、恐れたり落胆したりせず、一時の感情に流されないよう呼びかけていきます。

 理性を維持し、共感を抱くこと、これこそ香港人が今後も世界からの支援を獲得するために必要なことであり、遠い将来の勝利への道です。

 最後になりましたが、日本の友人たちによる支援に感謝します。たとえば沖縄の米軍基地に対する闘いのように、日本でも同じように国際的な関心が必要になるテーマを香港にも伝えていきたいと思います。残念なことに私たちの力は微力であまりお役に立てませんが、努力したいと思います。日本と世界の友人たちが私たちとともにあることに感謝します。

陳怡(チェン・イー)、區龍宇(アウ・ロンユー)およびBORDERLESS MOVEMENT一

無國界社運BORDERLESS MOVEMENT?https://borderless-hk.com/


◆7・1宣言:香港11大学の学生団体の共同宣言

 主権移譲以来、香港人は毎年7月1日にはデモを行い政権に意志を表明してきた。2003年に民衆の怒りが爆発したときには50万人以上が街頭で「基本法23条反対」のデモに参加し、六四天安門事件の虐殺以降では最大規模の社会運動になった。それ以降、香港人は毎年民間人権陣線が主催する7・1デモに参加してきた。この7・1デモは香港人の民主化闘争の象徴となった。

 去年の送還条例反対運動においてプロテスターは7月1日に「別の重要な意義」を付与した。2019年7月1日、プロテスターは午後一時半から立法会のガラスを叩きはじめ、夜9時にはシャッターを持ち上げて、香港開闢以来はじめて立法会を占拠し、壁に「平和的デモが無意味だということはオマエらから教えられた」というグラフティを書きなぐった。り、持つ日となった。今年は国家安全法という矢をつがえる日となった。香港人はすでに「私たちの後ろには無数の仲間の犠牲があり、目の前にあるのは民主を実現する唯一のチャンスである。私たちは生死を香港とともにするしかない」という覚悟に目覚めている。

 『香港民族論』共著者の一人、梁継平はマスクを外して、毅然と宣言を読み上げた。「ぼくらは勝たなければならない。いっしょに勝ち続けなければならない。ぼくら香港人はもうこれ以上負けるわけにはいかない。ぼくら香港人はもう負けるわけにはいかない」。勝利はわれわれの香港を取り戻すため、負けは香港人の命の終わりを意味する。われわれは逃げることも、臆病になることも、妥協もできない。これは我々と全体主義との最後の一戦だ。

 過去一年、香港人は世界中の予想を超えて、全体主義に対して団結してきた。
一年のあいだ全体主義の弾圧は強まることはあっても弱まることはなく、いままた国家安全法という矢がつがえられた。香港人は腐敗甚だしく、人間性を完全に失った政権に敗れ斃れることに甘んじるのだろうか。中共政権はとっくに一国二制度という嘘っぱちを投げ捨て、香港を蚕食しようとする狼の野心を露わにしている。香港人は覚醒した。この暴政がわずかでも生存空間を残す余地があるなど考えるのは妄想である。われわれの背後には香港のために犠牲となった無数の仲間たちがいる。目の前には民主を実現する唯一のチャンスがある。われわれは生死を香港とともにする。

7月1日、命ある限り徹底抗戦を。

香港大學學生會
香港理工大學學生會
香港公開大學學生會
香港恒生大學學生會
香港中文大學學生會臨時行政委員會
香港城市大學學生會
香港樹仁大學學生會
嶺南大學學生會
香港教育大學學生會
香港浸會大學學生會臨時行政委員會
香港科技大學學生會

報告:6.28東峰現地行動報告

配信:東峰デモ 6月28日、三里塚空港に反対する連絡会主催による「石井紀子さんと共に 三里塚『第3滑走路』反対! 夜間飛行時間延長を許さない! 安倍政権打倒! 反原発―再稼働やめろ! 沖縄・辺野古新基地建設反対! 6・28東峰現地行動」が取り組まれ、42人が参加した。

前段集会の会場は、強雨のため平野靖識さん
(らっきょう工場)から東峰地区のらっきょう工場の一角を借りて行われた。

 第1部集会は、司会の山崎宏さん(労活評現闘/芝山町横堀地区)から開催あいさつから始まった。

 次に柳川秀夫さん(三里塚芝山連合空港反対同盟代表世話人/芝山町)のメッセージが読み上げられた。

 「今は六月下旬、梅雨の真っ最中である。三里塚空港は、新型コロナウィルスの流行のため旅客機の飛行が極端に減少し、4月12日からは平行滑走路が完全閉鎖されている。平行滑走路の飛行コース下は、静かである。

 こうしたことで飛行機が飛ばなくなるとはまったく予想もできなかった。しかし、第3滑走路の建設計画は日々着々と進められている。横堀・丹波山の空港会社用地では工事が連日行われ、滑走路予定地・騒音地区住民の移転工作も進められている。ただひたすら利潤を追求することだけを求めて空港を拡大することが、はたして正しいことなのかが根本から問われている。今回の新型コロナウィルスの流行はそのことを突きつけているのではないか」。

 続いて加瀬勉さん(元三里塚大地共有委員会〈Ⅱ〉/多古町)のメッセージ「石井紀子さん追悼する」が読み上げられた。

 (要旨)

「〈1〉三里塚闘争に生涯をかけてきた一人の同志をまた失った。紀
子さんの遺志を引き継ぐことは『言はやすく行うは難し』である。悲しみを力に変えて断乎進んでゆこうではないか。

 〈2〉小川明治副委員長が亡くなって天浪の墓地を掘り起こした。小川明治副委員長の棺は反対同盟が作った檜の特製のものであった。三里塚大山の火葬場の施設には入らなかった。市販の棺に明治副委員長の白骨死体を入れ替えて火葬した。空は騒音地獄、地上田畑を奪い、村を廃墟にし、自然を破壊し、コンクリートで埋め尽している。三里塚の天地に眠るところなどない。紀子さんの遺志を引き継ぐとゆうことは闘うわれわれの血と肉体の中に紀子さんが生きていることである。紀子さんと共に戦いつづけよう。……紀子さんをはじめ三里塚闘争に生涯をかけた同志が安らかに眠ることのできる三里塚の大地をつくりあげよう」。

 平野靖識さん(らっきょう工場)は、「コロナ騒ぎの中で外国人の訪日ができないでいる。この状態が5年も続くと言われている。空港会社は、23万回の離発着を言っているが、とても第3滑走路などは必要ない。空港機能の拡大も考えなおすべきだ。東峰地区にとって、4月12日以降、平行滑走路が閉鎖され、静かな日常を楽しむことになっている。生協を通した販売も増えた。しかし、コロナ第二波、三波がくることで仕事が続くだろうかという不安も抱えているが、奮闘している」と報告。

 さらに「紀子さんとは、いろんな局面で議論してきた。原則の人だった。シンポジウム、円卓会議に対して反対でした。東峰ワンパックと分かれて紀子パックを立ち上げたことなど紀子さんなりに原則を貫き通した。新年の反対同盟旗開きにおける紀子さんの豚汁は、野菜が一杯で大変おいしかった。食べることの重要性を常に訴えてきた人でもあった」と述べた。

 繁山達郎さん(一般社団法人三里塚大地共有運動の会事務局長)は、「東峰現地行動は、1999年時の暫定滑走路建設計画があったころから取り組んできた。集会には、毎回、石井紀子さんからのアピール、メッセージがあった。共に東峰を守るために闘いぬいてきたが、紀子さんの声が聞けないのは大変残念だ」と発言。

 また、「1983年から共有地の再共有化を取り組んだ。すでに30年以上経過しているが、共有地を守りぬき、政府の所有者不明土地対策法による土地取得の策動をはね返すために法人を結成した。共有地を法人に移転登記すれば、法人が管理していくことができる。すでに登記変更に着手し、昨年が20人、現在、30人が終了し、さらに増やしていきたい。ぜひ協力してください」と呼びかけた。

 第二部は、「石井紀子さん追悼」と運動報告。司会は辻和夫さん(田んぼくらぶ)。

 アピールは、高見圭司さん(スペース21)、渡邉充春さん(関西・三里塚闘争に連帯する会)、小山広明さん(元泉南市議)、根本博さん(泉州沖に空港を作らせない住民連絡会)、山田謙さん(東大阪三里塚闘争に連帯する会)、鈴村多賀志さん(田んぼくらぶ)、野島みかさん、片岡万里子さん(労活評)、山崎宏さん(労活評)、国富建治さん(新時代社)から行われ、紀子さんの思い出、運動報告などが語られた。

 集会後、デモに移り、開拓道路に到着。仲間たちは石井紀子さん追悼の黙祷を行い、「第3滑走路反対!三里塚空港粉砕!」のシュプレヒコールを空港に響かせた。

 デモ終了後、第3滑走路計画に対する現地調査に向かう。建設予定地のど真ん中の加茂地区では空港周辺地図を見ながら山崎さんの解説を受け、あらためて大地と自然破壊、空港公害に満ちた第3滑走路建設計画の実態を暴き出した。

 加茂地区から飛行騒音直下コースを確認しながら多古町に到着。加瀬さん宅に
向かう。加瀬さんは、サツマ芋とジャガイモを用意し、迎えてくれた。

 加瀬さんは言う。「コロナによって空港が止まり、空港会社が破産していく。
廃港をめざすわれわれにとっては喜ばしいことだ。グローバルな世界が壊れ、矛盾が深まっていく。新しい闘いは、命を守る運動、生活を守る運動などによって根底から問い直さなければならない。さらに旧日本軍731部隊の石井四郎中将は千代田出身だ。天皇制との対決も負けるわけにはいかない。天皇制と三里塚の関わりを切開し、人民の闘いを明らかにしていく」と決意を述べた。

 参加者は、加瀬さんの問題提起を受け止め、三里塚闘争と新たな闘いの方向性
への踏み込みに向けて誓い合った。

(Y)

 

【東京都知事選2020】小池知事は宇都宮けんじさんの質問状に誠実に答えよ

Eb2BnV6VAAES9jO 7月3日、宇都宮さんが出した公開質問状に対して小池都知事がFAXで宇都宮さんに回答を送付した。

2日に続き陽性者が100人を超えて都のコロナ対策に疑いがもたれて
いる時に出された公開質問状なのであるから、本来ならばFAXで宇都宮さんに回答してすませていいような問題ではない。

小池都知事は、情報公開が都政改革の一丁目一
番地と言ってきたのであるから、公開質問状が出されたこと自体を広く都民に知らせなければいけないはずであり、公開質問状に対する回答を合わせて都民に公表するべきである。

コロナ対策は都民の命の問題である。命の問題に関する政策に疑義がもた
れているのだから、積極的に応答するのが現職としての責務である。

 小池都知事の回答に対する宇都宮さんの会見が先ほど行われ、宇都宮さんのコメントも公開された。小池都知事の回答は極めて不誠なものでしかない。あと1日、小池都知事の嘘と宇都宮さんの誠実さを象徴する公開質問状を広げよう。
http://utsunomiyakenji.com/4301)

【第四インターナショナル声明】パンデミック、経済不況、新自由主義 - 歴史的大転換宿す世界

MW-II685_seattl_20200616140936_ZQ(アメリカ・シアトルでは青年と市民のデモ隊が3週間に渡って市中心部を占拠して「自治区」を現出させた)





パンデミック危機は巨万の生命を脅し、地政学的危機をも加速中


2020年6月8日 第四インターナショナル執行ビューロー


 パンデミック、経済不況、新自由主義が作り出した構造的格差と抑圧の可視化、世界システムの覇権をめぐる地政学的対立、差し迫った環境崩壊の詳細な未来像……こうしたものすべてが二〇二〇年に一度に起こった。われわれの世代にとっては前代未聞の世界的パンデミックに人間全体が直面したのである。

パンデミックは、世界中で四〇万人以上の死者(六月八日現在で四〇万一千人)を出し、公式に記録された感染者は二一六カ国で六八〇万人以上にのぼった。三月後半、ロックダウンがアジアに波及し始める以前に、三〇〇万人以上の人々が自宅に隔離されていた。

現在の時点で、どの程度まで流行の第二波があるのか、そしてウイルスが突然変異するかどうかを判断するのは不可能である。

医療問題以上のもの


これは長期的に続いている諸プロセスが凝縮した瞬間である。エコロジー危機、新自由主義の限界と格差、古い帝国主義と中国の間でのヘゲモニーをめぐる地政学的闘争といったさまざまなプロセスは、それぞれ相対的に自律的な発展を遂げてきたのだが、いまや爆発的に集中している。一九四五年に形成された世界を構造的に変えつつあるプロセスが生じており、相互に作用し合っている。それは間違いなく歴史の道程における分岐点であり、すべての政治的当事者にとって大きな賭けの瞬間である。

われわれは諸危機の集中点の中にいるが、それは危険に満ちていて、資本主義文明の危機であり、二〇世紀の世界大戦以降でもっとも深刻な危機なのである。これはグラムシが有機的危機と呼んだものである。すなわち、ブルジョア権力のまさにその構造の中に裂け目が現れはじめ、ブルジョア権力による普遍性の主張が崩れはじめる。そして、以前の覇権的主張がその本当の姿―資本主義の安定性を確実にする手段―を白日のもとにさらけ出すのだ。社会的合意は悪化し、資本家の主張はもはや公共の福祉に対応しているようには見えなくなる。「病的症候群」が現れはじめるとともに、政治的分裂が発生し、エコ社会主義的反資本主義者だけでなく、極右にも獲得の可能性がある政治的な空間が開かれていくのである。

われわれが連帯にもとづいた健康政策を提案するとき、その要求が資本主義によって設定された枠組みを超えることは明らかである。われわれの健康は生活環境次第である。それはきれいな空気を呼吸するかどうか、汚染されていない水を飲めるかどうか、高品質の食料を手に入れることができるかどうか、都市が居住に適した環境であるかどうか、などにかかっている。

手短に言えば、それはわれわれが良く生きるかどうか、われわれの賃金が良い生活を保障するに足るものであるかどうかにかかっている。健康は肉体・社会・文化・環境の問題であり、人間的に豊かな生活のための基礎である。資本主義によって生み出された生活状況のもとでは、われわれは社会・文化・環境の面で良い生活を送ることができないために、連帯にもとづく健康政策は資本主義によって設定された限界を超えるのである。

エコロジー危機

 森林伐採、資源略奪、資本主義的生産性、エコシステムの破壊、監禁状態での動物飼育の増加、食肉需要の増加によって、ウイルスはより容易に、より頻繁に種の境界を跳び越えるようになった。一九六〇年以降に出現した新たな病気の四分の三は、動物由来感染症である。この中には、エボラ出血熱、エイズ、SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)、そして新型コロナウイルスが含まれる。貿易のグローバル化はウイルスの急速な世界的拡散を導いた。巨大都市とそれと結びついたスラムの増加は、人間間での伝染のスピードを加速させている。それゆえに、新型コロナウイルスのパンデミックはグローバリゼーションのさまざまな影響の相互作用の結果である。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、二一〇〇年までには世界の平均気温上昇が六℃に達すると予測している。そのことは、大陸域のほとんどや北極海でのそれ以上の気温上昇と著しい海面上昇を引き起こし、熱波、森林火災、干ばつ、洪水、破壊的なハリケーン・台風のような異常気象がますます頻繁に、激しく発生することを意味している。これにより、三五億人の人々が海岸地帯や熱帯地方を含む陸地の一九%から離れざるをえなくなるだろう。気候破局は、それ以外の環境的なティッピング・ポイント(臨界点)(訳注)―生物多様性の著しい喪失、森林伐採、きれいな水の不足―とともに、新型コロナウイルスの影響よりもずっと恐るべき結果をもたらすだろう。しかし、パンデミックは、そうした災厄の世界的犠牲者がどうなってしまうのかをわれわれに教えてくれている。

世界には、アグリビジネスが、パンデミックの瞬間を、自然破壊を引き起こす資本主義プロジェクト推進のために利用している地域がある。これが起きている一つの例はブラジルである。ブラジルでは、今年三月と四月にアマゾン熱帯雨林の伐採が、昨年同時期と比べると二九・九%も増えた。この森林破壊の進行は、アマゾンの諸民族、とりわけ先住諸民族の集団殺戮の進行でもある。先住諸民族はすでに新型コロナウイルスによってもっとも影響を受けている集団の一つなのだ。エコ社会主義組織であるわれわれが、アマゾン熱帯雨林およびパンデミック期間中における先住諸民族の健康の国際的な防衛を繰り返し述べることは必要不可欠なことなのだ!

(訳注:ティッピング・ポイントとは、それまで小さく変化していたある物事が、突然急激に変化する時点を意味する語。環境破壊や地球温暖化に関して使われる場合、それがある地点=ティッピング・ポイントを超えると、不可逆的・爆発的に進行して、取り返しのつかない事態となることを示す)。

地政学的・地理経済的影響


アメリカ合衆国と中国の双方が攻撃的に作り出している二極対立の中で、ヘゲモニーをめぐる議論が明確となり、それは好戦的なものとなっている。

中国は、半世紀にわたって、アメリカ合衆国との戦略的パートナーシップの中で発展してきた。オバマ政権はすでに、二〇一五年に締結した環太平洋連携協定を通じて、その土台を掘り崩そうとすることにより、中国の恐るべき発展に対処しようとしたのだった。しかし、トランプ・プロジェクトによって推進された地政学的再配置の一部として、トランプ政権は二〇一七年一月にその合意を非難し、北京が主導権を発揮できる空間をそのまま残した。北京はワシントンの国家主義的保護主義に直面して、自由貿易と経済グローバリゼーションの旗手としての位置を占めはじめた。

この同盟関係の崩壊は国際社会のすべての領域に影響を及ぼしてきた。それゆえ、アメリカ合衆国とヨーロッパ連合(EU)は、この面から弱体化しつつある。EUはすでにブレグジットによって打撃を受けていたが、もっとも大きなダメージを被ることになるだろう。危機に際してヨーロッパ全体として医療手段を動員できなかったことは、EUに打撃を与えることとなった。つまり、危機がヨーロッパに及んだときに加盟国は協力して行動しなかったばかりか、一方的に国境を閉鎖し、自由な移動を中断し、調整もなしに運輸ネットワークを停止してしまったのである。何週間もの間、イタリアは、フランスや(医療用品や設備の輸出を停止した)ドイツのような近隣諸国からも、EUレベルにおいても、いかなる援助も受け取ることがなかった。備品供給に関しては、中国がもっと多くをおこなった。キューバはアメリカ合衆国による犯罪的な封鎖にもかかわらず、二〇カ国以上に医療団を派遣した。

スペイン、ギリシャ、イタリアのような債務国は、二四〇〇億ユーロのパンデミック危機特別支援枠をもつEFSM(ヨーロッパ金融安定化メカニズム)の方に誘導されている。このメカニズムは、借金と引き換えに、緊縮政策や公共サービス削減を強制するのである。

アメリカでは六月初めには四千万人が失業手当を申請し、(IMFによると)年末にはアメリカ経済の減少幅が五・八%にまで達すると予想されている。社会危機(と現在進行中の人種差別に抗議する反乱の波)を背景として、アメリカでは一一月に選挙が予定されており、それは国内および国外の政治状況の道筋を示すものとなるだろう。
トランプは(詐欺行為を含む)すべての可能な手段を用いて、再選をかちとろうとするだろう。しかし、彼の目標は達成困難である。国民の半数の間での彼の威信は大きな影響を受けている。アメリカにおける現在の急進化した広範な動員の爆発は、歴史的な社会的・人種的格差、新たな世代によって蓄積された政治的不満と経験、(黒人コミュニティに対してより大きな影響を引き起こした)トランプ政権によるパンデミックへの破滅的な対応という状況の中で発生している。

より貧しい国々では、人々は健康被害と経済的影響の両方に同時に直面している。ブラジル、ペルー、チリ、メキシコでは、感染者数が実際に増加している。ブラジルでは、医療専門家は六月に新型コロナウイルスの感染爆発が起こると予見しているが、それはボルソナロの犯罪的行動によって増大している。ブラジルは急激に悪化しつつある医療危機と経済不況・深刻な構造的危機とが結びついている。ボルソナロはさらに孤立を深めているが、彼のファシスト・イデオロギーという基本的支持基盤に訴えかけている。彼は国家警察、軍隊、武装集団に支援され、あからさまな独裁的方法で支配するために議会と最高裁判所を閉鎖している。

アフリカと中東においては、医療システムは最悪のレベルにあり、それは戦争状態によってさらに悪化している。病人数が少ない中でも、エピデミックのリスクが既存のリスクに加重されている。アフリカにおいては、たとえば、二〇一八年にマラリアによって三八万人、結核で六〇万七千人、栄養失調で二~三百万人が死亡した。

各国人民は、より強化された緊縮策、低開発・食料依存・債務の深刻化、多国籍企業・国内大企業による経済・資源支配に深刻に直面するだろう。これらはアラブ地域での革命的プロセスの引き金を引いたのと同じ要因であり、新型コロナウイルス後の新しいサイクルにとって新たな原動力を与えるだろう。
V字型回復が起こるかはまったく不確かなため、資本家グループや政府はより攻撃的になりがちである。資本主義が打倒されない限りは、さまざまなより良い「次の世界」は単なるユートピアになるだろう。「次の世界」はより不平等にさえなるだろう。反資本主義的オルタナティブのための闘いはますます緊急のものとなっているのだ。

新自由主義的モデルの危機

 この危機はグローバリゼーションにその根拠を持っている。以前からある危機はすべて、このパンデミックの後には深刻化しているだろう。その上、新型コロナウイルスは、(バリュー・チェーンを通じた、そして被支配国の生産を大企業集団の利益に適応させることを通じた)最大価値の追求や成長とはほとんど無関係な利益率の追求に深く規定されているグローバル化した資本主義生産システムのもろさを暴露した。にもかかわらず、次の数カ月間における資本家の目標は、できるだけ早く「いつも通りのビジネス」を推し進めることなのである。

ここ数年で、グローバリゼーションと緊縮政策を強調することの限界はすでに明らかになっていた。二〇〇八年の金融危機以降、主要中央銀行は、アメリカ連邦準備制度、ヨーロッパ中央銀行、イングランド銀行を含めて、経済システム全体を持ちこたえさせるために巨額の資金を民間銀行に注入した。同時に、実質ゼロ金利あるいはマイナス金利にすることで、各国と資本主義企業の負債額はアメリカとヨーロッパの両方で急増した。

銀行やそれ以外の部門の資本主義大企業は、中央銀行が豊富に分配した財政手段を生産的投資には使わなかった。それらは金融資産を取得するために使われたのである。このことによって、株式市場、債券市場(たとえば債務の債権化)、そしていくつかのところでは不動産部門において、投機的なバブルが作り出された。すべての大企業はこの危機の当初において過重債務状態となっていたのだ。

深刻な社会危機

 新型コロナウイルスは、生産・製品輸送・需要の急激な中断という影響を与えた。

パンデミックによる打撃が比較的小さな地域でさえ、たとえばアフリカ(六月七日現在において五一二五人の死者、そのうちアルジェリア・カメルーン・エジプト・モロッコ・ナイジェリア・南アフリカ・スーダンだけで三五〇〇人以上)においてさえ、中国での危機やアメリカ・EUの危機が経済・社会レベルでの深刻な影響をもたらしている。世界食料計画は二〇二〇年一年間に、深刻な食料不安が憂慮される人々の数は、とりわけアフリカと中東において倍増すると予想している(二〇一九年には戦争と気候変動のために一億三五〇〇万人が食料不安に陥っていた)。

この危機の影響は、いくつかの国における労働者階級のもっとも貧しいセクターに飢餓の亡霊を呼び戻している。この中にはとりわけ、労働世界から排除されている人々、あるいはまったく労働権を持たないまま不安定なやり方で労働世界に参入している人々、いつも民族的・社会的条件によって排除されている特定の人種の人々が含まれる。

それが、飢餓と闘うための階級連帯の呼びかけを組織しようとする社会運動のイニシアチブが決定的に重要である理由であり、そのイニシアチブが貧しい地域における政治組織にとっての能力に直接的影響を与える理由である。(とりわけブラジル、アメリカ、ヨーロッパにおける)黒人コミュニティや移民コミュニティによる運動が、こうしたイニシアチブを主導してきた。そのことはパンデミックに対する大衆的抵抗を組織する上で決定的役割を果たしている。

食料生産は、現在では、各部門で支配的な一握りの大企業の手に集中している。生産されているものの多くは人間の健康にとってかなり有害である。安価で満腹感を得られるため、ジャンクフードは貧困層にもっとも悪影響を及ぼす肥満や病気の大きな原因となっている。

労働者の雇用と生活条件劣化


労働者階級(われわれはその中に貧しい農民を含めている)は、直接的には死者の数によって、間接的にはレイオフ、雇用喪失や活動停止、賃金カットによって、新型コロナウイルスの主な犠牲者となっている。

たとえばアメリカ、ブラジル、フランスでの最初の研究によれば、どの研究においても、民衆諸階級が新型コロナウイルスによる死者という点で主な犠牲者となっている。ILOの推計によれば、三三億人におよぶ勤労人口のうち、五分の四以上が労働現場の全面的閉鎖、あるいは部分的閉鎖によって影響を受けてきた。アメリカでは、四月に二千万人の雇用が失われ、三月からの新たな失業保険申請は三千万人にのぼった。イギリスでは、三月一六日から三一日までの間に九五万人の失業保険新規申請があったが、これはいつもの一〇倍に達するものだった。ヨーロッパでは、短時間就業の割合が急増した。ドイツでは、五〇万社近い企業が三月に短時間就業を採用した。これは二〇〇八年金融危機後の一カ月間の二〇倍以上になる。

アフリカ、ラテンアメリカ、アジアでは、仕事場のかなりの部分はインフォーマル経済の中に存在している。それはインドでは九〇%にも及んでいる。こうした「正規のルートによらない」労働者は、新型コロナウイルスで収入を失い、実質的に社会的保護を受けておらず、失業手当の対象でもなく、医療サービスもほとんど利用できないでいる。

多くの国々で、こうした労働者のかなりの部分は移民であり、農村部から都市へと流入した国内移民(インド、アフリカの多く)か、あるいは他の国からの移民(湾岸諸国ではアジアから、アメリカでは南アメリカ・中央アメリカから、など)のどちらかである。こうした労働者は、経済破壊だけでなく、レイシストによるスケープゴートにもされるという意味で二重に弱い位置にある。

ILOは、世界中で一六億人の人々―世界のインフォーマル労働者の四分の三にあたる―が、第二四半期に自らの生活手段を失うリスクがあると予想している。ILOの推計では、世界の労働時間の六・七%が第二四半期に失われ、これは一億九五〇〇万人のフルタイム労働者が週四八時間働くのに相当する。このうち、一億二五〇〇万人分はアジアで、二四〇〇万人分は南北アメリカで、二〇〇〇万人分はヨーロッパで失われるという。アフリカ連合による調査によれば、二〇〇〇万人の雇用がアフリカ大陸で失われ、債務が増加するとされる。

差別は一段と悪化させられた


一般的に言って、労働者階級の中でもっとも不安定な人々がウイルスによって直接・間接に一番大きな影響を受けた。ニューヨークでは、ブロンコスに住む黒人であり、アメリカ全体ではネイティブ・アメリカンであり、黒人である。パリ地区では、セーヌ=サン=ドニ県に住む特定の人種の人々であり、ブラジルではスラム(ファベーラ)の黒人である。インドでは、街頭で暮らしたりスラムに住んだりする人々の相当部分がムスリムであり、彼らはモディ首相が非常に急いで、残忍なロックダウンを強制したとき、地主や州当局によってただちに追い立てられた。その結果、人々の巨大な移動が生み出された。フィリピンでは、七万人以上の海外出稼ぎ労働者が、パンデミックの結果として帰国せざるをえなくなるだろうと推計されている。この中には建設現場で働いていた人々もいるが、多くはクルーズ船を含む接客業で働いていた。

こうした人々はすべて、より高い罹患率、より不安定な食料・居住状況、働き続けるためにあちこちを動き回る必要性の犠牲者だった。

ヨーロッパ、アメリカ合衆国、カナダ、ラテンアメリカ、インド、中国、中東では、女性に対する暴力とフェミニサイド(男性による女性の殺人)がそれ以前と比べると三〇%から一〇〇%も増加した。
アメリカ合衆国、カリブ海沿岸地域、南アメリカ(とりわけブラジル)では、アフリカ系の人々が、その大多数が貧困な状態にあることを考えると、パンデミック、失業、インフォーマル部門からの収入の喪失、国家による暴力でもっとも被害を受けている。

すべての国外退去させられた人々、難民、シリア人、パレスチナ人、ウイグル人、バングラデシュのキャンプにいるロヒンギャの人々はこの状況によってさらに大きな影響を受けている。

アラブ湾岸諸国では、南アジアからの何百万人もの移民労働者が、仕事や収入がないもっとも不安定な状況に置かれている。

貧しい家庭出身の生徒や大学生は、教育機関が物理的に閉鎖され、コンピューターやインターネットへのアクセスを全員に保障するという動きがないままに授業がオンライン化されたことによって大きな被害を被ってきた。もっと年少の子どもたちにとっては、特に家庭環境において十分な支援がないことによって、被害を受ける可能性が高い。

民主主義的自由への攻撃も助長


多くの国が緊急事態を封じ込めるという観点から、民主的権利に対する規制を導入してきた。多くの国において、特例法が制定され、反対する者は逮捕されている。たとえばフィリピンでは、ドゥテルテ大統領が新型コロナウイルスを人民管理の抑圧政策を拡大するために用いた。同じことが香港でも起きている。北京政府は民主的権利への新たな制限を導入しつつある。ラテンアメリカでは、たとえばブラジル、チリ、エクアドル、ボリビアでこうした例が見られる。多くの国では、実行されている抑圧・管理措置は、新たな追跡技術や監視技術をともなう新たな政策手段を実験する機会となっている。

明らかに、その目的はこれらの手段を永続化させることにある。資本主義的政策がもたらしたさまざまな結果に反対する数多くの動員があったあとで、新型コロナウイルスが多くの国に達したので、ますますそうなっているのだ。たとえば、香港、アルジェリア、チリ、フランスがそうした例である。社会的に不公正な状況を拡大させたために、支配階級は当然にも社会的動員の再燃を恐れているのだ。

それでもやはり、新型コロナウイルスにもかかわらず、すでに香港では人々が北京政府の反民主主義的な法律に反対して街頭に出ている。ブラジルでも広範な運動がボルソナロの弾劾を要求して組織されつつある。われわれは次の数カ月間において多くの社会的・政治的動員が起きることを予期できる。

ミネアポリス市警の警官によってジョージ・フロイドが処刑されたことに反応したアメリカでの現在の爆発は、トランプの対ウイルス政策によって黒人コミュニティがより大きな影響を受けている中で、そして「黒人の命は大切」運動が展開されているという状況の中で起きている。

社会運動と反資本主義者は攻撃的政策の暴力に反対して団結しなければならない


  医療危機が依然として存在しており、支配階級の唯一の目標が自分たちの利益を再構築することである中では、労働者階級にとっての脅威は二重のものとなっている。事業閉鎖やレイオフが増加し、賃金が支払われなかったり削減されたりするだけでなく、労働権を保護する法律(それが存在するところでは)は緊急措置の期間中に広範囲にわたって問題にされてきたが、その狙いはそうした措置を延長することである。インドでは、モディ政権がこの方向で各州に圧力をかけ、ウッタルプラデシュ州やマディヤプラデシュ州では、健康法や新たな活動のための安全規則、解雇の促進などと一緒に、労働組合の諸権利の一時停止が実施されている。

 ドイツ、スペイン、アメリカ、ブラジルなどさまざまな国において、ロックダウンの間に、人種差別主義、外国人嫌悪、あれやこれやの陰謀説、国家主義、白人優位主義などを掲げて、極右グループがロックダウンに反対するデモを組織した。それ以外では、インドにおいて、(二億人の)ムスリムが「エピデミックに責任がある」と非難するレイシストのキャンペーンの犠牲者となっている。こうしたグループは、ロックダウンの間やその後に、多くの国で存在する社会的・政治的危機に寄生しているのだ。

 しかし、数多くの国において、ロックダウンにもかかわらず、社会運動、労働組合、民衆コミュニティが活動していた。それは、監禁状態になる前に労働組合、政治組織、社会運動によって実行されていた多くの行動や動員の継続としてであった。そうした行動や動員の例としては、性的暴力やレイシストによる暴力に反対する動員、住居の権利を求める動員、フランスの医療労働者の闘いのような被雇用者の闘い、チリ・レバノン・アルジェリア・香港における反緊縮・民主主義運動、そして過去数カ月におこなわれたクライメート・ジャスティスを求める動員などがあげられる。

 いくつかの国では、これは相互援助という新たな社会運動の成長へとつながった。その新たな運動は、現在の状況において「国の中で、国に反対して」活動するという興味深い問題を提起している。それはおそらく長期間にわたって、同じような規模では今まで存在していなかったようなコミュニティ組織を作るという問題なのである。新型コロナウイルス、そしてわれわれが生活する社会についてそれが明らかにしたことによって、こうした動員や運動は、活動を継続させ、成功させるという決意を強くすることができた。

労働の再評価と自己組織化へ


 多くの自己組織化された労働者人民のイニシアチブが、ロックダウンの期間中に、抵抗している諸領域から、農村部と都市の双方において、生まれてきた。人民からの、あるいは組織された諸セクターからのこうしたイニシアチブの例としては、小農民、先住諸民族、失業者、大都市周縁部での人々やコミュニティ、フェミニストの連帯ネットワークなどがある。こうしたイニシアチブは非常に興味深いオルタナティブを作り上げている。たとえば、伝染を確実に防ぐために布製マスクを人々に提供する共同工場のとりくみ、食料の提供やオルタナティブな生産、公的医療システムの防衛とそれを誰でも利用できるという要求、家庭で孤立している間に女性に対する暴力のエスカレーションが増えるとともに女性が担っている厳しい介護労働も増えていることへの非難などが挙げられる。

 危機の結果の一つは、非常に広範囲な民衆諸階層に、使用価値を生み出す種類の労働―エッセンシャル・ワーク―と利益を生み出すためだけに存在する種類の労働とがあることを明らかにしたことである。労働者階級のコミュニティがこの重要な労働に与えている価値を印象付けた行動によって、一般的に言っても、より特別な意味でも、医療・介護における社会的再生産という労働が重要であることが示された。家庭の中であっても、公的セクターあるいは民間セクターのいずれかで(低い)対価を支払われていても、同じように重要なのである。

 多くの国では、医療労働者への感謝の気持ちで始まった行動(拍手を送ること)によって、彼らの視野が広がり、すべての必要不可欠な労働者(エッセンシャル・ワーカーズ)、とりわけ郵便、輸送、食糧分配、小売サービスで働く労働者をも含めるようになった。こうした部門で働く者の多くが女性であり、黒人であり、移民であるということが明らかにされた。

 同時に、航空輸送の顕著な減少、そしてもう少し規模は小さいが道路輸送の著しい減少は、予期していなかった成果をもたらした。それは、「通常は」スモッグで息苦しい何千という都市で大気汚染が減ったことであり、さらに騒音が減ったことにより、この数十年間で、あるいはこれまでで初めて、多くの人々が鳥の歌声を聞けたことである。

 多くの社会運動の中で、そしてあちこちの労働運動の中で、「#ビルド・バック・ベター」というスローガンのもとで討論が始まっている。それは、「常態」というのが、おびただしい富の中での貧困、ホームレス、安全でない労働条件、女性に対する暴力、黒人や移民に対する差別、汚染やフードマイレージ(訳注)、他の側面での環境破局を意味していることを問題にするものだ。

 ロックダウンの期間中やそれが解除された後、多くの行動や労働者のストライキが起こっている。それらは、安全、不必要な生産の閉鎖、労働権の保障、賃金の支払いを求めている。たとえば、多くの国で、アマゾンで働く労働者やケータリング、輸送、物流(配達)部門の労働者が行動を起こしている。

 それゆえ、次の数カ月間における社会運動の絶対必要な任務は、雇用、社会的権利、民主主義的自由に同時に影響を与える社会的攻撃の波に直面している民衆諸階級の健康と権利を守るために、彼らを組織することであり、さらに人間と環境との持続可能な関係を再構築することである。

 (訳注:フード・マイレージとは「食料輸送距離」のことで、輸入食糧の総重量と輸送距離を掛け合わせたもの。食料の生産地から食卓までの距離が長いほど、輸送にかかる燃料や二酸化炭素の排出量が多くなるため、フードマイレージの高い国ほど、食料の消費が環境に対して大きな負荷を与えていることになる)

医療、住居、雇用、賃金、教育、移民、環境への要求が緊急


*あらゆるところで、とりわけパンデミックで打撃を受けた地域において、検査キットを利用できる人を大幅に増やすために有効な手段および蘇生病床・人工呼吸器の増設に資金を投入すること。適切な保護マスクと生物学的検査をすべての人々に普及させること。

*労働者の健康保護がおこなわれている場合にのみ経済活動を再始動させること。保護手段(マスク、ジェル、ゴーグル、手袋)をすべての被雇用者に提供すること。安全条件が遵守されない場合、被雇用者の保護および仕事から離れる権利の即時行使を認めること。

*仕事を一時停止した労働者の賃金について、休暇をとる、あるいは勤務しなかった時間を後で補填するという義務を課すことなく、企業/国が一〇〇%の責任を負うこと。その中には、移民労働者、不安定労働者、一時的労働者、家事労働者、フリーランス労働者、季節労働者が含まれること。雇用者が危機の間の賃金支払いを拒否した場合には、被雇用者の賃金を支払う義務を国が持つこと。政府は賃金を支払わないという罪を犯した企業に罰金を科すことによって、この介入の費用を回復しなければならない。

*きちんと生活するのに十分な額を保障されたミニマム・インカムを、インフォーマル部門の労働者、失業手当を支給されていない失業者、学生、それが必要な者すべてに国が提供すること。

*資本家グループによる解雇や事業閉鎖をすべて禁止すること。パンデミックが始まって以降に解雇された被雇用者を復職させること。

*学生・教員にとって安全な状況のもとで学校を再開すること。授業がなかったことにより学生に不利な扱いをおこなわないこと。

*ストライキ権を含む社会的権利を一時停止する独裁的で特例的な措置を禁止すること。とりわけロックダウン解除後にこうした措置を継続することを禁止すること。

*借家人の立ち退きをすべて停止すること。賃料、個人ローン、水道料金、エネルギー料金を一時猶予すること。住居が不安定な人々や住居を持たない人々に適切な住居を提供すること。空き家を接収すること。

*障害を持つ人々、高齢者、ロックダウンによって社会的に孤立している、あるいは孤立してきたすべての人々のために適切な社会的介護を提供すること。

*暴力の犠牲者である女性や子どもたちのために、ただちに緊急の保護措置を確立すること。暴力を振るう配偶者を排除する、あるいは犠牲者のための他の住居を提供する決定をすみやかにおこなうこと。重要な医療処置としての避妊・妊娠中絶を必要なときに利用できるよう保障すること。

*閉じられた難民センターを衛生設備のある開かれた受付センターに転換すること。すべての「不法」移民や難民をただちに合法化すること。すべての社会保護システムを利用できるようにして、あらゆる排除をやめること。超過密状態にある難民収容所、とりわけレスボス島にあるモリア収容所やアメリカ・メキシコ国境沿いの収容所をただちに閉鎖すること。


民衆諸階級の利益と社会的必要を一連の緊急解決策の先頭に

1.医療保険を含む医療システムの必要不可欠な領域すべて、および製薬業とバイオ産業、すべての医学・薬品の研究・開発は、最終的には公営化されて、公的管理のもとに置かなければならない。薬品・知見・医療製品の特許は廃止されなければならない。医学研究は、国際的な連帯精神のもとで、人間に奉仕するためだけにおこなわれなければならない。知見や技術はあらゆる国で自由に使えなければならない。

2.このことは、介護・看護・医療のための無料の社会インフラの発展と同時におこなわなければならない。社会的再生産という必要不可欠な仕事は、ほとんど、あるいはもっぱら女性が担っているが、社会的に再検討され、もっとよい報酬が与えられなければならない。

3.医療システムを再建するという状況では、すべての民間病院は公的管理のもとに置かれ、社会的所有へと移行されるべきなのは自明のことである。統一された医療・病院部門は絶対に不可欠である。

4.病院やそれ以外の医療設備を機能させるために必要な清掃やさまざまなサービスは、公共の仕事に戻されるべきである。関連労働に就いている被雇用者にはきちんと賃金を支払わなければならない。労働現場でのきちんとした医療を保障しなければならない。

5.これら全部をうまく処理できるように、一切の武器生産をやめ、武器工場を社会的に有用な生産へと転換し、これによって生まれた資金を同時に医療システムの発展に投資すること。

6.多額の所得・利益・資産には特別税を課して、医療システム拡大にかかる費用を調達すること。危機対策の費用は、最近数十年間に一般大衆の犠牲によって巨大な利益を上げ、富を蓄積してきた者たちに確実に負担させなければならない。

7.労働環境によって人々が病気になることがあってはならない。労働環境は人々の発展と健康に貢献できるものでなければならない。これは食肉産業、農業、高齢者介護、配達サービスで働く未熟練労働者にとって、とりわけ急を要するものである。労働安全、適切な衛生・健康措置が保障されなければならない。労働時間の短縮やよりよい休憩の手配。

8.高品質の公共住宅を建設する都市計画によって、居住に適さない住宅をなくすこと。

9.公共教育システムの強化・拡充。インターネット学習パッケージを提案する企業の発展を理由にした教育の民営化を拒否する。

10.主要なソーシャルメディアであるフェイスブック、ワッツアップ、アマゾン、ズームは、ロックダウンによって大きな利益をあげ、将来の巨額の利益を生み出すデータを収集している。こうしたソーシャルメディアを公的所有に移すこと。それらは(すでにあまりにも多くをかき集めているので、一切の補償なしに)、支配権を移されるべきである。それらは、利益のためではなく、透明性を持った公的なサービスとして運営されるべきである。

11.あらゆる国において、葬祭サービスを公的所有に移すこと。民間企業が人の死から利益を上げ、自らの売り上げの最大化のために人々の悲しみを操作するのは許されるべきではない。

12.持続可能な農業および世界的な食料正義(フード・ジャスティス)。社会的ニーズにもとづいて生産・分配の循環を再組織すること。フード・マイレージと食肉消費の削減。森林伐採を終わらせること。とりわけアグリビジネスによって推進されている森林伐採を終わらせること。

13.民間銀行を大株主への補償なしに収用すること。金融システムを市民管理のもとで社会化すること。個人口座への銀行手数料の一時的停止。当面のニーズを満たすために労働者階級にゼロ金利ローンを提供すること。家計への銀行債務、マイクロクレジット、家賃を凍結すること。誰に対しても水、電気、ガス、インターネットを保証すること。

14.公的債務支払いを当面の間停止することは、パンデミック期間中に大衆的ニーズを満たすために、さまざまな国が必要とする有効な資金を動員することを可能にするに違いない。債務支払いの一時停止は、不当な部分を特定し、それを帳消しにするための市民参加による監査と結びつかなければならない。

15.難民に法的地位を与え、医療・社会保障サービスが利用できるようするとともに、難民の安全な入国のために国境を開放すること。

16.先住民、移民、黒人、女性、LGBTIQ、障害を持った人々に公共サービスを提供する際の差別と闘うためには、何世紀にもわたる構造的差別と闘う積極的行動のプログラム、およびあらゆる人のニーズを真に満たすサービスを作り上げるための本当の政策決定において、コミュニティとの協議や関与をすすめるプログラムが必要不可欠である。


もう一つの世界は急を要する


現在の危機を収束させるためには、それが人間の生命の基盤を危機に陥れるので、エコ社会主義的展望を持った反資本主義的政策が必要である。それは社会的ニーズに基礎を置き、労働者階級によって、労働者階級のために組織された、銀行や主要生産手段の公的所有をともなう社会が緊急に求められていることを示している。そして、この危機が示すのは、その緊急性が気候変動の原因にブレーキをかけること、「われわれの共同の故郷」を破壊し、生物多様性を減少させ、ウイルス性の深刻な呼吸器症候群のような現代のペストへの道を開いている環境破壊を食い止めることが必要であるということである。

新自由主義の最初の一〇年間において、「もう一つの世界は可能だ!」という熱望があり、さまざまな社会分野が「もう一つの世界は可能だ!」と言って一体となったのなら、今日において、われわれは団結して「もう一つの世界は必要であり、緊急である!」と言わなければならない。われわれは共同の国際主義的行動を必要としているが、それは生命が利益よりも価値がある世界に向けた道筋をわれわれに指し示すものでなければならない。そこでは自然が商品であるのをやめるのだ。現在の危機は明らかに、資本主義生産のかなりの部分が純粋に略奪的で、完全に余計なもので、無駄に使われるものであることを示している。

二〇〇〇年代はじめ、グローバル・ジャスティス運動は、社会運動や労働組合のメンバー何百万人を団結させ、そこに急進的左翼組織が参加していった。今日では、われわれは資本主義、気候変動、差別に反対して闘うための要求を提起しながら、そうした結集を作り上げる必要がある。この目標を追求する上で、さまざまな国において、あるいは国際的レベルで、いくつかのイニシアチブが生まれ始めている。第四インターナショナルの諸組織と活動家は、そのようなイニシアチブの成功に向けて努力を傾注するだろう。社会主義・反資本主義・革命をめざす諸組織と諸潮流が、地域レベルであれ、国際的レベルであれ、共同行動を調整し、論議し、確立することは緊急に必要なのである。

新型コロナウイルス以前のいわゆる通常の状態に戻ることは不可能だろう。未来の人間と地球を脅威にさらしてきたのは、資本主義的「常態」だったからである。社会的ニーズに基礎を置き、労働者階級によって、労働者階級のために組織された、銀行や主要生産手段を公的所有に移した新たな社会へと変革することは緊急の課題である。それが根本的な社会―エコロジー的転換の展望が必要な理由である。    

【#宇都宮さんを東京都知事に】宇都宮けんじ候補による小池都知事への公開質問状

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感染拡大が続く7月1日、宇都宮さんが緊急記者会見を行い小池都知事に対して8点からなる公開質問状を出した。
http://utsunomiyakenji.com/4190)

8点の質問はコロナ対策における小池都政の欺瞞を鋭く突いている。宇都宮さんが公開質問状を出したことを全力で拡散しよう。小池都知事が宇都宮さんの公開質問状に回答せざるを得ない状況をつくりだそう。まだ3日もある。

#小池都知事は宇都宮さんの公開質問状に回答を SNS等で拡散させよう!

全文(リンク先にはさらに詳細な資料等が提示されています。参照ください)

公開質問状内容

東京都のコロナ感染症(Covid-19)に対応する政策について、次の通り質問します。

小池都知事は27日に実施された都知事選挙候補者のチューズライフプロジェクトの討論会において、「都のコロナ対策はうまくいっているか」という問に、唯一「〇」の札を上げられました。しかし、私は、あなたが進めてきた東京都のコロナ感染症対策には、多々疑問があると考えています。そこで、以下の通り、具体的に質問いたします。

この質問は、現在行われている東京都知事選挙における都民の選択にあたっての重大な情報ですので、この質問に対する回答は7月3日午後3時までに、ファックスで下記あてにファックスで回答くださるように求めます。

宇都宮けんじ事務所 (電話 03-6380-1537)
新宿区四谷三丁目5-5 山本ビル5階
FAX 03-6380-1538
連絡担当 海渡雄一/岡田光司

質問1

相談件数と検査数の推移を示すグラフを見てください。これを見ると、3月24日のオリンピックの延期が決定される前の段階で、帰国者・接触者相談センターへの相談件数が激増している(これは保健所に電話がつながった件数であり、実際には電話が繋がらなかったものも少なくないとされています)。にもかかわらず、この時期には検査は全く増えていませんでした。

厚労省は3月6日に「新型コロナ・ウィルスの患者数が大幅に増えたときに備えた 医療提供体制等の検討について」を発していましたが、その後も全く検査数が増えませんでした。ところが、オリンピック延期決定後に、極めて不十分ではありますが、検査件数がある程度増え始めています。

あなたは、オリンピック開催の支障となるため、感染者数を低く抑えるために、検査件数を押さえていたのではありませんか。そうでないなら、どうしてこのような推移となったのか、合理的な理由を示していただきたいと思います。

質問2

あなたは、6月11日に「いずれも目安を下回った」として、東京アラートを解除されました。しかし、我々が入手した資料(別紙)によると、6月11日の、感染症法に基づく「発生届」数は少なくとも36人であり、東京都が発表した同日の陽性者数22人とは大きく乖離しています。その他の日も、都の発表数と「発生届」数には乖離が見られ、「直近1週間の平均感染者数」を「発生届」数で計算すると22人となります。目安の20人を超えることとなり、東京アラートの解除基準が満たされていなかった可能性が濃厚となります。

東京都福祉保健局健康安全部感染症対策課は、「発生届けの確認作業に時間がかかり、実際の発生届と都の発表にタイムラグがあるため」と説明していますが、これでは、設定されていた基準自体の科学的根拠が問われることになります。感染症対策は、あくまで科学的根拠に基づいて行われるべきです。

あなたは、東京アラート解除の翌12日に都知事選への出馬を表明されました。政治的思惑から、恣意的な対応を行ったとすれば重大です。結局のところ、東京アラートの発令とその解除は、あなたの都知事選出馬のための政治的都合を優先し、恣意的に判断されたものではありませんか。明確にご説明ください。

質問3

あなたはこれまで都議会でも「必要な検査が行われている」と答弁してきましたが、保健所に検査を申し込んだ医療機関からは、「中等症以上の肺炎のある患者か濃厚接触者・海外渡航歴がある人以外は検査できない」と保健所から断られるケースが報告されており、板橋区議会での担当課長の答弁でも、「検査に関しては制限せざるを得なかった」と答弁しています。

事実として、4月11日に世田谷区の社員寮で亡くなっているとことを発見された男性は、4月3日から保健所に電話をかけ続け、6日後にようやくかかりつけ医からの依頼でPCR検査を受けられたが、検査の結果待ちの段階で治療を受けることなく孤独死し、死の2日後に陽性と判明しました。

日本医師会も、医師が必要と判断していたにもかかわらず、検査につながらなかった「不適切事例」が全国で少なくとも290例あったと発表しています(2020年3月18日)。その中には東京の事例も36例含まれています。

あなたは、このような実態を把握されていますか。それでも「必要な検査が行われてきた」という認識は変わりませんか。

質問4

厚労省が、各都道府県に対して、「PCR検査体制」について点検し回答するように各都道府県に求める事務連絡(6月2日付)が発せられています。その回答の締め切りは6月19日でした。しかし、7月1日段階でも、その回答は未提出です。すでに各区市町村に対し点検と報告を依頼し、回答を得ていると伺っています。にもかかわらず、締切を10日以上過ぎても回答しない理由は何ですか。ご説明ください。また、直ちに回答を行い、これを公表してください。

質問5

6月11日に東京アラートが解除されて以降、検査陽性者数の増加傾向が続いており、東京アラート発令中よりも多くなっています。しかし、これに対して、東京都は何ら有効な対策をとっていません。

PCR検査数は全く増えず、多くても2000件程度にとどまっています。休日には200件から300件程度しか検査されていません。このような検査状況で、十分な対策が取られているとされる根拠を示していただきたいと思います。

質問6

あなたは、昨日新型コロナ・ウイルスの「次の波」への警戒を呼びかけるための新たな「指標」とされるものを公表されました。しかし、アラート解除時よりも状況が悪化しているにもかかわらず、何ら数値的な指標を示すこともなく、医療提供体制の状況を重視し、具体的な数値基準は設けず、専門家らによる分析などを踏まえ、「緊急事態宣言下での最大値」などと比較して、必要に応じて警戒を呼びかけていくとされました。

これまでは、あなたは、曲がりなりにも、新規陽性患者数が週平均で20名を超える、感染経路の不明が半分以上などの数値基準を示していましたが、現状はこの基準を上回っています。にもかかわらず、何も対策を取らないことの言い訳に、数値的指標そのものを撤廃したものと言わざるを得ません。このようなやり方で、都として科学的根拠に基づく対策がどうしてとれるのかを説明してください。

質問7

歴代都政が保健所の統廃合と人員削減をすすめてきたことに加え、小池知事は2018年、多摩地域にある5つの都保健所の医師定員を1人ずつ、合計5人減らしました。(多摩地域で、医師定員25%削減、都保健所全体では2割削減)。

小池知事と東京都は、一連の保健所統廃合、人員削減について「機能強化をはかった」「正しかった」と述べていますが、自らがおこなった保健所医師削減も含めて、正しい措置であったとお考えですか。今後、保健所およびその人員を増やす必要があると考えますが、あなたのお考えをお聞かせください。

質問8

あなたは、3月23日に、コロナ感染症について記者会見を開き「新たな対応方針」を公表し、この日、「事態の推移によりロックダウンの可能性がある」と発言しました。この日はオリンピックの延期が公表される前日でした。

この方針の中で、あなたは、都の目指す医療体制として、重篤・重症当面100床、中等症床当面300床などと説明しましたが、この方針は病院経営本部や福祉保健局などの新型コロナ対策を所管する部局とのどのようなやり取りの下に発せられたのかを説明してください。

我々の入手した情報公開請求に対する非開示決定通知書によると、このようなやり取りのわかる病院経営本部の記録はないとされています。どのような会合がもたれ、あなたはどのような指示をしたのかを都民に説明してください。

また、あなたは3月23日の時点で、翌日にオリンピックが延期されることを知っていたのではないですか。

報告:6.21香港に自由を!連帯行動

配信:香港 (2) 6月21日、新宿アルタ前で「香港に自由を!連帯行動」が(呼びかけ:APFS労働組合、ジグザグ会、LACC(反資本主義左翼講座)、No―VOX Japan)行われた。

 6月18日、中国の全国人民代表大会常務委員会は、香港民衆の民主主義を求める闘いを圧殺するための「香港国家安全維持法」の審議を開始した。法は、①中国が香港に国家安全維持公署を設置。香港行政長官を主席とする国家安全維持委員会を設置し、顧問は中国政府が派遣する。②香港行政長官は、若干名の裁判官を選び、国家安全に関わる犯罪の審理を担わせる。③国家分裂罪、国家政権転覆罪、テロ活動罪、外国勢力と結託し国家安全を害する罪を設け、刑罰を定める―というものを柱にしている。

 1997年に香港が中国に返還されて以降の「一国二制度」を投げ出し、中国政府の香港直接支配を力によって支配するものだ。昨年の逃亡犯条例改正案反対、香港民衆による自由と民主主義を掲げた大規模な運動の広がりの直撃を受けた中国政府は、5月の全国人民代表大会で「香港が国家安全を守るための法律制度と執行メカニズムの確立に関する決定」を採択し、その具体化が「香港国家安全維持法」案だ。中国共産党の習金平政権は、早期成立に向けて加速化させている。

 香港政府は、新型コロナウイルス対策に便乗して9人以上の集会を禁止する措置を強行してきた。だが民衆は、集会禁止に抗して5月24日の数千人の反対デモを皮切りに警察の催涙ガスや放水車などの暴行を許さず連続的な反対集会を取り組んでいる。六・四天安門事件追悼集会は、6月5日、ヴィクトリア公園で行われ、数万人が集まり「光復香港・時代革命(香港を解放せよ・革命の時代だ)」、「結束一党専政(一党政治を終わらせよう)」などのスローガンを掲げた。

 さらに労働組合と連合組織、中高生の団体は、香港国家安全維持法」反対のた
めのストライキ・授業ボイコットの組織化に入っている。また、民主派は、昨年の区議選の多数派獲得の成果を踏まえ、9月の立法会選挙への取り組みも開始している。

 「香港国家安全維持法」を撤回しろ! 中国共産党と香港政府による香港民衆の闘いに対する弾圧を許さず、連帯していこう。

 前段集会開催にあたって実行委は、「6月18日、中国の全国人民代表大会常務委員会で香港国家安全維持法案の審議に入った。今月中にも成立させようとしている。この法案は、中国政府を批判する言論の自由を圧殺し、政府に逆らう者は、『アメリカの手先、売国奴』と見なして強権的に服従を迫るものだ。かつての日本の戦前の治安維持法に等しい法律だ。国家への反乱、反逆、反政府や反体制活動を禁じ、自由を求める香港の人々の声を沈黙させようとしている。昨年の百万、二百万規模のデモで逃亡犯条例を撤回させ、今や一年以上におよぶ香港の自由を求めるデモが中国共産党一党独裁体制に対する深刻な打撃になっていることの証だ。香港の自由が脅威にさらされていることに対して黙って見ていることはできない。共に連帯の声を起こしていこう」と訴えた。

 APFS労働組合は、「アジアの人々が参加している組合です。香港の留学生も参加してました。香港出身の仲間たちが、今、どんな気持でいるか、どんなに危機感を持っているかなどを思うと本当に辛い。自由とは闘いとるもの、闘いとった自由はまもりぬかなければいけない。今、香港の人達は、そういう気持で闘っているのだと思う。自由を求める香港の人達と連帯して頑張っていきたい」と発言。

 要請するなら補償しろ!デモ実行委は、「1年前、中国新疆ウイグル自治区カシュガル地区を訪問した。警察によるウイグル族への弾圧を直に見た。教育もすべて中国語に変えさせた。住宅地も破壊し、観光地化しようとしている。香港の仲間が『昨日の新疆は、明日の香港だ』というスローガンを掲げていた。中国政府の香港弾圧を許してはならない。安倍政権は、中国政府の弾圧に黙認している」。

 「私たちのデモは、渋谷、高円寺、秋葉原で行い、安倍政権に対して(新型コロナウイルス感染症拡大下で)『自粛要請するなら、緊急事態宣言を出すならお金を出せ! 新しい生活様式を押しつけるな』と訴えてきた。税金の無駄使いをするなら困窮者に食料を配るのが先だ。そんな当たり前のことができない政府は私たちの手で変えるべきだ。圧政に対してNOを言っていこう」と強調した。

 さらに発言は、差別・排外主義に反対する連絡会、羽田新ルート反対!八潮個人共闘連絡会、市川市民、ジグザグ会から発言が行われた。

 新宿駅周辺デモに移り、「香港への国家安全法を撤回しろ! 中国政府は、香
港の自治を奪うな! 香港政府は、弾圧をやめろ!」などのシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

 
 

メキシコ・トロツキー博物館への財政的支援を訴える

image新型コロナ・ウィルスの流行の打撃を受けるレオン・トロツキー博物館

 一九四〇年、暗殺者ラモン・メルカデルは、メキシコのコヨアカンにある亡命中のトロツキーの住宅に押し入り、スターリンからの暗殺命令を実行した。トロツキーの孫で後に技師となったエステバン・ヴォルコフ・ブロンシュテインは、この暗殺まで祖父のレオン・トロツキーやナタリア・セドフとともにこの館で暮らしていた。トロツキーの一家で、今日、唯一生存者であるヴォルコフは、レオン・トロツキー博物館となっているこの館の経済的存続が危機に陥っているとの警告を発している。

 新型コロナ・ウィルスの流行のために博物館への訪問者が途絶えている。入場料と販売金が、遺品を管理するメキシコのさまざまな行政機関からの委託を管理を行っている、レオン・トロツキー亡命の権利博物館協会の主要な収入源だが、その財政状態は改善不可能な危機に瀕している。

 博物館は、トロツキーが生活していた家屋と庭と警護施設から成り立っていて、
家屋はその当時のままに維持されているが、とりわけその書斎はラモン・メルカデルがトロツキーを暗殺した時そのままである。

 博物館がなくなることになれば、それは革命の歴史の記憶にたいする実に重大
な打撃となるだろう。

 第四インターナショナル・スペイン支部、『アンティカピタリスタス』がカン
パを集める運動を計画している。

 この計画をともに担うことを望む人々はこの活動に参加できる。

宛先: Association Anticapitalistas
IBAN: ES25 1491 0001 2221 7799 8321
基金の名称:Donacion Museo


 皆さんの支援を望む。額の多少は問題ない。この必要に応じて連帯を。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::

 以上のカンパ要請は、フランスの月刊誌「ランティ・カピタリスト」(2020年4月号)に掲載されたものです。

■新時代社の口座に振り込み、トロツキー博物館支援のためと書いて下さい。そうすればまとめて送金します。

新時代社 郵便振替 00290=6=64430


宇都宮けんじさんを都知事に!新自由主義と決別し命をを最優先する都政への転換を

Eaw1ItsU8AA2H3q(画像は「宇都宮けんじ広報」ツイッターから)

都内での感染が続いている。

徹底したPCR検査が行われていないのでどの程度感染が拡大しているかわからない中で、さらに都のコロナ対策は場当たり的なものになっている。6月20日の会見で小池都知事は「マスクオフde休憩を」と言い出した。温暖化により今年も猛暑が襲うことは確実である。炎天下マスクを着用することは命の危険がある。6月9日にはマスクをつけて歩行訓練をしていた自衛隊員が死亡したことが報道されている。

「東京アラート」が解除されたが、その後も新規感染者数は警報を出す基準である「1日20人未満」を超え続け、その後小池都知事は「東京アラート」の基準を緩和することを発表した。感染の広がりにより基準を超えたら基準を変えてしまう。これはそもそも基準が科学的な根拠に基づいていなかったこと、今後も自らの政策に不都合なデーターが出てきたら基準を変えて感染の広がりをなかったことにするということである。このような都知事の下で2波が襲えば、感染ばかりでなく補償なき自粛により多くの犠牲が生み出される可能性がある。このような意味でも、今回の都知事選は、都民の生存権がかかった選挙だ。

 6月17日、日本記者クラブで立候補予定者5人の共同記者会見が行われた。当初、出席しないと言われていた小池都知事も出席した。

しかし、質問に直接答えることなくはぐらかすばかりの態度はひどいものだった。宇都宮さんから、オリンピックにこだわりコロナに対する初動が遅れたのではないかと質問されると、「その指摘は当たらない」となんの根拠も示さず開き直った。さらにカジノ誘致について問われると「メリット・デメリットを研究していく」と答えをはぐらかせた。

しかし小池都知事は、「東京都ほど長年にわたってIRを研究しているところはない。」として「稼ぐ東京」を掲げてきた。「東京大改革2.0」の「稼ぐ東京」は、地場産業の復興なのではなくカジノのことだ。18年に都の委託を受けてIRについての調査報告をまとめた監査法人トーマツは、19年には都立病院の地方独立行政法人化の報告書もまとめている。このような報告書をまとめるのに1億円近い税金が使われている。

また記者から第2波への備えを質問され「自助・共助・公助」と答えたことに対して、重点は順番のとおりかと再質問されると「バランスは今後進み方次第」とはぐらかした。まさに小池都政の4年間を象徴するものだった。温暖化が進行しておりスーパー台風のような災害への備えが待ったなしに問われている。災害への備えの重点は、コロナであっても台風であっても、まずは公助である。

小池都知事は3密の避難所を開設するつもりのようだ。これに対して宇都宮さんの公約にはこうある。「災害時避難について、避難所・避難施設の確保、災害弱者・帰宅困難者・女性・高齢者に配慮した避難施設整備に取り組みます。」

6月15日(月)れいわ新鮮組代表の山本太郎代表が都知事選への立候補を表明した。

その公約の多くは山本候補が立候補会見で述べたように、宇都宮さんの公約と重なる部分が多い。コロナ失業・ロスジェネ対策として都の職員を3000人増員、全都民への10万円の給付などの訴えに心うごかされた人も多いだろう。これらの公約に対して「ばらまき」との批判が出ている。コロナ禍での失業の広がり、暮らしの破たんは、まだその全貌が明らかになっていない。そのような中で、反貧困運動の現場に関わってきた山本候補の実感から生み出された政策なのだろう。

山本候補が立候補会見で述べたように宇都宮さんとの一番の違いは財政である。公約では数回に分けて起債を行い、総額15兆円を確保するとしている。都がこの間、政策調整基金の95%近くを取り崩したことを指摘して、「貯金がないのであれば(略)都が独自に財源を確保する以外に、都民を守れません。(略)都として、地方債を積極的に発行します。」と主張する。この点に山本候補が掲げた公約の良く言えば粗削りな点が象徴されている。

税収で自らの政策が実現できないと判断した場合、まず行うのは予算の組み換えである。「東京オリンピック・パラリンピックの中止」を公約の一番に掲げているが、オリ・パラや不要不急な道路建設の中止など政策の見直しと予算の組み換えが書き込まれていない。おそらく都の予算を吟味して批判する時間的・人的余裕がなかったのだろう。

先ほど指摘した監査法人トーマツの都立病院地方独立行政法人化の調査費は、都立病院の充実や都民医療の充実のために使われるべきだった。おそらくIRの調査費用も億単位の税金が使われていたはずである。このような都民の利益に反し大企業を利するだけの税金の使われ方は、綿密に調査すれば無数にあるはずだ。

また「さっさと10万円」給付よりも、権利としての生活保護を定着させるように区に厳正な指導を行い増加した生活保護費を都が補填する、国民健康保険料の値下げなど都民の生活を底上げするために「さっさと」できることは沢山ある。予算の見直しでは財源が確保できそうにないから起債というのはかなり乱暴な議論である。

「超健全団体の東京都債なら多くの金融機関が欲しがる」と言っているが、債権はそれを引き受けるメガバンクなどを富ませるだけだということも指摘しておかなければならない。

 山本候補と宇都宮さんの支持者は重なっている。そのため、宇都宮さんへの支持を拡大していくためには山本候補の公約の問題点を押さえておくことが大切になる。しかし最も重要なのは、小池都政への徹底的な批判である。

 2波に備えるには、都立・公社病院の地方独立行政法人化を中止し、コロナ対応のために倒産の危機に瀕している医療機関を救済し、統廃合され機能低下した保健所を拡充すること。自粛により生活破たんに追い込まれた人々の生活保障を徹底することである。

 大企業優遇・開発・イベント優先の政治から、一人一人の生存権を保障する都政への転換を実現するために。宇都宮さんの政策を地域に職場に学園にくまなく広げよう。

(6月20日 矢野薫)

報告 6.12 「新型コロナ災害緊急アクション」活動報告会

EaS0zJmUYAE6dSh困非常事態宣言発令中!悲痛な声の連続に支援崩壊がはじまっている

いますぐ生存権を守る公的責任を果たせ!企業はコロナに便乗した解雇をするな!



 六月一二日午後三時半から、参議院議員会館講堂で「新型コロナ災害緊急アクション」活動報告会が行われた。「貧困非常事態宣言発令中!悲痛な声の連続に支援崩壊がはじまっている。いますぐ生存権を守る公的責任を果たせ!企業はコロナに便乗した解雇をするな!」と生々しい実践活動が報告された。

 雨宮処凛さんが(反貧困ネットワーク)主催者あいさつを行った。

 「新型コロナ災害緊急アクションは、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、拡大する貧困問題を解決するために活動する団体により三月二四日に急遽結成された。参加団体が取り組んでいる相談ダイヤルや路上相談会などでは、既に悲痛な声が寄せられている。緊急アクションの相談フォームに届く声が増え続けている。

連日のように『所持金が数百円』「仕事を解雇され寮から追い出されて、路上生活となった』『何日も食べていない』『このままでは死んでしまう』などのSOSがひっきりなしに入っている。一つなくすといろんなものをなくす。それを取り返すにはどれほど時間がかかるか」。

 「連日のようにそんな人々のもとに駆けつけ、緊急宿泊費を渡して公的な支援、制度に繋げるなどしているのだが、生活困窮者支援の現場は、ずっと野戦病院のような状態で、民間がボランティアでできるキャパをとっくに超えている」。

 「新宿区は出る必要のないホテルから追い出していた。千代田区もひどい対応
をしている。ペットがいるとビジネスホテルにも泊まれない。そんな人を助けるために反貧困昼寝工房を立ち上げる。いますぐ生存権を守る公的責任、企業の雇用責任を求めていきたい」。

 次に、瀬戸大作さん(新型コロナ災害緊急アクション事務局)が「反貧困緊急ささえあい基金の報告と給付実績から見えてきた現状問題」を報告した。

 「ネットカフェが休業し住まいを失ったと相談がたくさんきた。支える基金を
つくった。この問題は日雇い派遣など部屋が借りられないということが以前からあった延長線上にある。金曜日から日曜日には生活保護申請ができない。役所はなるべく申請を受けないようにしている。保護申請に同行する。そうしないと受理されない場合が多い。所持金が百円しかなくても現金給付がされなく、フードバンクの証書を渡して返す場合もあった。二〇代から四〇代の人が大半だ。災害基金で数日の食べるおカネを確保し、一日二〇〇〇円を渡した」。

 「観光業や風俗業で働き社員寮に入っていた人が追い出され、シェルターに荷
物を運んだ。親の虐待から逃げた人、犬を抱えて困っている人。支援からこぼれているのは外国人。公的支援がまったく受けられない。連日問い合わせがくる。おコメを届けられるように、コメ農家にカンパしてもらっている。基金に五四〇〇万円の寄付が集まっているが、民間の支援には限界がある。栃木市は『まず県営住宅に入れ、その後に生活保護か就労先を探す』と対応している。解雇問題、休業補償問題と運動をしっかりつくっていかなければならない。二カ月がまんしたがカネがない。これからが本当にたいへんになる。政府・自治体を変えていきたい」。


 稲葉剛さん(つくろい東京ファンド)が「広がる住居喪失クライシス いまこそハウジングファーストを求める」として報告した。

 「アパートを借り上げて支援する事業をしている。都内で二五部屋を借り上げ
ていたが現在は四五部屋まで増やしている。二〇一五年に、派遣切り対策として離職者に三カ月間、住居確保給付金を支給するようになり、現在は九カ月間になっている。しかし、ハローワークに登録し、正社員をめざすもので、コロナ禍でのフリーランスは対象にならなかった。改善を求めた。四月末にハローワーク登録が撤廃された。声をあげていくべきだ。家賃の補助は低すぎる」。

 「都内に二〇〇〇人の路上生活者がいると言われているが、月に三~四万円で
生活している。レストランの残り物がもらえない、炊き出しがなくなる。『ビッグイシュー』販売も厳しくなり、ネット支援の会員を募り、九〇〇〇人がカンパを寄せてくれたので、四~五月、五万円ずつ支給できた」。

 「新宿区は住まいの提供の問題で虚偽の説明をし、八七人の宿泊支援を打ち切ったので、六月八日に抗議要請を行った。翌日には区長が自己批判し、補償をすると表明した。福祉と住宅確保は一体化すべきだ。居住権は基本的人権だ」。

 田川英信さん(生活保護問題対策全国会議、自治体議員の会)が、「生活保護申請同行支援の中で見えてきたこと」について、報告した。

「住民票がないということで、三重県、愛知県、静岡県、神奈川県、東京都と探
し回り、ようやく生活保護を受けることができた人がいる。①困っている所が居住地だ②明日来てくれ、今日は相談でいっぱいだと追い返す。無料低額宿泊所に行ってもらうのが保護の条件としている言われるが、これが貧困ビジネスをはびこらしている。この宿泊所がいやで逃げだす人が多い」。

 「漁船の持ち主に対して、漁船を売れという。しかし、漁船を売ってしまったら仕事に復帰できない。自治体で格差がありすぎる。生活保護を即日支給する所もある一方追い返す所もある。なぜそんなことが起きるのか。福祉事務所の脆弱性がある。①経験が必要だ②研修が足りない。実務を知らない人がいる。三年で移動してしまう③定数の抑制。忙しいとじっくり相談を受けられない。ほとんどの自治体がマニアルをつくっていない(東京都はつくっている)。行政のあり方を変えていかなければならない」。

 反貧困ささえあい千葉が報告。「一〇の支援団体を集めて、ささえあい千葉をつくった。県庁に要請し、一時避難所がつくられた。五月の連休に緊急相談会。生活保護申請に同行。緊急の部屋の確保。フード支援」。

 奨学金問題対策全国会議。「学費の延納を求める記者会見を行った。ネットで
学費の減額を求める署名が二〇〇万件集まった。野党はすべての学生の授業料半額免除支援法を発表した。与党は一部の学生に限定する選別主義をとっている。与党案では止めざるをえない学生が出てしまう。全国の学費を下げる、そして無償化へ」。

 稲葉奈々子さん(移住者と連帯する全国ネットワークと貧困対策PJ)が「外国人への緊急給付金急増急増から見えた課題」を報告した。

 「リーマンショックの時の日本の失業率は四・一%から五・六%に上がった。外国人は全国統計がなく、多く働く自治体調べで四〇~五〇%であった。今回はこれをはるかに上回るだろう。在留資格の問題があり、短期の場合、定額支援金を受けられない。中・長期でも、居酒屋、コンビニで働く人を直撃した。国籍別に見るとサービス業で働く人が最も多いフィリッピン人。トルコというのはクルド人。埼玉県に多く住んでいるが、東京に来るには移動の許可を得なければならない。そんな人たちを誰が支えてきたのか。それは家族の中で働いている人。今回はその人が働くところを失っていて困窮している。要請として、①国籍に関係なく公的支援が受けられるように②病院に行けない、治療費が払えない、医療支援の必要③県営・市営住宅に住む人が多いが、それを拡充してほしい④手続きを簡素化してほしい」。

 参加したフィリッピン人の女性が「大阪でホステスとして働いてるが四月~五月は休業で給料がない。六月には店は開いたがお客さんがこない。日本語がよく分からないので、最初一〇万円の支給も知らなかった。夜の仕事から別の仕事をしたいので日本語を勉強する機会をえたい」と話した。

 大阪市でみなみ子ども教室を運営する方の報告。「困窮はこれからが本番。外国人の場合は二~三週間遅れでやってくる。すべての申請書が日本語だ。不安定雇用で、雇用契約も給料明細もない。休業補償を受ける申請ができない。仮に定額給付金が出ても家賃に消えてしまう。ブラジル人学校、月謝が入ってこないということで支援している。朝鮮学校の学生が支援からまた外されている。許せない。みなみ子ども教室は助け合い基金をもらっている。おコメの支援に助けられている」。

 外国人への給付金だけでない有機米生産者団体との連携ということで、大野和興さん(コメと野菜でつながる百姓と市民の会)が「連休が終わったころ、コメを食えない人が出てきているという情報が入った。そこで山形、上越、三里塚の農家に相談し、二トンのコメを集めた。それ以外にも栃木や山形・新庄からも出すよと連絡が入っている」と報告した。

 中村光男さん(一般社団法人あじいる)が「あうん」の、フードバンク、医療相談、シングルマザー支援、仕事の確保など多方面にわたる支援活動をしていることを報告した。


 「労働相談から見えてきた企業の責任と労働組合の取り組み」というテーマでは、以下のような報告があった。

 コールセンターで働く労働者。「契約社員で働いている。ついたて、隣明けるとされたが組合に入り、自宅待機を要求したら実現した。声をあげてよかった。アパレル関係会社。派遣社員で解雇された。「二月は二〇万円、三月から給料が下げられ、四月に首切りされた。会社に戻るために争っている。おかしいと思ったら労働組合に相談してほしい」。

 奈良県の学童クラブに勤めていたが解雇された。「生徒数は半数に減ったのに、職員は全員出勤させられた。このやり方に口出したら、四月末に解雇された。団交で解決金の提案をしてきたが復職したい。補助金を受け取れるので簡単に首を切っている。こんなことをやめさせたい」。

 自販機関係の仕事。「残業代未払い、長時間労働に抗議してストをうった。六月には休業補償一〇割を求めて、ストを通告。法定では八割だが一〇割勝ちとった」。

 アルバイト。「四月四日~三〇日まで休業。会社は困っているのならカネを貸すと言ってきた。団交を要求したが拒否、六月二日から無期限ストに入っている。社会を良くしたいから闘っている」。

 瀬戸大作さんが最後に「死にたくないが死んでしまう状況がある。当たり前の生存権が奪われている。支えあっていく。今回は中間報告であったが、次には政策要望を出していく」とまとめの発言をした。

 なお、この報告会には日本共産党、社民党、立憲民主党の複数の国会議員が参加し、連帯のあいさつを行った。     

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